「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

なぜ 自傷や自殺企図をするのか (3)

2011年10月16日 21時44分37秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

4. 周りの人の 精神的苦痛を減らすこと

 BPDの人は 周りの人の 重荷になっているのではないかと感じて、

 周りの人の 負担感を減らすために

 自分を傷つける (とりわけ自殺企図) ことがあります。

 自分がこんなに 問題を抱えていなければ、

 他の人は楽になるだろうと 思うでしょう。

 しかし自殺によって 周りの人は もっと悪い状況に追い込まれます。

 残された人は とても落胆し、 立ち直れないことだってあります。

 遺族や子供は 自殺を図る危険性が 極めて高くなります。

5. 他の人に伝えること

 誰でも 無視されたり、 感情が認められなかったり、

 どんなに苦しいか 伝わらないことがあるでしょう。

 BPDの人は 自己主張が苦手で、 自分が何を求めているか うまく伝えられません。

 感情を伝えるためには どんな手段でも使ってしまう、

 自傷または 自殺企図をするかもしれません。

 ただし大半の場合は 他の理由もあり、

 人に伝えるためだけで 自傷をしているわけではありません。

○ 自傷に対して何ができるか

 自傷の理由を知っていれば、 それを防ぐ 第一歩につながります。

 自傷や自殺企図をしたくなったら、 思い止まってみてください。

 そこから何を期待しているのか、 自傷や自殺企図をする 理由を考えてください。

 本当は何をしたいのか、 自分を傷つけないで 何ができるか、

 自分を傷つける以外の 方法を思い浮かべ、 全部書き出し、 実行してみてください。

 何度も繰り返すうち、 自分の要求を満たせるようになるでしょう。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕
 
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