(承前)
・・・という表題を書くと
「なんだ、海の向こうでもおなじことやってんのか」
とあきれる向きもあるだろうが、これ(ギャラリーまわり)をいくらかはやらないと、行った先のアートの現状を肌で知ることはできないでしょ?(と、えらそうにいえるほどでもないんだけど)
ただし、個人的にはこの日は、書店や本との出会いが大きかった。
購入した本はすべて英語であるので、いつになったら読めるのかはわからないが・・・。
しかし、スーツケースの隙間や家の書棚のスペース(それに財布の中身)を考慮しなくていいのだったら、ほしい本はもっともっといっぱいあった。
朝8時に出発。
サンフランシスコ名物のケーブルカーに乗るために早くホテルを出たのだ。
ケーブルカー3路線のうち2路線の始発となっているPowell St.は、繁華街のど真ん中にあり、いつ通っても観光客が長蛇の列をなしている。まだ客の少なそうな時間帯をねらったところ、やはり昼間よりは列は短かった。
よく写真などで見るように、ステップ立ち乗りというやつをやってみたかったのだが、迷っているうちに、すぐに次の停留所からどんどん客が乗ってきて、あきらめた。
なお、景色は、向かって右側のほうが良いようだ(筆者は左側にすわってしまった)。
ケーブルカーはすべて1輌編成。
車輛の前半は窓がなく、客は長いすに、外に向いてすわる。ステップにも客が立つ。
両サイドの長いすと長いすの間に運転士が立ち、大きなブレーキなどを操作する。ハンドルはない。この運転ぶりが実にカッコイイのだ。
なにせ出入り口があってないようなもので、どこからでも乗れるので、車掌も欠かせない存在。
筆者が乗ったときは、線路にはみだして停車していた観光バスを、さっと車から降りて注意する役目も果たしていた。
こんな100年前とほぼおなじスタイルの公共交通機関が現役ばりばりで生き残っているのはすごいと思う。
サンフランシスコの市街地に急な坂が多すぎて、普通の路面電車では対応できないという理由もあるだろう。
ただ、観光客が多すぎて、マチの人が一般的に利用するものかどうかは、ちょっとわからなかった。
片道5ドルと、けっして安くないし(筆者は市内の交通7日間フリーきっぷを使っていた)。
終点まで行くと、観光名所のフィッシャーマンズワーフのすぐそばなのだが、その手前のLombard St.でおりる。
フィッシャーマンズワーフといえば、釧路を思い出す。サンフランシスコが元祖で、釧路のは、名前をかりただけなのだろうけど。
雰囲気は、小樽の運河沿いと横浜みなとみらい地区を足して2で割り、ディズニーランドっぽく味付けしたような感じ。つまるところ、観光地なのだ。たぶん地元の人はあんまり行かないだろう。
で、どうしてLombard St.でおりたかというと、ここはRussian Hillとよばれる高台で、ここからその名も
「世界一曲がりくねった坂道 The Crookedest Street in the World」
というのがつづいているのだ。
ほんとうに世界一かどうかは知らない。筆者の家の近くにある坂も相当な急斜面だ。それはさておき、あまりの勾配のために、自動車用にヘアピンカーブが8カ所設けてある。
(車は下り専用。歩道は別に設置されている)
附近は閑静な住宅地で、そこは筆者の家の近所とおなじだが、アジサイなどの花がたくさん植えられて美しいところは、サンフランシスコの勝ちのようだ。
上まで戻る気にはとうていなれない。
それにしても、こんな坂道が多く、しかも街中は一方通行と、路駐時間制限の個所がやたらとあり、運転は大変だろうなあ。
ぶらぶらと住宅街を散歩する。
てきとうに歩いているうち、Colombus Ave.にある、もうひとつのケーブルカーの路線に出る。
この路線も、都心のPowell St.に戻るので、ここから乗ってこんどは立ち乗りに挑戦しようと思うのだが、待てど暮らせどケーブルカーが来ない。
あきらめてバスに乗って都心へ戻ることにする。
この路線(30番)は、チャイナタウンの真ん中を突っ切っていく。
チャイナタウンはまだ10時前というのに、どの店もすでに開いていて、買い物客ですごい熱気である。
路駐も多くて、バスがなかなか前に進まない。
車窓から見ていると、大量のスリッパを陳列している店が見えた。
ホテルの部屋にスリッパがないことを思い出して、急にほしくなり、バスをおりた。
あれこれ迷って1ドル50セントほどの軽いのを1足買った。
(この項続く)
・・・という表題を書くと
「なんだ、海の向こうでもおなじことやってんのか」
とあきれる向きもあるだろうが、これ(ギャラリーまわり)をいくらかはやらないと、行った先のアートの現状を肌で知ることはできないでしょ?(と、えらそうにいえるほどでもないんだけど)
ただし、個人的にはこの日は、書店や本との出会いが大きかった。
購入した本はすべて英語であるので、いつになったら読めるのかはわからないが・・・。
しかし、スーツケースの隙間や家の書棚のスペース(それに財布の中身)を考慮しなくていいのだったら、ほしい本はもっともっといっぱいあった。
朝8時に出発。
サンフランシスコ名物のケーブルカーに乗るために早くホテルを出たのだ。
ケーブルカー3路線のうち2路線の始発となっているPowell St.は、繁華街のど真ん中にあり、いつ通っても観光客が長蛇の列をなしている。まだ客の少なそうな時間帯をねらったところ、やはり昼間よりは列は短かった。
よく写真などで見るように、ステップ立ち乗りというやつをやってみたかったのだが、迷っているうちに、すぐに次の停留所からどんどん客が乗ってきて、あきらめた。
なお、景色は、向かって右側のほうが良いようだ(筆者は左側にすわってしまった)。
ケーブルカーはすべて1輌編成。
車輛の前半は窓がなく、客は長いすに、外に向いてすわる。ステップにも客が立つ。
両サイドの長いすと長いすの間に運転士が立ち、大きなブレーキなどを操作する。ハンドルはない。この運転ぶりが実にカッコイイのだ。
なにせ出入り口があってないようなもので、どこからでも乗れるので、車掌も欠かせない存在。
筆者が乗ったときは、線路にはみだして停車していた観光バスを、さっと車から降りて注意する役目も果たしていた。
こんな100年前とほぼおなじスタイルの公共交通機関が現役ばりばりで生き残っているのはすごいと思う。
サンフランシスコの市街地に急な坂が多すぎて、普通の路面電車では対応できないという理由もあるだろう。
ただ、観光客が多すぎて、マチの人が一般的に利用するものかどうかは、ちょっとわからなかった。
片道5ドルと、けっして安くないし(筆者は市内の交通7日間フリーきっぷを使っていた)。
終点まで行くと、観光名所のフィッシャーマンズワーフのすぐそばなのだが、その手前のLombard St.でおりる。
フィッシャーマンズワーフといえば、釧路を思い出す。サンフランシスコが元祖で、釧路のは、名前をかりただけなのだろうけど。
雰囲気は、小樽の運河沿いと横浜みなとみらい地区を足して2で割り、ディズニーランドっぽく味付けしたような感じ。つまるところ、観光地なのだ。たぶん地元の人はあんまり行かないだろう。
で、どうしてLombard St.でおりたかというと、ここはRussian Hillとよばれる高台で、ここからその名も
「世界一曲がりくねった坂道 The Crookedest Street in the World」
というのがつづいているのだ。
ほんとうに世界一かどうかは知らない。筆者の家の近くにある坂も相当な急斜面だ。それはさておき、あまりの勾配のために、自動車用にヘアピンカーブが8カ所設けてある。
(車は下り専用。歩道は別に設置されている)
附近は閑静な住宅地で、そこは筆者の家の近所とおなじだが、アジサイなどの花がたくさん植えられて美しいところは、サンフランシスコの勝ちのようだ。
上まで戻る気にはとうていなれない。
それにしても、こんな坂道が多く、しかも街中は一方通行と、路駐時間制限の個所がやたらとあり、運転は大変だろうなあ。
ぶらぶらと住宅街を散歩する。
てきとうに歩いているうち、Colombus Ave.にある、もうひとつのケーブルカーの路線に出る。
この路線も、都心のPowell St.に戻るので、ここから乗ってこんどは立ち乗りに挑戦しようと思うのだが、待てど暮らせどケーブルカーが来ない。
あきらめてバスに乗って都心へ戻ることにする。
この路線(30番)は、チャイナタウンの真ん中を突っ切っていく。
チャイナタウンはまだ10時前というのに、どの店もすでに開いていて、買い物客ですごい熱気である。
路駐も多くて、バスがなかなか前に進まない。
車窓から見ていると、大量のスリッパを陳列している店が見えた。
ホテルの部屋にスリッパがないことを思い出して、急にほしくなり、バスをおりた。
あれこれ迷って1ドル50セントほどの軽いのを1足買った。
(この項続く)