この下の句(このエントリの後半参照)の秀逸さを再認識させられるくらい、みんなお金が足りなくなっています。
三菱UFJ、最大1兆円資本増強へ=みずほ、三井住友も検討
(2008年10月26日(日)12:30)
三菱UFJフィナンシャル・グループが最大1兆円の資本増強を検討していることが26日、明らかになった。年内にも実施する。米金融大手モルガン・スタンレーに総額90億ドル(約9000億円)出資したのに加え、保有株式の価格急落で含み損も発生しているため、大規模な資本増強が必要と判断した。みずほフィナンシャルグループと三井住友フィナンシャルグループも資本増強の検討に入った。日本のメガバンクがそろって財務基盤を強化する。
三菱UFJはモルガン・スタンレーの株25.25ドルで買っているので、その分だけでも半分以下になってしまっていますから致し方ないかと。
ただ資金供給も不足している状況で資本増強もままならないでしょうし、そこにバーゼルⅡによる評価損という悪循環を加えるのって素人から見ると金融危機を自作自演しているようにも見えます。
バーゼルⅡを停止しろ、という声は出ないのでしょうか。
ところでこの増資を引き受けるひとは、モルスタと三菱UFJをまとめて買えることになります(もっともそれがお得な買い物かどうかはわかりませんが。)。
結局モルスタを買ったのは誰だろう、ということになりますね。
もし農林中金とか全共連が出資したとすると、三菱UFJは
「買ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない。」
と『七人の侍』のラストシーンの志村喬のようにつぶやくのでしょうか。
(もっとも今回は農林中金はCDOなどでやられていて公的資金注入の対象になっているくらいですからネタにしている場合ではないのかもしれません。全共連はどうか知りませんが。)