「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「DSM-Ⅳ」 (アメリカ精神医学界 「精神障害の診断・ 統計マニュアル」 )

2011年05月06日 20時59分03秒 | ボーダーに関して
 
 境界性パーソナリティ障害はじめ、

 精神障害の診断基準として 世界的に広く使われている  「DSM-Ⅳ」 です。

 DSM-Ⅳでは、 表に現れている 「症状」 を基に 障害を診断します。

 身体的な疾患は、 その 「原因(病因)」 を基に 診断するのに対し、

 精神疾患は 原因の特定が難しいため、 このような診断基準を採用しています。

 また、 症状のチェック項目に照らし合わせて、

 患者が幾つ以上 当てはまっているかで 判断をします。

 治療者の主観や 経験による差異を できるだけ少なくし、

 統一した診断が 下せるようにしたものです。

 そのとき大切なのは  「除外診断」 です。

 ある診断名に 単純に当てはめるのではなく、

 「~ではない」 と絞り込んでいくことです。

 ただ  「~ではない」 と断定することは 難しいものです。

 DSM-Ⅳのもうひとつの特徴は、

 「多軸評定(多軸診断)」 というシステムです。

 第1軸から第5軸までの 観点があり、

 患者を多面的に 観察することが求められます。

 それを記録する 書式のサンプルも示されています。

第1軸 : 臨床的症状に基づく精神障害

第2軸 : 人格障害・ 精神遅滞(知的障害)

第3軸 : 身体疾患

第4軸 : 心理的, 社会的, 環境的問題

第5軸 : 機能の全体的評定

 それぞれの軸についての説明を、 次の記事に記します。

(次の記事に続く)
 

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