「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

初の裁判員裁判 (2)

2009年08月14日 10時00分36秒 | 罪,裁き,償い
 
(前の記事からの続き)

 裁判員裁判では、 検事や弁護士の 法廷でのプレゼン能力によって、

 裁判員の裁決は 変わってきてしまうと思われます。

 陪審員裁判も、 劇場型になっていると言われます。

 また、 そのとき選ばれた 6人の裁判員が、

 たまたま どんな人だったかによっても、

 量刑など かなり幅が出てしまうのではないかと 懸念します。

 模擬裁判でも、 同じ事件を扱った 複数の裁判で、

 判決は当然 差が出ていました。

 裁判を受ける側からすると 不公平ですし、

 逆に裁判員は 自分の判断ひとつで、

 被告の人生を左右する 重圧がかかることになるでしょう。

 もちろん 控訴はでき、 二審以降は 専門家だけによる 裁判になりますが、

 一審の判決は 尊重しなければなりません。

 少しでも公平な 審理を導くため、 裁判員を最終的に決める 抽選の際には、

 性別や年齢が 偏らないようにしたほうが いいのではないかと思います。

 例えば、 裁判員が偶然 全員20代になった場合と、

 高齢者ばかりに なった場合では、 恐らく考え方は 異なってくるでしょうし、

 性犯罪の裁判でも 裁判員の男女比によって、

 判決に影響が 出てくるのではないでしょうか。

 それから、 守秘義務についてはどうでしょう? 

 裁判員経験者は会見で、

 自由な評議のために 必要だし、 一生守っていくと 言っていましたが。

 陪審員には 守秘義務はなく、 経験者の話が 伝えられることによって、

 制度が深まったり 検証されたりします。

 生涯 口を閉ざすのは 精神的に負担でしょうし、

 そもそも 言論の自由に 反するかもしれません。

 まぁ そんなところが、 初の裁判員裁判を見た 雑感です。

 皆さんは いかがだったでしょうか? 
 
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初の裁判員裁判 (1)

2009年08月13日 14時00分21秒 | 罪,裁き,償い
 
 日本初の 裁判員による裁判が 2件終了しました。

 僕は当初から ずっと関心を持ち続けており、

 必要な制度だと思いますが、 如何せん 準備期間が短いと 危惧していました。

 でも 実際に行なわれた結果は、

 予想以上に 順調な滑り出しだった という感想ですね。

 常識的な市民感覚が生かされ、 従来の 専門家だけによる裁判が、

 思った以上に 偏っていたかもしれないことも

 浮き彫りになったようにも思います。

 呼び出しを受けた 裁判員候補者の、 9割台という 非常に高い出席率はじめ、

 どの裁判員も 真剣で公正に 取り組んでいました。

 もっとも、 いい加減な人間や 偏った人物は、

 事前の面接で 排除されるはずですが。

 裁判員が 発言しやすくしたり、 精神的負担を減らすための、

 裁判官のきめ細かな配慮にも 感心しました。

 尋問が終わるたびに 裁判官が休憩時間を取って、

 裁判員に 考えを整理させたりしたことは、

 オープンでないという 不信感を持つ向きも あるようですが、

 僕は 非常に有効な やり方だと思います。

 全国民が注目する中、 検察側・ 弁護側とも

 周到な準備をしていたことも、 成功の理由でしょう。

 裁判員への説明を 何度もリハーサルし、

 分かりやすい言葉を 吟味するなど、 相当苦労していました。

 でも 制度が広まってくると、 監視の目も薄れるし、

 悪い意味で慣れて 粗雑な裁判も 出てくるのではないかと思います。

 それは どんな分野や制度でも、 止むを得ないことかもしれませんが。

(ある検事によると、 裁判員裁判では作業量が 従来の倍になったと言い、

 弁護士は 3~5倍になったと 言っていました。

 ちなみに、 検察は国家組織ですが、

 弁護士は 基本的に個人なので、 ことさら大変でしょう。)

(次の記事に続く)
 
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映画 「ぼくはうみがみたくなりました」 上映

2009年08月12日 13時05分30秒 | 映画
 
 昨日の読売新聞に、 知り合いの脚本家・

 山下久仁明 (くにあき) さんが 紹介されていました。

 山下さんは 

 自閉症児・ 大輝 (ひろき) 君 (イケメンです) の 父親です。

 大輝君をモデルにした小説  「ぼくはうみがみたくなりました」 を、

 2002年に ぶどう社から出しました。

 それを映画化したいと 動き始めた3年前、

 大輝君は 大好きな散歩中、 事故に遭って 亡くなってしまいました。

 大輝君が全てだった山下さんは 頭が真っ白になりましたが、

 仲間の人たちに励まされ、 映画化を決定。

 自ら脚本を書き、 全国の賛同者からの 寄付金により、

 この度ついに 映画が完成・ 上映されることになりました。

 本当に喜ばしいことで、 ここまで来られた 山下さんに、

 心からの祝福と 敬意を捧げたいと思います。

 8月22日 (土) から 恵比寿の東京都写真美術館で 上映されるので、

 関心のある方は 是非ご覧になってみてください。

 秋野太作さんなども出演し、

 主役の伊藤祐貴さんの 自閉症の演技は、

 山下さん自身をも 唸らせたということです。

 心に沁みる 作品になっているようです。

 自閉症は随分 知られるようになりましたが、

 まだ 誤解もされていて、 居場所のない 家族の人たちも多くいます。

 山下さんも 映画で理解が広まることを 期待しています。

 山下さんのブログにも 上映について書かれています。

http://bokuumi.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/10-e3a4.html

 映画 「ぼくはうみがみたくなりました」 公式サイトです。

http://bokuumi.com/

 ネットでのチケット購入も できるようになりました。

http://www.711net.jp/product/n/a01b00/p/3080563

 なお、 映画のパンフレットには 寄付をした人の名前が 載るらしいので、

 σ (^^;) も載るでしょう。

 それにしても、 山下さんの甚大な熱意と 努力と人脈があったとはいえ、

 作品が映画化され 人々に伝わるというのは、 本当に羨ましいことです。

 自閉症とBPDに対する 世間の理解度は まだ雲泥の差ですが、

 いつの日か 「境界に生きた心子」 も 映像化されることを夢見る次第です。
 
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介護職、 決まりました  (2)

2009年08月11日 09時47分26秒 | 介護帳
 
(前の記事からの続き)

 先日NHKで 介護職の雇用の 番組をやっていました。

 他業種から介護職に 転向した人たち (失業者) は、

 介護現場の実態を 知らずにやってきて、

 仕事を始めたら 予想と違っていて 堪えられず、

 すぐに辞めてしまう人が 多いとのことです。

 従って 施設ではいつも人を 求めているというのですが、

 僕の “シューカツ” の現実とは 異なっていました。

 派遣会社の人は、 2年前だったら

 週1でもいいから 働いてほしいという状況だった と言っていました。

 資格を取ったら すぐに仕事が決まると 思っていたのですが、

 本当に悪い時期に 当たってしまったものです。

 それで 派遣会社頼みでなく、

 自分でも 直接雇用の施設に ネットで応募し始めました。

(施設でのデイサービスも 希望条件に含め、 対象範囲を広げて。)

 応募した時点で、 すでに採用者が 決まってしまっているという所も

 幾つかありました。

 求人条件では 週3もOKとなっていながら、 面接に行くと、

 週3というだけで話も聞かない というような所もありました。

 そして、 3軒目の面接で ようやく決まった次第です。  (^^)

 老人保健施設の デイサービスです。

 他の所では あまりやっていないサービスも 意欲的に取り入れている、

 ユニークな施設です。

 例えば、 まだ介護を 必要としていない高齢者が

 要介護にならないよう 予防的に行なうリハビリや、

 プールでの水中リハビリなど、 僕がこの目で 初めて見たものもありました。

 とにかく やっと介護職にありつけ、 落ち着きました。

 仕事初めは 17日 (月命日)。

 今月は 今やっているバイトと  “ダブルワーク” になりますが。

 実際に 介護の仕事を始めて どうなるかまだ分かりませんが、

 とにかく しっかりやっていこうと思います。
 
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介護職、 決まりました  (1)

2009年08月10日 17時30分14秒 | 介護帳
 
 ヘルパー2級の資格を 取得してから、 介護の仕事を 探していましたが、

 やっと決まりました。  (^o ^)

 巷では介護職は 人手不足だと言われていますが、

 今回の “シューカツ” では 全くそんなことはなく、

 随分 時間がかかってしまった というのが現実です。

 資格取得後、 以前から登録していた 介護職の派遣会社に、

 資格取得のことを伝え、 改めて仕事先を 探してもらうことにしました。

 しかし なかなか紹介がなく、 新たに幾つかの 派遣会社に登録し、

 合計で10社近くも 登録しました。

 僕の希望条件は、 訪問ではなく施設で、 週3回勤務、

 夜勤なしというものですが、

 結局 派遣会社からは ひとつの案件も 紹介がなかったのです。

〔*注: 派遣会社に案件がない ということではありません。

 派遣会社は 膨大な登録者の中から、 一人を ひとつの派遣先に紹介し、

 派遣先の 内定に相当するものを 受けてから、

 登録者に 派遣先を紹介します。

 従って、 紹介 = 採用が前提なので、

 そのため 紹介される案件は 絞られてくるわけです。

 ちなみに 紹介後の面接は、 合否を決めるための ものではなく、

 登録者が派遣先を見て 契約に合意するか 決めるためのものです。〕

 派遣会社の人 曰く、 この時期は、 特に今年は 非常に案件が少ないと。

 それは 次のような理由が 考えられるとのことです。

・ 施設では4月に 新規に職員を採用し、 新たに採用する時期でない。

・ 昨年暮れからの不況で、 いま就労している人が 辞めない。

・ 介護職を希望する人が 増えている。

・ 他業種の失業者が 介護に流れてきている。

 (それを促進する 政策もあるし。)

・ 週5のフルタイムで 働ける人が求められ、 週3は敬遠される。

・ 派遣社員は即戦力として要求され、 介護の就労経験が ないのは不利。

・ 派遣会社が増えて、 1社あたりの 案件が少なくなっている。


(次の記事に続く)
 
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巻き込まれないようにすること

2009年08月09日 21時47分59秒 | 「BPD家族会」
 
 今日 「BPD家族の会」 に 参加してきました。

 BPDである子の言動に どうしたらいいか困っているという人に、

 僕は 次のようなことを話しました。

 僕が彼女 (心子) と付き合っていたとき 一番心がけていたのは、

 自分を保つということでした。

 巻き込まれないようにすること, 動じないようにすることです。

 彼女に何か言われても、 それは BPDがさせていることであって、

 彼女の本心でもないし、 彼女の僕に対する批判は 客観的事実でもありません。

 彼女の言うことを 真に受けて、

 怒ったり落ち込んだりして 共倒れになっては、 彼女のためにもなりません。

 こちらが安定していなければ、 彼女を支えることも できないのだから。

 むしろ、 こちらを攻撃しなければ 立っていられない, 存在していられない、

 彼女の心の苦しさを 理解することが、 自分を保つ助けになります。

 怒りは 二次的な感情であって、 その背後にあるのは 悲しさだったり、

 愛情への飢えだったりし、 一番苦しいのは 彼女自身です。

(ここで、 先日の記事に書いた、

 ランディ・クリーガーさんの 救急医の例えを話しました。

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/59487142.html  の後段。)

 勿論 そう簡単なことではなく、 疲れるし 愉快なことではありません。

 さんざん 非難され続けると、 本当に自分が 間違っているのではないかと

 思ってしまうことも、 当時ありました。

 でも 自分の常識的な感覚を 信じて、 彼女の言動に 巻き込まれないよう、

 バランスを保つことが 大切だと思います。

 そのように 一貫した姿勢を 示すことは、

 常に変化する ボーダーの人に対して、

 この世には 何かあっても 動じないものがあるのだと、

 教えることになると言います。
 
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ステップ4 (3)

2009年08月08日 23時49分03秒 | 「BPDのABC」より
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/59510515.html からの続き)

・ 必要とされることを 必要としているか、 救済者になるのが好きである。

 以下のチェック項目に 当てはまる人は、 共依存の関係になってしまいます。

 人の考え, 行動, 感情に 責任を感じる

 誰かが 自分の悩みを伝えてきたら、 解決するのが 自分の責任である

 対立を回避するために 怒りを飲み込む

 与えるよりも 得る方が難しい

 人生がスムーズに進むような パートナーを選ぶことを避ける

 何かを我慢することで、 聖人と思われることを 期待する

 自分の困難を解決するより、 人の問題に専念するほうに 魅力を感じる

・ 結婚していれば、 結婚は絶対に 永続的な忠誠だと信じている。

 あるいは、 BPDの人との間に 子供がいるから 別れたくないのでしょう。

 その結果、 BPDの人は いかなる振る舞いをしても、

 non-BPDが留まると 考えるかもしれません。

 non-BPDは、 留まれば 感情的・肉体的に虐待されます。

 でも少なくとも 子供を守ることはできます。

 離婚したら、 BPDの人が 養育権を持つことを 恐れるのです。

・ BPDの人の行動に 集中することにより、

 あなた自身の問題から 逃避している。

 自分自身を変えるよりも、 他の誰かを 変えようとするほうが

 簡単だと感じる人もいます。

 自分が何者であるか, 確固たる意識を持っているか,

 自分がいたいと 思う所にいるか,

 BPDの人と関わることで 別の何かを避けていないか,

 もし相手との間に 問題がなければ 何をしたいか、

 それらを 自問してみることが必要です。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/59551016.html
 
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ていしょくび (2)

2009年08月08日 16時32分16秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 先日、 業務が変更して 初めて出勤し、

 ちょうど主任さんがいたので 何をすればいいのか聞きました。

 するとやはり、 前記の 専門知識を要する 業務はしないと、

 きっぱり言っていました。

 しかし 今までの業務から 外されるものが幾つかあり、

 そうすると時間が余って 手持ち無沙汰になってしまいます。

 その業務は 「してはいけないのか」 と 主任さんに聞くと、

 「それは大人の判断で」 という答でした。( ^_^;)

 そして結局、 実質的に 今までと仕事内容は ほとんど全く変わりませんでした。

 これでは 派遣法の期間制限に 抵触してしまうわけですが、

 抵触日はお題目だけで、 現場ではこんなもんなんでしょうか? (・_・;)

 今の派遣先も、 最高級の倫理が 要求される職場です。

 ところが、 ネットで調べてみたら、 さらに次のようなことが 分かりました。

「派遣の期間制限は、

 派遣先の同一の場所、 同一の業務について 行われるものです。

 派遣される人材を 入れ替えたり、 別の派遣元から 派遣労働者を受け入れても、

 派遣可能期間は 更新されることはなく、

 抵触日以降は 派遣労働者を受け入れることができません」

 そして、 抵触を免れるための 「脱法行為、

 もしくは それに相当する行為」 の例のひとつとして、

 次のことが書かれています。

「部署・ 業務内容・ 指揮命令者を変更することで、

 同一場所・ 同一業務そのものをなくす。

(ラインの組替・ 業務内容の変更は 実質不可能) 」

(http://www.addparts.co.jp/2009.html より)

 つまり、 そもそも派遣先の やろうとしていたこと自体が、

 脱法行為に当たるわけです。

 そして その脱法行為さえも、

 現場では全く 実施されていないという あり様です。 (- -;)

(主任さんも詳しいことは 全く理解していません。)

 派遣会社の人に、 どこでもこんなものなのか と聞くと、

 自分の立場では 何とも言えないと……。

 大企業の得手勝手が横行し、 弱い労働者の安定は 全く守られない。

 こんな無法状態が 野放しにされてて、

 日本はいいのでしょうか? (`ε´)
 
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ていしょくび (1)

2009年08月07日 15時28分48秒 | Weblog
 
 派遣法の 「ていしょくび」 をご存じでしょうか? 

 定職日?  定食日? 

 いえ、 「抵触日」 です。

 これは、 派遣元企業と派遣先企業が 契約をしてから3年以上経ったら、

 派遣契約を終わらせるか、 派遣ではなく 直接雇用にしなければいけない、

 という取り決めに 関わるものです。

(労働者個人個人の契約期間が 3年ということではありません。)

 この取り決めは、 3年も継続して 働かせてるということは、

 労働力として 必要としているのだから、

 労働者の身分安定のために 直接雇いなさい、 という趣旨です。

 派遣開始後 3年経った次の日が、

 派遣期間の制限規定に 抵触する日だということです。

 でも僕は 前の派遣先では 3年半働いてましたが、

 この間に 抵触日の話は 聞いたことがありませんでした。

 これは違法行為になり、

 派遣先企業の担当者が 直接処罰の対象になるということです。

 日本を代表するマンモス企業ですが、 どうなってるんでしょう? 


 今の派遣先では この度、 仕事の内容が変わると 聞かされていました。

 業務内容を変更することによって 契約を新たにし、

 期間制限に 抵触しないようにするのだそうです。

(企業の都合で 労働者無視ですが。)

 業務がどう変わるのか、 予め電話で 派遣会社に尋ねたところ、

 その業務は 医学的な専門知識がなければ できないと思われるものでした。

 でも派遣先は 我々でもできるという判断で、

 最初はマンツーマンで 指導してくれるというのですが、

 どうなるのか心配していました。

 他の派遣社員の人に 聞くと、

 派遣会社の担当の人は 現場のことを 知らないと言うし。

 派遣先の人に聞いても、 新しい業務のことは 分からないと言うし、

 教えてもらえるのかと。

(次の記事に続く)
 
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ステップ4 (2)

2009年08月05日 20時25分48秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

・ BPDの人の 良い性質が 悪い性質を相殺する。

 BPDの人は興味深い、 惹きつけるものがあります。

 聡明, チャーミング, 面白い, 機知に富んでいる, 性的魅力がある、

 などの理由が、 non-BPDの人を 留まらせています。

(心子に対する 僕の場合も 正にそうでした。)

・ スプリッティングの良い面。

 BPDの人が 自分への尊敬と 好意を表現するとき、

 世界で最高の感覚を 与えてくれます。

 自分を偶像化してくれる 人がいれば、 とても気分よく いることができます。

・ 間歇 (かんけつ) 的な 強化の法則。

 BPDの人が 時折いい状態でいると、

 non-BPDの人は それに対する期待が 間歇的に強化されます。

 次にいつ いい状態になるか 分かりませんが、

 間もなくかもしれないと 思ってしまうのです。

・ BPDである親から 認められようとする、

 あるいは、 親との関係を BPDの人相手に 再生している。

 あなたがBPDの人と 関わっているなら、

 親との間に 未完の仕事が 残っているはずです。

 BPDをもつ人の 子供であるアダルトチルドレンは、

 親と似た振る舞いをする BPDの人を パートナーに選びます。

 親との未完の仕事を 解決するため、 経験を繰り返す 無意識の企てです。

・ ひどい扱いを受けて 当然と信じている。

 あるいは、 感情的虐待を受ける関係を 持っている方が、

 全く誰とも 関係を持っていないより マシだというのでしょう。

 自尊心の問題を 抱えている人は、 BPDの人の 非難や批判に脆弱です。

 この関係を断ったら、 他の誰にも 相手にされないと 信じるようになります。

 そして 感情的に健康な人でも、 BPDの人の 攻撃にさらされると、

 自己価値を 疑い始める可能性があります。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(続く)
 
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ステップ4 (1)

2009年08月04日 09時29分57秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

*「あなた自身と ふたりの関係を 検査しましょう。

 他の誰の行動でもなく、 自分自身の行動だけに 責任を持ちましょう。」

 あなたが BPDの人を 大切に思っているというだけではなく、

 大切に思っている理由を 知ることが必要です。

 何故 BPDの人と 関係を保っているかを、 理解するのです。

 non-BPD 〔*注〕 の人には 2種類存在します。

〔*注 : ランディ・クリーガーさんは、

 BPDの人の 家族やパートナーのことを

 「non-BPD」 と表現します。

 その人が BPDであるかないかに 関わりません。〕

 2種類とは、 関係を選んだ人と 関係を選ばなかった人です。

 前者は 配偶者や友人、

 後者は 家族や親族, 仕事上関わっている人が 含まれます。

 しかし どちらであっても、

 BPDの人との 関わり方の度合いは、 選択しています。

 一緒に過ごしたい 時間の長さ, 聞いたり答えたりする内容,

 許容できる行動については、 選択権があるのです。

 お互いの関係が 全面的にネガティブなものだけだったら、

 別れてしまっているでしょう。

 あなたにとって BPDの人が大切だから、 選んでいるのです。

 多大な苦痛を 引き起こしても、

 non-BPDが BPDの人と 関係を保っている、

 意識的・ 無意識的理由を、 以下に挙げていきます。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(次の記事に続く)
 
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ステップ3

2009年08月03日 09時25分39秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

*「あなた自身を大切にし、 自分が BPDを引き起こしたのではなく、

 コントロールはできないし、 治すこともできないと 受け入れましょう。」

 BPDの人を 変えることができる 唯一の人は、 BPDの人本人だけです。

 あなたがするべきことは、

 BPDの人が 自分で自分の面倒を 見るようにさせ、

 自分でできることを あなたが代わりにしないことです。

 あなた自身の幸せを 後回しにするのはやめましょう。


 以下は、 人生を取り戻すための いくつかの提案です。

・ お互い熟考のための 時間をとりましょう。

(なす術がなくなったときは、 いったん離れましょう。)

 あなたたち二人は 別個の人間です。

 BPDの人は、 一時的に離れても 生き延びられること,

 そして、 あなたが戻ってくるときは

 まだ愛情を持っているのだ ということを知るでしょう。

 勇気を持って 引き下がることも、 関係を構築する上で 必要なのです。

 距離を置けば 状況を客観的に見つめ、

 適切な判断を することができるでしょう。

・ BPDの人の セラピストになることはやめましょう。

 それは専門家の役割です。

・ あなた自身の 自尊心とアイデンティティを 補強するため、

 あらゆることをしましょう。

 リフレッシュしたり、 色々な活動に参加したり、 勉強したりしましょう。

 何よりも、 楽しみましょう! 

・ 孤立を避けて、 家族や友人と接しましょう。

 BPDの人のことで 全ての時間を 費やさないようにしましょう。

・ BPDの人に対する 現実的な期待を 持ち続けましょう。

 BPDの人の 赤ちゃんの一歩のような 進歩でも祝福し、

 BPDの人について 楽しめることを大切にしましょう。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(次の記事に続く)
 
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ステップ2 (2)

2009年08月01日 22時32分03秒 | 「BPDのABC」より
 
(前の記事からの続き)

 BPDの人は、 ある成長段階で 行き詰まってしまっています。

 知的には 普通、 または平均以上でも、

 感情的には 実年齢より 若い振る舞いをするのです。

 BPDの人の 「見捨てられ - 飲み込まれ」 という問題は、

 「もっと近くに距離を保つ」 防衛機制と 言うこともできます。

 これは、 幼児がひとりで 冒険を始める時の 行動に類似しています。

 周囲の探索をしては、 安全である母親のもとに 駆け戻る、

 ということを繰り返すのです。

 BPDの人の アイデンティティの問題は、

 ティーンエイジャーが 直面する問題の、 大いなる名残とみられます。

 またスプリッティングは、 子供のいくつかの成長過程で 自然に発生します。

 醜い魔女と 親切な妖精の 母親役の話で 強化されるのです。

 幼児やティーンエイジャーの 親の苦労は 誰もが理解します。

 でもBPDの人の家族は ほとんどサポートがなく、

 現実確認の 相手もいないでしょう。

 八方塞がり。

 勝つ方法なし というシナリオ。

「勝てない。 引き分けにも持ち込めない。

 ゲームをやめることもできない。」

 本当にやめてしまったら、

 自尊心がズタズタのまま、 ひとりぼっちになってしまいます。

 不幸なのは、 それに慣れてしまい、

 それが当たり前と 思ってしまうことです。

 ランディ氏はこの理由から インターネット上に、

 「ようこそオズへ オンラインコミュニティ (WTO)」 という

 サポートグループを創立しました。

 自分たちの話を分かち合い、 自分たちの感情について 語ります。

 ほとんどの人たちにとって、

 自分の経験を 親身に理解してくれる 誰かと接したのは 初めてのことでした。

 BPDの人の行動が 自分たちのせいではないと、

 心の奥で理解するのに 役立ったのです。

 ひとりぼっちではないと知ることは、

 どれほど安堵感の 得られることでしょう。

〔 「BPDのABC」 ランディ・クリーガー/E・ガン (星和書店) より 〕

(日本でも ネット上の繋がりはありますし、

 「BPD家族の会」 があります。
http://www.geocities.jp/bpdmt/index.html)

(次の記事に続く)
 
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