一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『iPS細胞 世紀の発見が医療を変える』

2008-10-14 | 乱読日記
世の中の先端の難しい知識を、体系的にわかりやすく、また具体的なエピソードも盛り込みながら魅力的に語る、という僕が期待している「良い新書」の典型です。

京都大学の山中教授が発見したiPS細胞の話題を軸に、そこに至るまでの細胞の分化と複製のメカニズム、(韓国の黄教授の論文偽造で話題になった)ES細胞の発見からiPS細胞の発見、そして再生医療への期待と現時点での課題をわかりやすく解説してくれています。

著者は東大医学部の博士課程で造血幹細胞の研究をしている研究者です。
雑誌などの寄稿経験があるのかもしれませんが、専門的なことをわかりやすく、しかも曖昧さを排除して書く技術がある人です。
この著者を見つけてきた、ということが平凡社新書の編集者のヒットだと思います。







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さあ!

2008-10-13 | あきなひ

先週の為替・株式市況の大混乱で、世の中は悲観論一色です。

もっとも、個人的には10年前の状況を見るようで、歳はとってみるもんだなぁ、という感じです。

前回は日本が局所的に相当ダメージを負ったのですが、今回は日本よりは欧米の方が傷んでいるようです。
その分世界経済への影響は深刻ともいえますが、日本にとってはここでやっと失われた10年(15年?)の経験を生かすことができるチャンスが来たともいえます。

10年前に比べれば制度的な道具立てもそれなりにそろってますし、当時外資の「ハゲタカ」がやろうとしたことは当時以上にやりやすくなっています(個人にとってもネット証券での信用取引やFXなど「売り」から入れるものができたというのは10年前と大きな違いです・・・ただご利用は計画的に自己責任で(^^;)。


本石町日記さんのエントリ「この世界的大調整の捉え方=人それぞれであろうが…」が示唆に富みます。  

 経済の大調整をどう捉えるかは人それぞれであるにせよ、若い方々にはチャンスであるかもしれない。既存勢力はかなり一新される可能性があり、復興期には精神的にも体力的にも若い方が圧倒的に有利であるからだ。世界で失われる富が帳簿上でどの程度になるのか分からないが、天文学的であるにせよ、所詮は帳簿上の喪失に過ぎない。これほどの喪失は大戦に匹敵する打撃かもしれないが、現実の大戦とは違って産業インフラが物理的に破壊されたわけではない。 
 バブルで無駄に膨れ上がった経済が調整しても、世界人口60数億人の実需は残る。人々の金銭欲(投資欲)が健在であるなら、それを満たすために金融はまた栄えるだろう。願わくば、もう少し賢明になっての復活が望ましい。総悲観の中に強気が生まれることを信じたい。

連休明けから「買い」に入るのが賢明かどうかはわかりませんが、相場は変動しているときの方がチャンスが大きいというのは基本ですし、市場や市場外(市場を落ちこぼれてしまったものやプライベート・ファンドの世界など)を冷静に観察して大胆な戦略をとることが大事だと思います。

今回の相場変動で蒙った損害をどうすると騒ぐのでなく(ただし損害が致命傷でないという前提ですが)、手持ちの資金で何をするかを考えたほうが賢明だと思います。
(アナリストや代表訴訟はIR業者や弁護士にまかせてしまいましょう(^^))


連休明けに向けて気合も込めて。

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こんにゃく問答

2008-10-12 | よしなしごと

目の前の事象に一喜一憂せずに冷静な認識が必要、というのは株式や為替相場だけの話ではないようです。

形は国が決める? こんにゃくゼリー 自民、議員立法へ 消費者行政迷走
(2008年10月11日(土)08:05 産経新聞)

政権与党の議員がゼリー規制に熱くなるのには事情があった。9月に兵庫県の1歳の男児がこんにゃく入りゼリーを食べ、のどに詰まらせて死亡する事件があり、平成7年以降で17人目の犠牲者となったためだ。  

国外では、EU(欧州連合)が独特の硬度を生み出すこんにゃく成分を添加物とし、ゼリーへの使用を禁止しているのに対し、日本国内では食品衛生法の対象は食中毒などに限られる。  

このため、今回のような死亡事故を防止する取り組みが「生産者重視から消費者の安全を重視する行政への転換の象徴」(中堅)と位置づけられている。  

実際、10日の調査会でも谷公一衆院議員が「モチは昔から死亡事故が多い」と指摘した。一方、野田聖子消費者行政担当相は10日の会見で「モチはのどに詰まるものだという常識を多くの人が共有している」と強調したが、「ゼリーだけを規制し、モチやアメを規制しない合理的な根拠は見つかりにくい」(厚労省)というのが実態だ。  

厚労省の調査では、平成18年中に食品を原因とする窒息で救命救急センターなどに搬送された事例は、把握できた計803例のうち、モチの168例が最多で、「カップ入りゼリー」は11例だった。

酒の席での話題としては面白いのですが、国会の議論が「こんにゃくゼリーかモチか」ではちょっとがっかりです。

規制をかけるとすれば、便益と危険性、規制の費用と効果のバランスをまずは考えるべきで、平成7年以降17人死亡し、年間救急搬送が11件というものを規制する必要があるのかがそもそも疑問です。
窒息に限定しなければもっと危険なもの(しかもモチよりも)もありそうです。

ペットボトル入りのそば茶なんてのはそば粉アレルギーの人にとっては凶器以外の何物でもないと思うのですが(十分な告知と幼児に対しては保護者による管理が必要という意味では同じですよね)。

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J-REIT市場の混乱

2008-10-11 | あきなひ
10月10日のJ-REIT市場は8銘柄の売買が成立せず気配値のままでした。
銘柄は

8963東京グロースリート投資法人
8970ジャパン・シングルレジデンス投資法人
8973ジョイント・リート投資法人
8974ラサールジャパン投資法人
8975FCレジデンシャル投資法人
8980エルシーピー投資法人
8984ビ・ライフ投資法人
8985日本ホテルファンド投資法人

スポンサー企業が外資だったり新興企業のところが多いようです。

上の8銘柄がそうだというわけではないのですが、J-Reitのなかには資産規模が200~300億くらいしかないものや、主要な投資対象ではないカテゴリの物件がポートフォリオの結構な部分を占めている物件など、そもそも上場させていいの、というものもあるので、ある程度の淘汰は仕方がない野ではないかと思います。

一方、J-Reitには低金利下での安定的な運用先として地銀などがかなり投資をしているので、そちらへの波及の方が今後は大きいかもしれません。


もっとも、本来融資に回すべき資金を(顧客基盤が弱いのか、審査能力に自信がないのか)J-Reitに投資しているのでは金融仲介機能を果たしていないわけで、痛手をこうむっても同情には値しないのかもしれませんが。

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大和生命破綻

2008-10-11 | あきなひ

ここのところ「破綻」というエントリが続きます。  

朝方ということもあり、ネットの速報では「破産申し立て」などというものもあり、かなり混乱がありました。

更生手続開始申立てに関するお知らせ

大和生命保険株式会社は、本日平成20年10月10日開催の取締役会において、会社更生法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律に基づく更生手続開始の申立てを行うことを決議し、本日午前8時半に東京地方裁判所民事第8部に会社更生法及び更生特例法に基づく更生手続開始の申立て を行い、受理されましたので、下記のとおりお知らせ致します。  

証券市場が引けた後の夕方に申し立てるのが普通ではないかと思うのですが、朝8時半に申し立てたのでは9時前にリリースはできませんよね。 
取締役に早寝早起きの人が多かったのかどうかは知りませんが、準備もあるので昨日今日決まった話ではないはずなので、こちらとしてはいい迷惑ではありました。
(夜のうちに申し立てると朝の営業開始前から営業所に契約者が押しかけるのがいやだったのでしょうか)

大和生命破綻:ハイリスク商品で損失拡大 積極投資たたる
(2008年10月10日 22時24分 毎日新聞)

大和生命は08年3月期の総資産が2832億円と国内生保業界33位。経営規模が小さくても、販売手法は大手と同様に営業職員に頼り、人件費負担が重かった。保険金不払い問題もあり、保険料収入も伸び悩んでいた。  
これをカバーするため、高収益が見込める半面、損失の恐れも大きい海外の証券化商品などに積極投資してきた。高リスク金融商品への投資は運用全体の約3割に達し、同業他社の1~2%程度をはるかに上回った。  
だが、昨年夏以降の市場の混乱で海外の証券化商品などの価格が急落し、多額の損失を抱えた。業界では「生保は慎重な運用が必要なのに無理な投資がたたった」との指摘もあるが、中園武雄社長は会見で「リスク管理は適切に行ったが、市場の混乱が想定を超えていた」と強調した。

上のリリースでも

当社においては、これまでの長年の経営の中で構造的に多額の事業費が生じる財務体質にあり、積極的な資産運用によって事業費負担を填補する財務運用方針を継続して参りました。当社はかかる財務運用方針の下、超過収益獲得のためリスク・リターン・バランスを考慮しつつ、オルタナティブ資産への投資も比較的多く実施し、同財務運用方針に基づき平成17年度及び18年度においては高い運用実績を確保して参りました。
(下線筆者)  

とあり、そもそも「高コストをハイリスク投資でカバーする」という方針自体がどうよ、という感じではありますし、契約者としてはそんな方針を今さら言うわれても困りますよね。
社長の会見での「リスク管理は適切に行ったが、市場の混乱が想定を超えていた」という迷言とあわせ、さもありなんという感じです。
(この手の倒産話は ふたを開けてみると「だから・・・」という話が多いですよね)


閑話休題

マスコミも朝方の混乱はわからなくもないのですが、テレビ朝日が夕方のニュース番組で「大和証券」が破綻した、と字幕で流したそうです。

【Jチャンネル】10日放送分に関する訂正とお詫び

番組からのお詫び

10日、午後5時過ぎに放送した
株価のニュースの中で、
破綻した「大和生命」の字幕が、
一部「大和証券」となっていました。
破綻したのは「大和生命」で、
「大和証券」は全く関係ありません。

視聴者および関係者の皆さまに、
深くお詫びいたします。

字面は同じ「大和」ですが読みは「ヤマト」と「ダイワ」で違うし業界も違うので間違いようがないと思うのですが(苦笑)
報道機関としてのレベルが低すぎます。

ここまでくるとネタだったのではないかと思ってしまいます。

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ニューシティ・レジデンス投資法人破綻

2008-10-10 | あきなひ

<10/11追記あり>

Jリート法人が初の破綻、不動産市況悪化の荒波かぶる
(2008年10月10日(金)00:27 読売新聞)

東京証券取引所に上場する不動産投資信託(Jリート)のニューシティ・レジデンス投資法人は9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日付で保全命令を受けたと発表した。  
負債総額は1123億円。帝国データバンクによると、Jリートの経営 破綻 ( はたん ) は初めて。  不動産市況の急速な悪化に伴い、借入金の返済資金などの調達が難しくなり、資金繰りに行き詰まった。  
ニューシティによると、投資家は法人も含めて約9000。このうち個人が約8600人を占める。広範な影響が懸念されるため、新たなスポンサーにリートを引き継ぐことや、投資家の救済策を検討するとしている。  
金融庁は9日、ニューシティの資産運用会社シービーアールイー・レジデンシャル・マネジメントに対し、金融商品取引法に基づき、財産保全や投資者保護措置を取るよう業務改善命令を行った。  
東証は同日、ニューシティを11月10日付で上場廃止にすると発表した。

ついに始まった、という感じです。

ポートフォリオの13%に相当する池袋のタワーマンションの取得を昨年12月に決めて(参照)10月の資金繰りができなかった(こちらに「20年10月取得予定」とあります)のが直接の引き金のようです(解除条項などの詳細はわかりませんが)。
12月のリリースでは平成20年3月末までに取得した場合は約1%(といっても125百万円)値引きするという条件がついていたようですが、相手の足元を見たと思ったら自分の足元が崩れてしまったということでしょうか。

そういう意味では、小枝を森に隠す、ではないですが、倒産するにも言い訳ができるタイミングではあるともいえます。

「新たなスポンサーにリートを引き継ぐことや、投資家の救済策を検討するとしている」とありますが、もともと投資法人は時価ベースの取引・90%配当での導管性要件を基本にしているので、新しいスポンサーにとっても自分で物件を取得して立ち上げる以上のメリットがないので、今まで再編がなかったと思うのですが・・・
自分たちも生き残りの道を模索していたはずなので、倒産直後のリップサービスとしてもけっこう無責任な発言のようにも。


<追記>
TBいただいたある経営コンサルタントさんのエントリを拝見してもう少しニューシティの破綻の原因について考えてみたので、そこへのコメントしたものを引用します

J-Reitの場合は投資口の償還がないので借入金は運転資金として元本返済なしでの2~3年のローンで借りていて、物件利回り-期待配当率よりも借入金金利が高ければレバレッジが効くというモデルだと思います。

そこで万が一借入金の借り換えができなくなると、その分を増資で埋めないといけなくなるわけですが、そういうときは一方で投資口価格が下落し(利回りが高騰し)ているため、時価発行すると希釈化して利回りが下がる=そんな増資は誰も引き受け手がない、ということになってしまい、返済期限に借入金を返せなくなってっしまう(のではないかと金融機関が考えなおさら融資に慎重になって・・・)という構造だと思います。

ニューシティの場合は、45億円のコミットメントライン契約
を結んでいたので
http://www.ncrinv.co.jp/ir/topwhats/2008-0418-00002.pdf
リファイナンスだけならしばらくは延命できたと思うのですが、277億円というポートフォリオの13%にもあたる巨額投資の契約を資金調達のリスクを考えずに9ヶ月も前に締結してしまったところに破綻の原因があったと思います。
(契約条項の詳細はわからないのですが、当期利益が24億円程度ですからたとえば違約金が物件価格の1割とかだとアウトですね-ここで9割以上配当という導管性要件が効いてきます)

結局、市場変動のリスクを見誤り、身の丈以上に成長を急ぎすぎたということでしょうか。

 

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アイスランドの銀行破たん

2008-10-10 | あきなひ

ここ数日BBCニュースではアイスランドの銀行の経営危機の問題が話題になっています。

一昨日くらいからログインできない状態が続いているそうで、イギリスでもアイスランドのネット銀行の利用者は多く、影響が懸念されています。
(考えてみればネット銀行は取り付けにも行けないんですよね(苦笑))

そこで
アイスランド危機深刻 ロシアから5500億円緊急融資
(2008年10月8日(水)01:37 朝日新聞)

 米国発の金融危機でアイスランド経済が危機に陥っている。議会が全銀行を政府管理下に置く法案を可決したのを受け、政府は大手ランズバンキを国有化。英国民などがネット上に持っていた30万の預金口座が凍結された。同国は通貨をユーロに固定(ペッグ)。危機を乗り切るためロシアに急接近している。  
 アイスランド政府は7日、ランズバンキを管理下においたと発表。ランズバンキのネット銀行に口座を持っていた外国人の口座が凍結されたという。英BBCによると、英国人とオランダ人の口座が計約35万あるという。預金を引き出せなくなり、利用者の間には不安が広がっている。  
 さらに、欧州メディアによると、アイスランドは同国通貨を7日からユーロに固定すると発表した。1ユーロ=131クローナの比率にするという。  
 今後、多額の外貨が必要になることから、アイスランド中央銀行は、ロシアから40億ユーロ(約5500億円)のユーロ建て緊急融資を受けることを明らかにした。  

アイスランドの銀行を救済するのがロシアのお金、というあたりの力関係はよくわからないのですが、イギリスやEU諸国は他国まで面倒を見る余裕はないということでしょうか。  

ところが
アイスランド、最大手銀も国有化
(2008年10月9日(木)23:43 朝日新聞)

アイスランド政府は9日、同国銀行最大手のカウプシングを国有化した。同国ではすでに大手銀行ランズバンキも政府の管理下に入っている。欧州メディアの報道によると、アイスランドは、導入を発表したばかりだった同国通貨の対ユーロ相場固定(ペッグ)制を8日には撤回。大混乱が続いている。

ロシアのMICEX証取所、10月10日まで取引停止(2008年10月8日(水)16:59 ロイター) なんてことがあったりして、(今日は逆に急騰で取引停止だそうです(苦笑)(参照))ロシアからの融資は不調に終わったのでしょうか。  


私は知らなかったのですが、Wikipediaによるとアイスランドはネットバンキングの先進国のようです。 

クレジットカードやインターネットバンキングなどによりキャッシュレス決済が進み、現金決済が著しく少ない(GDP比1%以下)ことで有名である。背景には、1980年代に経済の中心が漁業だったため、水産物の価格に振り回され物価がインフレとなったため、決済が不足気味の現金から小切手へ切り替わっていったことが挙げられる。

産業としては、金融部門の伸びが著しく、金融、不動産がGDPにしめる割合は、26%に達している。  

全体のGDPは少ないが、国民一人当たりでは世界でもトップレベル(2006年時点で世界5位)に位置する。さらに国際競争力も高く、世界4位、ヨーロッパ1位となっており、小国ながら特筆すべき経済力を持っている。

国内経済のボリュームは小さいのでしょうから、外国から預金を集めて海外での運用で利ざやを稼ぐというパターンで大きくなっていったのだと思います。
預金残高でなくGDPが国全体の26%ということは、経済自体が銀行化していたような感じもします。

そうなると、今回の金融危機を国が支えるにしても、国の資金力が続かない可能性もあるかもしれません。

でもこういうことが起こらないためにBISの自己資本規制はあるのだと思うのですが、今回のような急激な市場変動には無力、ということなのでしょうか。

 

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ノーベル賞

2008-10-09 | よしなしごと

ちょっと出遅れたのですが、おめでとうございます。

賞の重みじわり実感…受賞決まった3人が会見
(2008年10月8日(水)12:26 読売新聞)


NHKのニュースで受賞対象になった研究「対象性の破れ」とは何かについて東京大学の研究者が説明してくれていたのですが、ランダムに運動している素粒子が、突然一定の方向に向かう現象を説明する理論だというような(全く自信なし(笑))

同じ耳学問ついででいえば昔読んだ『偶然とカオス』で、エントロピー増大の法則が正しいとした場合、ビッグバンの直前の状態は「世の中で一番ありえない状態」だったわけで、なぜその状態(=確率的に一番ありえない状態)が起きたのかというあたりをとき起こすきっかけになるものなのかもしれません(これも全然自信なし(汗))

そして今日も

下村氏にノーベル化学賞 生命科学に不可欠な蛍光タンパク発見
(2008年10月8日(水)19:39 共同通信)

重ねておめでとうございます。

研究者の友人に言わせると、国内の大学のポストを得るだけでも大変らしいのですが、さらに世界の学会で研究が注目されて、しかもそれが歴史に名を残すくらいのインパクトがないとノーベル賞には結びつかないそうです。
サッカーで言えば、ワールドカップに優勝した後にタイムマシンに乗ってペレのいるブラジルやベッケンバウアーのいるドイツと最終決戦をして勝ち残るようなものなのでしょうか。

彼らと飲むたびに、独立行政法人となった大学の経営と研究の両立の難しさや、就職活動の早期化による優秀な研究者の卵の流出について苦言を呈されるのですが、この基礎研究と応用研究、大学と企業の研究所の関係はかなり改善の余地があるみたいです。



閑話休題


前に紹介した『まぐれ』の著者が皮肉をこめて書いていたのが「○○はこの業績でアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞を受賞した」というフレーズ。
Wikipediaを引いてみると

アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞は、1968年にスウェーデン国立銀行が設立300周年のためノーベル協会に働きかけ、ノーベルを偲んで設立された賞である。一般にはノーベル経済学賞と呼ばれている。

アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞は、アルフレッド・ノーベル自身が設置、遺贈したものではなく正確にはノーベル賞ではない。そのため、他の賞と違ってノーベルの遺産から賞金は支出されていないが、選考方法や賞金額、授賞式などの諸行事はノーベル賞に準じて定められ、実施されている。受賞は1969年より開始された。

ということ。

だからこちらは比較的流行の理論の提唱者が受賞することが多いのでしょうか。
そもそも経済理論で数十年も通用するものはめったにないのかもしれませんね(苦笑)

 
 

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五感のアウトソーシング

2008-10-08 | よしなしごと

ウェザーニューズが「ゲリラ雷雨」を事前捕捉、人の五感活用で
(2008年10月8日(水)00:30 INTERNET Watch)

ゲリラ雷雨メールでは、雲の方向や雷鳴の有無などを尋ねるメールを送信。会員はメールのリンク先で質問に答えるとともに、現在地の写真を送る。あわせて、「湿った風が吹き始めてきた」「急激に雲が発達している」など、従来の観測ではとらえられない、五感を使った情報も報告する。こうした反応に加え、10分単位で天気予報をメールで配信する「10分天気予報」で収集した観測データを活用することで、ゲリラ雷雨を予測している。

要するに人海戦術のようです。

外に出て空の様子を眺める代わりに携帯へのメール配信サービスを使うことは、果たして進歩といえるのでしょうか。

外に出たり窓の外を眺める暇もなく忙しい人が多いのか、はたまた自分の五感を信じられない人が多いのか・・・

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手っ取り早い金儲けの陥穽

2008-10-07 | あきなひ

昨晩為替が急に円高に転じたところでこういうのも「後だし」っぽいのですが。

昨日電車の吊広告でやたらサイバーエージェントFXのキャンペーンが目に付きました。



HPでは

ポイント01 少ない資金で大きく運用
証拠金(保証金)をお預けいただくことで、それを元手に資金の何倍ものお取引ができるのがFXです。少額の資金でも、レバレッジを利用すると資金以上の運用ができますので、手軽にFXを始めてみたい方は1万円からでも始めることが可能です。

ポイント02 投資効率の良さが最大のメリット
うまく売買できれば、外貨預金よりはるかに高い投資効率が期待できます。


と、レバレッジが効くことが強調されてます。
一応下のほうに、



お取引の際の注意事項
外国為替証拠金取引では、お客様が所定の証拠金を預託することにより、その証拠金の額に比して大きな額の取引を行うことができます。このときお客様は、大きな利益を得る可能性がある反面、通貨等の価格又は金融指標の数値がお客様にとって不利な方向に変動することにより、損失を被るおそれがあり、かつ当該損失の額が預託された証拠金の額を上回るおそれがあります。お客様が差し入れる証拠金は取引に際し担保として差入れるものであって投資元本ではなく、また預託した証拠金相当額の返還は保証されません。


とあるんですけど、投資に慣れていない人を煽った挙句に「ご利用は計画的に自己責任で」と形だけいうのはどうなんでしょうか。

このしくみは100倍までレバレッジがかけられるようですが、10万円の証拠金で100倍レバレッジをかけて1円反対方向に動いたときにどうなるか、というような具体例くらいは示してあげるべきではないでしょうか。

また、そもそも電車の吊広告というのがふさわしいかどうかも疑問です。(他の業者もたまにやってますし、「100倍レバレッジ」は吊り広告では謳ってませんが)

システム投資さえすれば簡単に参入できそうな業界ですが、業者が倒産してトラブルになる事例もあります(このへんは登録の時点で審査はあるのでしょうけど)。


逆にこういう手っ取り早い金儲けに手を出すサイバーエージェント自体は大丈夫か、とも思ったりします。


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緒形拳さん急死

2008-10-07 | よしなしごと

芸能ニュースは詳しくないのですが、多分突然の悲報だと思います。

緒形拳さんが急死
(2008年10月7日(火)06:02 スポーツニッポン)

 死因は不明。横浜市鶴見区の自宅で親族がスポニチ本紙の取材に明かしたもので「(7日の)密葬が終わったら正式に発表します」と答えた。

去り際も、らしいというか・・・ 

合掌

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『正しく知る地球温暖化』

2008-10-06 | 乱読日記

副題に「誤った地球温暖化論に惑わされないために」とあるように、本書は地球温暖化問題の科学的根拠を提供しているパリ国際気候変動パネル(IPCC)の報告およびそれに乗っかった報道活動を科学者の立場から批判した本です。

著者の赤祖父俊一氏はオーロラ研究の第一人者であり、1986年から1999年にわたり、米国唯一の総合的北極圏研究の拠点であるアラスカ大学地球物理研究所の所長、2000年から2007年までは日米の協力で荒らすか大学に創設された国際北極圏研究センターの所長として地球温暖化問題を含む北極圏の地球科学全般の総合研究を指導してきた人です(そして地球温暖化問題について米上院で専門家として議会証言もしています) 。

著者の主張は

現在進行中の温暖化の大部分(約6分の5)は地球の自然変動であり、人類活動により放出された炭酸ガスの温室効果によるのはわずか約6分の1程度である可能性が高い

というものです。

本書では、地球の気温上昇(それに伴う氷河の後退や海面上昇)は1800年頃から連続して起こっており、Co2の排出が急速に増加した1946年以降に起こったものではない。気候変動は「常に」起きており、現在でも温暖化の顕著な場所もあれば逆に寒冷化している場所もあり、しかもそのサイクルは数十年単位で変動している、(海面について言えばここ30年は下降している)といういことを具体的な例を挙げながら説明しています。

そして、IPCCの報告書の曖昧さ(非科学性)とそれに乗っかってはやし立てる報道機関を実例を挙げて鋭く批判します。

IPCCの報告書はスーパーコンピューターによるシミュレーションに過度に依存しているため、必要な数値データが得られるここ数十年の変動をベースにしていて長期変動を軽視している。
また、科学者が資金集めをするために研究をアピールすることは仕方ないが、アピールが非常に政治的であり、そもそも厳密に証明されたわけでもないCo2による地球温暖化という仮説について科学的に批判・検証すること自体が非難されるという非科学的な状況にある。

そしてマスコミも不正確な理解のうえにセンセーショナルな報道をしている(アル・ゴアはノーベル平和賞を受賞したのであり「科学賞」でないことに注意)者のアル・ゴアを担ぎ上げ(に乗せられ?)

たとえば氷河の崩壊の映像が温暖化の象徴のように映し出されるが、氷河は常に新しい氷に押し出されて末端は海に落ちていくもので、全く温暖化とは関係ない(確かに氷河が「後退」しているのであれば海に到達しないはずです)。
2040年には海氷がなくなりシロクマが絶滅すると言われているが、海氷は2100年でも十分にあるという研究結果もあり、また、海氷がなくなったとしてもそれは秋までの話で冬には北極海は氷に閉ざされる。そもそもシロクマは海岸域に生息しており北極海の流氷の上で取り残されるものはいたとしてもほんのわずかである(シロクマを心配するなら年間約400頭が原住民により狩猟されていることはなぜ問題にされないのか)


そして筆者は、今地球全体で取り組むべきは、飢饉や水・エネルギーの不足、環境破壊(汚染、過剰な収穫や森林伐採、無責任開発)であり、危険もその効果も明らかでない炭酸ガスに問題を絞るのは誤っていると言います(「エネルギーの無駄を省き化石燃料を子孫に残しましょう」というだけで十分)。

そして、日本の将来にとって重要な問題は日本のエネルギーと食料の確保であると主張します。
各国も批判を浴びたくないというのが本音で、実際は自国の経済発展や安全が第一であり、国家戦略のないまま京都議定書の議長国になる日本はお人よし過ぎる、と見えるといいます。

内容的には各章で重複も多いですし、全編から著者の怒りが伝わってきますが、地球温暖化を考えるには重要な本だと思います。



余談ですが、米国の金融危機により、レバレッジの効いた金融商品を組成して売りさばく商売が成り立たなくなったので次は何で稼ぐ?と日本の金融機関の人に聞いたところ、間髪を入れず

「環境」

という答えが返ってきたそうです。
排出権取引とかを意識しているのでしょう。排出権取引についてはちょっと聞きかじった程度ですが、「そもそも元をたどったときに仕組みを成り立たせている根拠は何よ」と突き詰めていくと、素人的にはサブプライムローンやCDOに近い臭いがします。

 

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キングオフコント2008

2008-10-05 | よしなしごと
平日はテレビは朝か深夜しか見る機会がないのですが、最近ゴールデンタイムはお笑い芸人ばかり出ているらしいですね。

最近どんなのが流行っているんだろうという興味もあり、久しぶりにお笑い番組を。

トーナメント形式の番組だったのですが、自分の面白いという感覚とおぼ同じでした。
ただ、決勝8組という割には対して面白くなかったのもいたので、予選落ちしたレベルってどんなんだよ、という疑問が・・・

決勝に進出した中でBグループのバナナマンは非常にオーソドックスで構成もよくできていると思いました。インパクトとしては決勝で敗れたロバートの方が強かったと思ったのですが、準決勝敗退の芸人100人の投票結果なのでやはり玄人受けするほうが残るのかなと。

ところが、決勝は僕としてはAグループから進出したバッファロー吾郎よりバナナマンのほうが面白いと思ったのですが、結果(決勝敗退者の投票)でバッファロー吾郎が優勝でした。
ネタの成熟度では(同じを二回やったときのインパクト)バナナマンの方が上だと思ったんですけどね・・・


でも、決勝進出した2組とロバート以外は、大して面白くなかったように思うのですが、これは80年代のお笑いブームに比べてレベルが下がったのか、観る方の目が肥えたのか、僕の感覚がずれてきたのか、何が原因なんでしょうかね。

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絶食

2008-10-05 | おイヌさま


先週の前半お腹がゆるめだったのですが、回復したので金曜に言われるがままに水を飲ませたら昨日お腹を下してしまいました。

なので今日は絶食・絶水です(この前下痢したときに獣医さんに薬をもらったらいきなり治まってしまったので逆に薬は怖いかと)。

本人もあきらめがついたのかこの様子。


明日も回復しなかったら獣医さんにつれてくからね。


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『なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか』

2008-10-04 | 乱読日記
前回紹介した『命令違反が組織を伸ばす』の著者の本。

今回は著者の専門の「組織の経済学」(=行動経済学の理論を組織論に応用するアプローチのことを言うらしい)を使って「ダメ上司」を分析しています。

あとがきによると本書の基本コンセプトは「出張の際、ビジネスマンが東京駅で購入し、大阪駅までに読み終えることができるライト・ビジネス書」だそうで(これは多分扶桑社新書全体に共通するコンセプトのようですが)、たしかにさらっと読めます。

今回のツールは「エージェンシー理論」「取引コスト理論」と「所有権理論」です。
エージェンシー理論は依頼人と代理人(エージェント)の情報の非対称性が代理人
のモラル・ハザードを引き起こす、というエージェンシー問題を代表とする、すべての関係を依頼人と代理人の関係に置き換えて考える理論です(最近の食品偽装などもこれで説明ができますね)。
「取引コスト理論」は前回出ました。
「所有権理論は」財が持つすべての特質についての所有権を明確に帰属させることができないことが「自分のものは大事にするけど他人のものは大事にしない」というような考えや「自分のものでないものを自分のものと勘違いする」ことが資源の非効率な配分につながる、という理論です。(公害は前者の例で、児童虐待は後者の例です。ひょっとするとゴールドマン・サックスがハイレバの投資を始めたのもパートナーシップから上場企業になったことも影響しているのかもしれません)

本書に出てくる例がなるほど多かれ少なかれどこの会社にもありそうなことなので楽しみながら読めます。
確かにコンセプト通りにできてます。

本書を読むことで「ダメ上司」「ダメ組織」の背景にも彼らなりに合理的な理由があることを知れば、単に腹を立てストレスをためるだけでなく、自分に余裕ができ、対策も立てやすくなるのでは、というのが著者の希望でもあります。

対処編は最後のほうに触れているのですが、「受容」「対立」「離脱」とそれぞれどういう状況だとどういう選択が合理的か、という整理をしてくれています。


ただ問題は、今自分が置かれている状況がどこなのかが正確にはわからないことなんですよね・・・
(これは前著の「プロスペクト理論」の参照点の問題ですね)



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