被災地の復興に 被災者を雇用する、
「キャッシュ・フォー・ワーク (CFW)」 が 注目されています。
災害地の経済復興と 被災者の自立支援につなげ、 自ら復興に関わることで、
尊厳と 将来への希望を取り戻し、 地域の絆を強める手法です。
復興過程の 数ヶ月から1年の間、 復興に関わる単純労働に、
通常より低い賃金で 被災者を雇用するキャンペーンで、
これまでも 被災した途上国で 用いられてきました。
日本でも 有効な仕組みになる可能性があり、
賃金よりもむしろ 精神的な支援が重要です。
約40の団体で作る 「東北広域震災NGOセンター」 (事務局・山形市) は、
CFW事業で 被災者10人を雇用しました。
4月下旬から 民家の泥だしや がれき処理を請け負っています。
時給750円ですが、 泥だし作業に携わる 40代の男性は、
働いている姿を 家族に見せたいと思いました。
「朝ご飯を食べて、 『行ってきます』 と 弁当を持って家を出る。
『ただいま』 と言って 夕飯を食べて風呂に入る。
それだけで、 嫁さんが笑ってくれるから」
地元のために 汗を流すことが、 自身と家族、
そして 地域の立ち直りにつながるのです。
地元の地域では、 いま何が必要か、 何ができるかは、
被災者自身が 一番よく知っています。
それが強みなのです。
事業の財源は、 センターへの寄付金 400万円ですが、
5月一杯で 尽きる見通しです。
事務局は 寄付金集めを続けています。
http://www.ivyivy.org/news/post-64.html
(団体名は 「国際ボランティアセンター山形 (IVY)」 となっています。)