「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

初の裁判員裁判 (1)

2009年08月13日 14時00分21秒 | 罪,裁き,償い
 
 日本初の 裁判員による裁判が 2件終了しました。

 僕は当初から ずっと関心を持ち続けており、

 必要な制度だと思いますが、 如何せん 準備期間が短いと 危惧していました。

 でも 実際に行なわれた結果は、

 予想以上に 順調な滑り出しだった という感想ですね。

 常識的な市民感覚が生かされ、 従来の 専門家だけによる裁判が、

 思った以上に 偏っていたかもしれないことも

 浮き彫りになったようにも思います。

 呼び出しを受けた 裁判員候補者の、 9割台という 非常に高い出席率はじめ、

 どの裁判員も 真剣で公正に 取り組んでいました。

 もっとも、 いい加減な人間や 偏った人物は、

 事前の面接で 排除されるはずですが。

 裁判員が 発言しやすくしたり、 精神的負担を減らすための、

 裁判官のきめ細かな配慮にも 感心しました。

 尋問が終わるたびに 裁判官が休憩時間を取って、

 裁判員に 考えを整理させたりしたことは、

 オープンでないという 不信感を持つ向きも あるようですが、

 僕は 非常に有効な やり方だと思います。

 全国民が注目する中、 検察側・ 弁護側とも

 周到な準備をしていたことも、 成功の理由でしょう。

 裁判員への説明を 何度もリハーサルし、

 分かりやすい言葉を 吟味するなど、 相当苦労していました。

 でも 制度が広まってくると、 監視の目も薄れるし、

 悪い意味で慣れて 粗雑な裁判も 出てくるのではないかと思います。

 それは どんな分野や制度でも、 止むを得ないことかもしれませんが。

(ある検事によると、 裁判員裁判では作業量が 従来の倍になったと言い、

 弁護士は 3~5倍になったと 言っていました。

 ちなみに、 検察は国家組織ですが、

 弁護士は 基本的に個人なので、 ことさら大変でしょう。)

(次の記事に続く)
 
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