一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『グラン・トリノ』

2009-05-05 | キネマ
毎年連休は近場で過ごすことが多いのですが、今年は話題の映画が何本もあるので映画三昧を決め込むことにしました。


トップバッターに選んだのは『グラン・トリノ』だったのですが、いきなり先頭打者ホームランを打たれてしまいました。





人生の晩年をどう過ごすかについて、今や監督としてのほうが有名になってしまった感のあるクリント・イーストウッドが名優ぶりを発揮しています。

人生の晩年の姿は人それぞれの人生を反映して、「貫き通す」「枯れる」「燃え尽きる」「折れる」などさまざまな要素が現われてくるのでしょう。
主人公がどうなっていくんだろう、という心配と期待を抱かせながらストーリーが展開します。

そしてその心配すらいちばん大事な事ではないと映画が語っていることに気づいたときに、深く胸を打たれます。

宣伝では「衝撃の結末」などと煽っていますが、ストーリーを追うよりも、場面一つ一つが味わい深く、かみしめてじっくりと観たい映画です。


古い大木が倒れてそこに新しい木が育つことで、森はその姿を保ち続けることができる。その古木の最後の瞬間の物語とでも言ったらいいでしょうか。



蛇足ですが、
滂沱してしまう可能性がかなり高いのと、観終わった直後にズレたことを言われるとがっかりするので、できれば一人で観にいったほうがいいと思います。




コメント (3)
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