一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『スラムドッグ$ミリオネア』

2009-05-07 | キネマ
連休中に見た3作目は『スラムドッグ$ミリオネア』

これは傑作。


『グラン・トリノ』が人生観を映画に見事に織り込んだ作品なのに対し、こちらは映画の持つ魅力をすべてつぎ込んで「ど真ん中直球」で勝負した作品です。





予告編や公式サイトや評論なども見ずに、先入観も予備知識もなく観た方がいいです。
(なので僕もネタバレになるようなことは書きません。)


これだけ社会が複雑になり観客もすれている時代でも、有名スターもCGも時事ネタも実話にも頼らずにこういう映画が作られるのだから、たまには映画館に足を運ばなきゃいけないな、と思いました。


登場人物それぞれが、美味しく炊けたご飯のように一人ひとり粒が立っています。
特に主人公の兄-大きくなったらマイケルジャクソンの下手なそっくりさんみたいになっちゃったけど-の役回りがいい。

ハンディカメラを多用したスピード感あるカメラワークと音楽の疾走感もいい
(思わずサントラのCDを買ってしまいました。)。

そして何より、監督の目線がまっすぐ前を向いているところがすばらしいです。



(そうそう、「ど真ん中直球」度合いでいうと『ニュー・シネマ・パラダイス』が近いかもしれません。)


だまされたと思って観てください。

それも、ぜひ劇場で観ることをお勧めします。

コメント
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