道立三岸好太郎美術館は、年何度かの展示替えで三岸好太郎の画業を紹介するほかに、年2回、特別展をひらいて、三岸以外の作品も展示しています。この「も」というところがミソで、観光客などが来てガッカリしないよう、三岸の絵も展示できるようなテーマ設定をしているのです。今回は、戦前に海外に行った道内ゆかりの画家14人(三岸をふくむ)の作品を紹介しています。「洋行」というと、パリなどを思い浮かべますが、肝心の . . . 本文を読む
斉藤嗣火(つぐほ)さんは、札幌在住で全道展会員。独立美術にも出品しています。毎年この時期に欠かさず、時計台ギャラリーで個展か二人展をひらいているのに加え、全道展の中堅画家でつくる「グループ櫂」にも所属しています。
今回の個展は、大作は、ことし3月の「札幌美術展」に出品していたのとおなじ作品でした。重厚感ある筆致で、裸婦と、その背後に、赤っぽい目をしたフクロウを描いています。画面の下のほう、遠く . . . 本文を読む
画壇の芥川賞とよばれた「安井賞」を1996年に受賞した茨城の水彩画家の個展。2002年にもおなじ会場で個展をひらいており、そのときは、大作「饗宴」が圧倒的だった記憶があります。
今回は、冬の農村風景を、抑えた色数で描いた作品がメーンでした。
柳田さんの絵は、リアリズムといえると思いますが、農村の現実をえぐる社会派的なものではないし、懐旧的・ロマンティシズム的な色調もありません。
といって、 . . . 本文を読む