汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 高き清浄にて

2011年03月14日 | 初期中期の詩
高き清浄にて 私は今宵に 星と成る
些かな幸福でのた打ち回る 月の華が咲く

それらしい事をしていれば 世界は廻っていた
生贄にされた亡霊達が 泣いている界隈の果て

如何なる苦悶にも 私は耐えうる 覚悟がある 
燈籠の揺れる丘の上に行けば 其処は楽園

恋に溺れて 泣きそうな彗星に 運は朽ち果てる
朧な感情に縛られて 動けぬ心 理は宙に消えた

この世の流れの中 あなたが居た形跡をなぞる
指に絡みつく奇跡だけが 憧れだった

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みやすけの詩 枯れ葉

2011年03月13日 | 初期中期の詩
一人凪の中で想う 鳥は枯れ葉の様に宙を舞う
投げ掛けられたものは とても重かった
衰弱の果ての 朦朧とした未来の流れ
この手には掴める筈の言葉があった
トイレに流れて行く指輪 跡形も無く寂れて行く宇宙

中心に火が灯っているのが見える その周辺はやけに暗い
様々な粒子が点いては消える 瞬間は誰にも定められないから
その中心から遠ざかれば 増して行く圧力に屈する
見えない手は 何かを掴もうとしてもがいているから

巣から飛び立った雛は これからどうするのだろうか
空気は絶えず流動しているのに 
力の無くしたやじろべえは 必死に縋ろうとする
命という幻想に 闇は新たな光を灯す
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みやすけの詩 貝殻

2011年03月12日 | 初期中期の詩
蔑ろにされた書物には 何が書いているのだろう
哲学に束縛された男の心には いつも世の権威が存在していた
彼と彼の狭間に有る意識の小波 傍に落ちている貝殻は
遠く木霊している彼女の声を彼に届ける
失ってしまった彼女の面影を背負って 彼は蒼穹に流れる
星に魂を預けた 事も無げに過ぎて行く時間
意識という砂に描かれた 孤独という月日
清浄されて行く彼の感情は 言葉という慰めを手に入れた
併せ鏡は無限の自我を映し出す 音も無く乾いた闇の中で
彼が遭遇したのは 怒りと悲しみに包まれた自身の亡骸であった
彼は自分の悲惨さに眼を覆って 涙を流した 歓びに満ちていた
過去を思い出すように 彼自身の裡で蟠っている無力を
あの星へと向けて放った

事はあっさりと片が付いた
彼は敗北を胸に秘めて 家路に着いた それ何処の時間だろうか
彼には返る場所が無かったのだ
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みやすけの詩 ビー玉の弾ける音

2011年03月11日 | 初期中期の詩
震える手に零れる水
氷が頬に触れる感触に惑わされ 意識は波間を遊覧する
石のように固い砂浜を歩いている この地上には
楽園など無いという風に 少女は空を見上げ 誇りの溜まった
瞳を時間の砂で洗い流した

健やかな空間に揺られ 一時の安らぎを感じる
泡が突然 海中で光に変わった 逆戻りする時の流れ
水流の速さに叶わない 少女の哀しみが 此処には在った

追いかけて来る霧の波 それは臆病な少女には大き過ぎて
ビー玉が弾ける音の様に 彼女の心を軋ませる
精密に彩られた画用紙 其処に描かれているのは
何人もの命を呑み込んだ 渦の涙の痕
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みやすけの詩 銀河の孤舟

2011年03月10日 | 初期中期の詩
殺伐とした空気の流れ 銀河という弧舟
この流れの中には息つく暇も無い程の嵐が鳴り響いている
大空に馳せた願い 身体の底から滴る勇気の雫が
この空気に振動を与えている

慰めに満ちた心の奥底 未知の恐怖が渦を巻いている
ハンカチを口にあてがい泣いている少女に
容赦無く降り注ぐ罵声の轟き

臆病に顔を歪ませているのは 世界が怖いから
連れ行く希望などは とうの昔に滅び去った
焼けつく様な視線 言葉が虚空を遊覧している
太陽の光が午後一二時を差したばかり
その時 鳥の群れが空を席巻する
遮られる光は 涙と共に降り注ぐ雨へと変容する
空は暗闇に墨を塗られ 滴る雨の音は とてもうるさい
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みやすけの詩 生命の温度

2011年03月09日 | 初期中期の詩
地中奥深くに棲む生物は 決して口には出さない
雫が手の甲に当たる感触 生物が呼吸している
それは絶えずゆっくりと振動し 沈黙の中に沈み込む
暗い空は何かの愁然 音が乱反射する 言葉の欠片
緻密な静寂には 何時の間にか 涙の冷ややかさが滲んでいた
果たしてそれは真実か この場所で生きるという事は

口ぐちに奏でられる喧騒は 生命の呼応
それは雫が垂れ滴る音に似ている
此処で邪推に陥るなどというのは 虚しい調べ

水が生命の温度を奪って行く
圧力を増して行く 土の冷酷な嫉妬心
生命はなす術も無く悶えている
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みやすけの詩 呼応する生命

2011年03月09日 | 初期中期の詩
涙は宇宙に拡がって行く
呼応する生命の 歯痒い夕間暮れ
この地表に咲くのは 瞳に映る悲愴の雨
その水は地球に活力を与え 
空に無数の星の光を散りばめる

男はいつも儚げに 山を見ている
その山は如何なる動揺にも持ち堪える
云えなかった「ありがとう」
伝わらなかったあなたの哀しみ
幾つもの悲鳴が この宙を満たす

見えない景色をひたすら 追いかけた
あの頃の自分が懐かしい
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みやすけの詩 鋭い閃光

2011年03月08日 | 初期中期の詩
絶望に苛まれる あなたが好きだから
この両手の中に咲く花 重なり合って行く心

あなたの瞳に映る景色を ただ追いかけて
降りしきる雨だけが 僕にとっての現実だった

一度手にしてみたかった 理解し合える本当の気持ち
あなただけが掛け替えのないモノの様に思えた昨日
戦慄する人形が 今夜もまた踊る

さよならを云えば クジラの鳴き声が聞こえた
耳元で囁きかけたあなたの声色が この胸に沁みる 

高鳴る胸に差し込む縫い針は あなたへの賛美
鋭い閃光が身体中を走る抜け 悦楽は尽きる事は無い
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みやすけの詩 この瞬間

2011年03月07日 | 初期中期の詩
明け方の空に輝く星 煌びやかだった街の喧騒
今は深く沈み込んだ藍色の中で 息を潜める

僕の夢は遥か彼方から 飛来した風の音
擦れ切った紙に描かれた 風景の流れ

音のしない踏み切りの中で 少女は溜息を吐いている
行動は時に軽やかに 路頭に迷う人ほど 
真実は温かみを増して 微笑みかける

海溝深く沈み込む 言葉が息を潜める
陽に当たって萎れた花は 再び命を宿す事を想っている
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みやすけの唄 生存者

2011年03月06日 | 歌詞
この目の前にある 存在を疑う
人は流れに逆らう事を覚える 僕はまた歩き出す

壊れた世界 干からびた大地から芽生える絆
覚えのないあなたの言葉 明らかな事実を知る

理に刻まれた宿命
いつまでも消えない想いを紡ぐ 気持ちの上での淋しさ
Told me your mind of the seems , around heart.
Don’t stop a lie , can you break my sadness.

この命が滅びるのを待つ 愛しいあなたのために…

面影が揺れる 盲目の世界
いつも笑っていたあなたは孤独で 僕は締め付けられる

滅びる歓び 遠巻きに目を配って見せた現実
震える両手が餓えている 世界に根ざした虚構

気づけばもう全てが蠢く
忘れはしないあなたの姿に 僕の眼は混乱している

拭えない未来の姿 怒りに沈み込む
赤裸々な気持ちを確かめたくて 陽はまた沈む
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