■佐々木秀明展「雫を聴く」 （2013年10月5～13日、札幌）

　札幌在住の現代美術家、佐々木秀明さんの個展。
　おなじみ、「雫を聴く」シリーズである。
　会場は暗くしてある。

　このブログでは、2007年暮れの個展の写真がわりときれいに撮れていることもあり、「雫を聴く」といえば、筆者としてもこのイメージなのだが、この数年は、映像を壁ではなく、床にうつす形式のインスタレーションが多くなっているように思う。
　もちろん、作品のメカニズムは従来と同じで、てっぺんの漏斗に氷を入れ、とけてできた水がぽたり、ぽたりと落下するという基本形は変わっていない。落下するたびに美しい文様を描く波紋、そして、かすかな水の音に耳を澄ます、そういう作品である。で、これまでは、壁にゆらゆらとした波紋が広がるようになっていたのだが、この数年は、真下の床に波紋がうつるのである。
　今回は、装置を二つ並べた。透明なまるい容器にたまった水は、朝からわずかずつ増えていく。床にうつる、水たまりの影の円形も少しずつ大きくなっていき、お昼頃に、算数の集合論で習った図のように、二つの円が重なり合うという。元が氷であるから、しずくが落下する間隔はランダムであり、水の落下がつくる模様も、そのたびに違う。

　壁際には、透明な板に落ちた水そのものを鑑賞する作品が据え付けられている。
　板には撥水はっすい剤を塗り、水がかたまりにならないようにしてある。


　ネタバレになるので、画像は、会期が終わるあたりでアップするつもり。
(※13日夜、アップしました)

　
2013年10月5日（土）～13日（日）午前10時～午後6時、火曜休み
茶廊法邑（東区本町1の1）


■sweeping （2013）
■佐々木秀明 Droplets Garden
【告知】佐々木秀明 Droplets Garden

【告知】佐々木秀明個展（2011年11月)
■共振芸術空間　佐々木秀明展＋アート５＜雫を聴く＞5週間 （2011年8月）
■半円形－ものがたり展（2011年5月）

■さっぽろフォトステージ （2008年）
■北の彫刻展－心の中の自由な世界（佐々木さん出品。2008年）
■佐々木秀明個展　雫を聴く2007
■渡辺博史・佐々木秀明写真展（07年5－6月）

■北の創造者たち2001
■美登位創作の家アートプロジェクト2000　記憶の繭



・地下鉄東豊線「環状通東」駅から約790メートル、徒歩9分
・札幌駅北口か環状通東駅から、中央バス「東64 伏古北口線」に乗り、「本町1条2丁目」降車。約180メートル、徒歩3分
（1時間に1本)
・中央バス札幌ターミナルから中央バス「26 丘珠空港線」に乗り、「北13条東15丁目」降車。約460メートル、徒歩6分。なおこの路線は、環状通東、元町、新道東、栄町の東豊線各駅とも連絡

・地下鉄南北線「北18条駅」から中央バス「東62　本町線」に乗り「本町2条1丁目」から約450メートル、徒歩6分