3月11日の震災のとき、 東京ディズニーリゾートでは、
「ゲスト (客) の安全と安心を守る」 という 哲学の下で、
スタッフが的確に行動し、 7万人の命を守りました。
地面が大きく揺れている 真っ最中、
すでに ゲストに身を守るよう 呼びかけているスタッフの姿がありました。
「頭を守って しゃがんでください!」
また、 売り物のぬいぐるみを 大量にゲストに配り、
それを防災頭巾代わりにして 頭を守るよう、
ゲストの間を走り回る スタッフもいました。
スタッフは一糸乱れることなく、 ゲストを安全な場所に 誘導しています。
ディズニーリゾートの従業員は 9割がアルバイトですが、
防災訓練が年間180回、 園内のどこかで行なわれているといいます。
被災時は商品を使ってもいい という指導を受けており、
スタッフ個人の判断で、 商品のぬいぐるみを配ったのです。
揺れから40秒で 場内アナウンスが流れ、
建物から離れるようになど、 安全対策を呼びかけています。
30分後には 「地震対策統括本部」 が設置され、
社長自らトップに就いて、 隅々にまで渡る 指揮命令系統が築き上げられました。
ディズニーリゾートでは 震度6強を想定、
なおかつ、 10万人が入園しているときの 対応を決めていました。
最悪の事態を想定して、 準備し訓練をし、 全ては 「想定内」 だったのです。
「想定外」 が 免罪符のように使われるなか、
全てを 「想定内」 として 実行に移した、
危機管理のあるべき姿が ここにあります。
〔 フジテレビ 「Mr. サンデー」 より 〕
(次の記事に続く)