岡山大学資源植物科学研究所坂本亘教授と高見常明技術専門職員、神戸大学大学院理学研究科の三村徹郎教授、広島大学大学院理学研究科の草場信教授らの研究グループは、細胞内のDNAが自己分解され、リンの栄養分として再利用される生命現象を明らかにした(平成30年11月12日発表)。
植物は光合成により大気中の二酸化炭素を固定して有機物を作る。窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)などの養分は、外部から吸収して利用する。N・P・Kは植物の三大栄養素として肥料にも使われる。リン肥料は、主に天然のリン鉱石から作られるが、21世紀になりリン鉱石の埋蔵量が懸念され、今世紀中に枯渇するのではと危惧されている。
植物の光合成を行う葉緑体や呼吸をつかさどるミトコンドリアは、太古の昔に細胞内共生により獲得した、バクテリア由来のオルガネラDNAをたくさん持っている。これらの、一見不要と思われる過剰のDNAは、リン栄養が欠乏した状態になると積極的に分解され、再利用されていることが今回の研究で明らかになった。
本研究成果により、DNA分解を介したリン酸利用効率の向上性が分かり、これらの知見を用いて養分利用を改善させた作物の改良にも結びつくことが期待される。
研究成果の内容
坂本教授と高見技術職員らの研究グループは、地球上で生命が誕生後、今から約15億年前にバクテリアの細胞内共生により細胞に生じた小器官であるミトコンドリアと、葉緑体が持つオルガネラDNAに注目した。オルガネラDNAは、共生バクテリアから受け継いだDNAであるが、植物の葉などではDNAを必要以上にたくさん持っている。一見、不要と思われる過剰のDNAであるが、植物の葉ではこれらのオルガネラDNAが、DPD1ヌクレアーゼという分解酵素で分解され、リンの再利用に使われていることを、モデル実験植物であるシロイヌナズナと、葉が落葉するポプラを用いて明らかにした。太古の昔に植物が共生によって獲得したDNAを、葉緑体にたくさん維持する理由が長らく謎であったが、本研究成果により、これらのDNAが遺伝物質としてだけでなく、リン栄養としても機能していることが分かった。
用語説明
細胞内共生説
真核細胞の祖先となる細胞が、別のバクテリアを共生体として取り込み細胞小器官のミトコンドリアと葉緑体ができたとする説。
オルガネラDNA
真核生物の細胞核の外の細胞小器官(オルガネラ)に含まれるDNA。
シロイヌナズナ
アブラナ科の小型雑草で学名はArabidopsis thaliana。
世代期間が短く種子をたくさんつけるために世界中で植物研究に使われている。また遺伝情報(ゲノム)が小さく、解明済みであり、遺伝子の研究に適している。
今日の天気は、15時頃までは曇り・小雨・晴れと変化大きい、夕方近くからは小雨。早朝の畑作業は”トウモロコシ”への追肥、雑草取り。”雑草取り”は少し休むとドンドン増える!。
散歩道沿いの畑の隅で、”ムラサキツユクサ”が咲き出した。蕾が沢山見え、これから蕾が順次咲く、花は一日花である。
鑑賞用に良く見かける”ムラサキツユクサ”は園芸品種で、アンダーソニアナ(学名:トラデスカンティア・アンダーソニアナ)、と言われる。ツユクサと名が付くが、日本に自生するツユクサとは属が異なる(ムラサキツユクサはトラデスカンチア属、ツユクサはコンメリナ属)。
因みに、”ムラサキツユクサ”と混同されることが多い”オオムラサキツユクサ”との違いは、萼に長毛が生えるのが”オオムラサキツユクサ”で、短毛~無毛が”ムラサキツユクサ”である。
ムラサキツユクサ(紫露草)
ツユクサ科トラデスカンチア属(ムラサキツユクサ属)
多年草
原産地は北アメリカ
開花時期は6月~10月
花は径3cm位の3弁花、花弁は丸い
花の中央の雄蕊(おしべ)が目立つ
花色は紫が基本で、赤紫・白色などがある
植物は光合成により大気中の二酸化炭素を固定して有機物を作る。窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)などの養分は、外部から吸収して利用する。N・P・Kは植物の三大栄養素として肥料にも使われる。リン肥料は、主に天然のリン鉱石から作られるが、21世紀になりリン鉱石の埋蔵量が懸念され、今世紀中に枯渇するのではと危惧されている。
植物の光合成を行う葉緑体や呼吸をつかさどるミトコンドリアは、太古の昔に細胞内共生により獲得した、バクテリア由来のオルガネラDNAをたくさん持っている。これらの、一見不要と思われる過剰のDNAは、リン栄養が欠乏した状態になると積極的に分解され、再利用されていることが今回の研究で明らかになった。
本研究成果により、DNA分解を介したリン酸利用効率の向上性が分かり、これらの知見を用いて養分利用を改善させた作物の改良にも結びつくことが期待される。
研究成果の内容
坂本教授と高見技術職員らの研究グループは、地球上で生命が誕生後、今から約15億年前にバクテリアの細胞内共生により細胞に生じた小器官であるミトコンドリアと、葉緑体が持つオルガネラDNAに注目した。オルガネラDNAは、共生バクテリアから受け継いだDNAであるが、植物の葉などではDNAを必要以上にたくさん持っている。一見、不要と思われる過剰のDNAであるが、植物の葉ではこれらのオルガネラDNAが、DPD1ヌクレアーゼという分解酵素で分解され、リンの再利用に使われていることを、モデル実験植物であるシロイヌナズナと、葉が落葉するポプラを用いて明らかにした。太古の昔に植物が共生によって獲得したDNAを、葉緑体にたくさん維持する理由が長らく謎であったが、本研究成果により、これらのDNAが遺伝物質としてだけでなく、リン栄養としても機能していることが分かった。
用語説明
細胞内共生説
真核細胞の祖先となる細胞が、別のバクテリアを共生体として取り込み細胞小器官のミトコンドリアと葉緑体ができたとする説。
オルガネラDNA
真核生物の細胞核の外の細胞小器官(オルガネラ)に含まれるDNA。
シロイヌナズナ
アブラナ科の小型雑草で学名はArabidopsis thaliana。
世代期間が短く種子をたくさんつけるために世界中で植物研究に使われている。また遺伝情報(ゲノム)が小さく、解明済みであり、遺伝子の研究に適している。
今日の天気は、15時頃までは曇り・小雨・晴れと変化大きい、夕方近くからは小雨。早朝の畑作業は”トウモロコシ”への追肥、雑草取り。”雑草取り”は少し休むとドンドン増える!。
散歩道沿いの畑の隅で、”ムラサキツユクサ”が咲き出した。蕾が沢山見え、これから蕾が順次咲く、花は一日花である。
鑑賞用に良く見かける”ムラサキツユクサ”は園芸品種で、アンダーソニアナ(学名:トラデスカンティア・アンダーソニアナ)、と言われる。ツユクサと名が付くが、日本に自生するツユクサとは属が異なる(ムラサキツユクサはトラデスカンチア属、ツユクサはコンメリナ属)。
因みに、”ムラサキツユクサ”と混同されることが多い”オオムラサキツユクサ”との違いは、萼に長毛が生えるのが”オオムラサキツユクサ”で、短毛~無毛が”ムラサキツユクサ”である。
ムラサキツユクサ(紫露草)
ツユクサ科トラデスカンチア属(ムラサキツユクサ属)
多年草
原産地は北アメリカ
開花時期は6月~10月
花は径3cm位の3弁花、花弁は丸い
花の中央の雄蕊(おしべ)が目立つ
花色は紫が基本で、赤紫・白色などがある