静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

学園の役割

2016年08月09日 16時27分06秒 | 学園紹介


当学園では設立から長い間、中学卒業者を対象に漁業後継者を育ててきました。
現在では漁師の子供が、漁師になることはほとんどありません。
そのため、中学生で職業として漁師を選ぶ人は激減、学園の生徒も定員を大きく下回るようになりました。
一方で、漁業後継者不足は深刻になり、遠洋漁船では外国人船員が中心になりました。
しかし、船長、機関長、漁労長と言った幹部は日本人を必要としています。
幹部になるには、海技士資格を取るための学力や、リーダーとしての人格が求められます。
学園が出来た当時は、幹部漁船員を育てるのは水産高校で、一般甲板員の育成が学園という棲み分けでした。その水産高校から漁業者になる人も少なくなりました。

このような背景から、学園も高校卒業生の募集に力を入れています。
徐々に高卒者が増え、昨年、今年は定員を上回る入学志望者がありました。

学園の役割自体も、単なる「働き手の供給」から「幹部を担える、質の高い人材の供給」へと変化していると思います。
学園への進学を考えてる皆さん。
沿岸漁業だろうが、遠洋漁業だろうが「漁師のリーダー」になるという志を持って学園に来てください。
強い気持ちを持って、学園で勉強や実習に取り組むなら、中卒だろうが大卒だろうが、漁師のリーダーになれますよ。

写真はロープワークを教えているところです。

【静岡県の新規漁業就業者】
県の水産振興課の調査では、昨年度の新規漁業就業者は78人。うち40歳未満は56人でした。
つまり、40歳未満の1/3は学園卒業生です。
水産高校から漁業者になるのは、毎年数人という状況です。
漁業の担い手の育成として、学園の果たす重要性が分かります。
漁業者の多くは沿岸漁業です。
沿岸漁業は家族経営が主体で、学園への求人はあまりありません。
しかし、漁師の跡継ぎがいない状況はますます進行しているので、今後は沿岸漁業の求人も増えてくると思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする