「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

広汎性発達障害への対応

2011年05月18日 19時48分44秒 | ボーダーに関して
 
 自閉症児の教育は難しいですが、 以下のような点に注意します。

1.得意・ 不得意のアンバランスが著しいので、

  その子の能力を 正しく評価し、 その子に合った 教育が必要です。

2.ただ禁止することは、 かえって問題を増やす 元となります。

  替わりに何をしたらよいのか 分からないからです。

3.物事を教えるときに  「構造化」 という工夫が必要です。


 「構造化」 とは、 次のようなことを言います。

 例えば、 「夜になったらパジャマを着る」 ということを 考えてみましょう。

 これを正しく行なうためには、

1.どのタイミングでパジャマを着るか 判断することが必要です。

  自閉症の子は 周りの状況から 判断することが苦手です。

  また、 言葉による指示も 理解できないことがあります。

  → タイミング, 状況を伝える工夫

2.パジャマを正しい順番で 身に着けなければなりません。

  順序立った行動が 苦手です。

  → 段階的に 複雑な手順を習慣づける

 以上のことを 自閉症児に教えるためには、

 言葉だけに頼らない, 見て理解するのは 比較的得意であること,

 習慣づけを利用すること などに配慮が必要です。


 構造化には、 以下のような方法があります。

1.物理的構造化 (決まったことを 決まった場所でする)

2.ルーチン化 (課題や指示の手順を 一定にする)

3.一日のスケジュールを一定にして、 見て分かるように示す

4.ワークシステムの確立

5.視覚的構造化 (目で見て 分かるように示す)


 治療教育の原則は 次のようなものです。

1.親, 学校が共同で:

  学習や習慣づけには 繰り返しが必要ですし、

  皆で理解しなければ、 自閉症児は安心して生活できません。

2.個別の評価・ 個別プログラム:

  得意不得意がアンバランスなため、 オーダーメイドが必要です。

3.健常者も歩み寄る:

  自閉症児の成長はゆっくりなので、

  子供だけに修行させるのでは 上手くいきません。

4.構造化:

  自閉症児療育の基本です。

5.理解して誉める

6.低刺激:

  沢山の情報には 混乱してしまいます。

7.地域の理解・ 協力:

  親も子も 気楽に床屋に行ったり、 買い物ができるように。

〔「広汎性発達障害とは」
  http://www2k.biglobe.ne.jp/~motoi/lecture/pdd1.html より〕
 
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