ティーガーデン

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咲いた花々(さまざまな素敵)をご紹介していきます。

バジュランギおじさんと、小さな迷子

2019年05月30日 23時25分00秒 | Movie・Book・TV

先日、とても素晴らしい映画を鑑賞しました~

日本では、「バジュランギおじさんと、小さな迷子」と言うタイトルで、2019年公開の映画です~

インドでは、2015年に公開され、

世界・・・、北米やパキスタン、イギリスやオーストラリア、中国・・・等々、

公開された国々で、大ヒットし、数々の映画賞の受賞記録を出した、インド映画。

 

 

しょっぱなから、自然の風景の美しさに、くぎ付けでした。

パキスタンの、とある村のある、自然豊かな素朴な風景の中の暮らしぶりから、

話はスタートします。

少ない村民が、

1つの大きめなスクリーンを囲み、

野球の試合を見て、スター選手を中心に、

応援しているところから始まります。

老若男女・・・、少人数の人達が、大家族のような雰囲気の村のようでした。

妊婦の若い女性が映っていました。

それから、6年が経過し、

その若い女性は、娘を授かり、6歳になっていました。

しかし、娘は、生まれつき、何が原因か、喋る事ができませんでした(声を発っせない)。

それで、村の長老からの勧めで、インドのデリーにある、

インドで最大規模の、宗教施設である、ニザームッディーン廟へ行き、

娘が喋る事ができるようにと、願いを叶える為の祈りを捧げに行くようにと、言われる。

そこで祈ると、願いが叶うと言われているそう~。

どうか娘の為に、喋れるようにしてあげたいと、

母と子は、そこへ出かける。

娘の父は、兵役経験がある為、ビザの取得が困難と言う事で、

母と子の2人で出かけた。

祈願し、帰りの列車は、インド・パキスタン国境検問所のワーガ付近で、列車が一時停車。

可愛い娘を見て、

知らない同乗のおばあさんから話しかけられても、

喋れないので娘は無言で・・・、

代わりに母が、事情を話したうえで、

自分が代わりにおばあさんと話したり。

 

 

停車の間、ほんの少し、眠りに誘われた母でしたが、

気づいたら、娘はどこにもいない。

列車内を、半狂乱みたくなって、

娘を必死に探す母。

 

(このシーンは、ゾッとしました。

幼い子と言うのは、ちょっと目を離したすきに・・・

と言う事があります・・・、胸が痛みました。)

 

 

・・・、娘は、列車の外にいる子ヤギを見つけたからか、

停車中の列車を降りて、

子ヤギの側にいた。

幼い子と言うものは、自分の興味のままに行動してしまう。

幼い子には、その先の展開等、知るすべもない。

 

 

そして、声を発しないので、

自分の居場所を知らせる事もできない・・まま・・・、

列車は、動いてしまうのでした。

真っ暗な中、1人異国のインドに取り残されてしまいます・・・。

言葉を発する事できない悔しさ・・・、

そして、涙止まらず・・・。

 

 

母は、車内にいない事がわかり、列車を降り、インドへ探しに行こうとするが、

列車は、国境を超えてしまっていた為、

後戻りできず。

 

子供と言うのは、経験がまだ未知なる事ばかりだからか、

慎重になるとか、怖いとか、そんな感情より、

思うがままに行動する大胆さがあります。

母の元へ行こうと、貨物列車にひそかに乗るのですが・・・、

列車は、インド、ハリアーナ州クルクシェートラに到着。

そこで、ヒンドゥー教のハヌマーン神を信仰するパワンと言う青年とひょんな事で出会うのだった。

 

子 供と言うのは、純粋かつ感受性が鋭いところがあったりするように思うけれど、

初めて出会ったパワンに、何かを感じ、娘はパワンの側を離れず。

”知らない人だけれど、この人は、信用できる。この人はきっと良い人。

必ず私に手を貸してくれる”

・・・そんな事を感じたのだろうか。

 

自然の中で育ったり、自然の中に身を置いたり、

そう言った経験は、危機意識や危機管理意識を高めるようだが、

大自然の中で育った彼女には、

6歳にして、真の強さと、見抜く力、危機からの機転・・・、

そんなものが、潜在能力としてあったのだろうか。

 

どこまでも付いてくる娘。

パワンは、何を聞いても答える事ができない娘は、

喋れない事を悟り、

そして、迷子になった事も悟り、

早く両親の元へ返さなければと思い、

警察へ行くが、

捜索願も出ていないし、

預かるわけにもいかないと言われ、

聞き入れてもらえず・・・。

 

結局、自分の暮らす、デリーに娘を連れて、戻り、

婚約者の家に親が見つかるまで、預かってもらい、

娘の面倒を見ながら、

手がかりを探す努力をする。

 

 

しかし、そんな中、娘の暮らしの中での行動を見てわかった事は、

娘は、パキスタン人であり、

自分とは違う宗教の、ムスリムであることだった。

 

婚約者の父は、それを知り、嫌悪を抱き、

パキスタン大使館に、娘の事を依頼しに行くよう、パワンに強く言う。

パキスタン大使館へ行ったパワンと娘は、

そこでも聞き入れてもらえず、

おまけに、大使館前に来ていた、反パキスタンの人々の暴動に巻き込まれ、

危ないところを脱する。

それにより、大使館は、閉鎖されてしまい、大使館を頼る事を断念。

 

次に、婚約者の父の知人の旅行代理店の者に、経緯を話すと、

別ルートで、パキスタンへ戻してあげる案があると言うので、

大切なお金を渡し、彼に娘を託す。

娘は、とても嫌がっていた。

帰り道、色々な思いが沸き起こり、思い直し、旅行代理店の男の後を追う。

その男が入った場所は、売春宿で、いままさに売ろうとしている最中で、

激怒したパワンは、力づくで、娘を取り戻し、

もう・・・、人を頼らずに、自力で、娘を、無事パキスタンの親の元へ返してあげようと決心する。

 

 

身元わからず、パスポートも何も持っていない娘。

パワンは、娘と、2人で、国境を越えて、パキスタンへ向かう決心をする。

旅は、国境超えの辺りから、様々な危険に遭遇。

密入国業者や、国境警備隊に遭遇して、見ている方は、ハラハラでした。

パキスタンへ入れたのは良いが、

挙句の果てには、

インドと様々な面で、対立しているパキスタンから、

少女を連れた、インドのスパイとして、

大々的に、追われる身となったパワン。

笑いごとで済まされない危険な状況の中、

ひょんな事で知り合った、TVリポーターの協力を得て、

3人で、難易度の高い、親探しが始まる。

 

道のりは、想像を絶する厳しさであった~、

果たして、

娘は、無事、両親の元へ帰る事はできるのか、

2人の願いは、叶うのか~。

 

 

映る景色が、インドにしても、パキスタンにしても、新鮮で、

そして、

時にユーモアある場面や

ミュージカルっぽい、リズミカルな民族調の味わいある歌とダンスがあったり、

日本にはないテイストが、とっても楽しめる要素でした~。

 

そして、ラストシーンは、とてもとても感動的でした~

スパイ容疑により、暴力を沢山受けて、負傷のパワンでしたが、

奇跡が起こり、

あのTVリポーターの協力により、

ネットの動画配信を利用し、

パワンのスパイ容疑をはらし、

そして、親探しの協力を求めた事、

協力者であるTVリポーターが撮影していた映像の中に、

祈りに来ていた、娘の母が偶然映っていて、

娘がそれを発見した事から、

手がかりを探し、ようやく、

両親の元へと~

 

 

この事が、パキスタンから始まり、

インドに知れ渡り、

対立する国同士なのに、

国や宗教等、さまざまなバリアをフリーにし、

正義感と優しさを持ち、勇敢な態度で、挑んだ、パワンに、

両国の民衆は、心打たれます。

 

無事に、パワンは、国境を越えようと、歩き出します。

国境の柵の近くには、両国の大勢の人が集まっていて、

その中には、

婚約者やその家族、婚約者の父も来ていて、見守っていました。

一歩一歩、インドへ、愛する人の元へ近づいて行きます。

 

その時、聞こえてきたのです・・・、パキスタン側から。

「おじさん!」(←結構イケメンの青年なのですがね~、子供にとっては、おじさん・・・かっ・・・苦笑)

「ラーマ万歳!」

娘が・・・、

声を発せたのです。

ありったけの力を振り絞って、叫んだのです。

 

 

・・・、パワンは振り向き、

娘の元へ、娘もパワンの元へ。

 

2人は、互いに駆け寄り、

パワンは、娘を抱きしめ、

たかいたか~いをして、ぱっと娘を高く抱き上げて、手を離したようなシーンで、

La finとなりました~

 

 

隣国同士の対立。

信仰している宗教の教えを誇りに思い、危険なリスクの数々の中でも、

馬鹿が付くほど正直を貫いたパワン。

いがみ合いが根深い国と国の人々が1つになった瞬間。

親と離れ離れで時につらい場面もあったが、時折見た、娘から感じた、子供の愛らしさと、無邪気さ。

娘のご両親の思い。

どの場面もが、見どころでした。

 

 

特にラストは、印象深いシーンだった。

一生懸命出そうと思っても、出せなかった声を、発せられたあの瞬間。

それを聞いた瞬間のパワン。

 

元は、見ず知らずの娘が、大勢の知らない人の中から、

偶然自分を選んでついてきて離れなかったところから始まったが、

国の違い、宗教の違い等等、乗り越えて、

いくつものHAPPYを生んだ、とても良い映画でした~

 

 

国を超えた、

心のバリアフリーの素晴らしさを感じました~

 

随分昔ですが、

親戚の人が、何年間か、仕事の関係で、家族と離れて、

パキスタンに住んでいらっしゃった事がありました~。

文化や習慣のまるで、日本と違う国での生活は、大変だったのでは~と、今も時々思う事も。

その後、仕事の関係で、家族と離れて、

中国に住んでいらっしゃった事も~。

・・・今は、日本で、ゆったりと、お孫さん達に囲まれて、優しい時間が流れる日々を過ごしていらっしゃいます~。

・・・でも、時々、中国へ行き、

当時の仕事仲間達と、楽しい時間をお過ごしのよう~

人と人とは、

それぞれの違いを受け入れ、理解しあう事で心が通じ合い~、

良いつながりは、一生の宝物ですね~

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