映画づいた勢いで借りてきたDVDは『トウキョウソナタ』
家族の再生の物語。
カンヌなどで賞をとったようですが、ちょっと構えが小さいのが気になります。
海外では日本映画の一つのパターンとして「小津安二郎的な日常風景+現代風な切り口」というのが期待されているのでしょうか。
まあ、それはそれでいいんですけど、僕はなんか見ていてイライラしてきちゃうんですよね。
会社をリストラされたら見栄張ってないで必死に職を探したり、妻もパートに出てもらうとかしたりすればいいし、一戸建てに住んでるんだったらまず最初にそれを売ることを考えるべきなんじゃないかと。
小泉今日子演じる母親役の
自分は一人しかいません。
信じられるのはそれだけじゃないですか。
というセリフ(うろおぼえ)とか、いろいろあってばらばらになった家族が帰ってくる象徴としての家とかがあったりしますが、結局形而上のことで悩んでいられるうちはまだまだ余裕があるよな、と思ってしまいます。
裏返して言えば、戻って落ち着ける家があるのがいいよね、という話のバリエーションの一つなわけです。
もう20年位前ですが、自動車雑誌Car Graphicに、フィンランド人のラリードライバーでパリ・ダカール・ラリーを3連覇(多分)するなど「砂漠の帝王」と呼ばれたアリ・バタネンのインタビューがのっていて、そこで砂漠で道に迷ったときの対処法を聞かれたバタネンが
決してもと来た道を戻らず、前に進むこと
というようなことを言っていた(これもうろおぼえ)のをふと思い出しました。
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