(前の記事からの続き)
以上のことは、 ボーダーについても 同じことが言えます。
家族は ボーダーの人のためにと思って 世話を焼いたり、
トラブルの尻拭いをしたり、 あつれきを恐れて 言う通りにしたりしますが、
それが結局 ボーダーの言動を強化してしまうのです。
そういう環境を 作っていないかどうか、
うつの人への対応の チェックリストがありますが、
ボーダーにも適用できるでしょう。
3つ以上当てはまると、 イネイブリングや共依存の恐れがあります。
ただし、 世話を焼いたりすることが 全ていけないわけではありません。
~~しすぎていないか、 ということを振り返る きっかけにしてください。
1. 自分の生活や 人生についての心配よりも、
彼 (ボーダーの人) の行動や症状について 考えている時間のほうが長い。
2. 彼の機嫌がいいかどうかを 常に気にしていて、
次はいつ爆発するか、 荒れるのかとビクビクしている。
3. 彼の機嫌がいいかどうかで、
自分と彼の間が うまくいっているかどうかを判断する。
4. もし自分が 彼の世話を焼き、 あれこれと気を配るのを やめてしまったら、
彼はダメになってしまうのではないか と考えている。
5. 彼が不機嫌になったとき、 あるいは不満そうにしているとき、
それは自分のせいだと考える。
6. 彼が仕事を休むときや、 誰かとの約束を守らなかったとき、
電話をかけて言い訳をするなど、 彼をかばう行動をとっている。
7. 他の人が 「彼、 この頃おかしくない?」 と尋ねたとき、
「どこもおかしくない」 「怒ってるんじゃない」 「別に何も隠してない」 と
彼の状態を隠そうとする。
(次の記事に続く)
〔 「オトコのうつ」 (星和書店) より 〕