北海道美術ネット別館

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訂正あり■第16回 北区の文化を育てよう 北区のアーティスト展 (2017年11月20~24日、札幌)

2017年11月27日 07時08分09秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
承前)

 札幌市の10区のうち、北区では毎年、区内の画家による展覧会を開いてきました。
 区単位の芸術祭のような催しはほかには西区にある程度(ただし、舞台や書が中心)で、ほかの8区については、寡聞にして聞いたことがありません。
 この「北区のアーティスト展」も2013年を最後に開かれなくなっていましたが、今年は4年ぶりに復活しました。

 中断があったものの、出品者数は27人で前回とほぼ変わらず。
 顔ぶれは江川博、佐々木詩子、鶴田昌子、中澤里美、森川昭夫、山川真一の6氏が、新顔と入れ替わっています。江川さんは亡くなられました。
 田崎、谷、富樫、長尾、松井の各氏が新登場です。

 会場で見ていると、全道展会員の土井善範さんにお会いしました。
 土井さんは冒頭画像の左端、「童夢 ~あなたも おなじ?~」(F30)を出品しています。
 粘土でこしらえた渦巻き模様などを貼り付けた、ユニークな半立体作品です。下半分の歯車やボタンに見えるかたちもすべて粘土製です。奥に見える歯車などは壊れた時計などの機械を分解したもの。土井さんは幼いころから機械の分解が大好きだったそうです。
 もっとも、これらを人間に埋め込んだような絵を描いているのですから、近年のAI(人工知能)の進歩などに対して、土井さんなりの危機感を抱いているのかもしれません。

(※2018年3月、土井さんのお名前をおわびして訂正いたします。申し訳ありません)


 新道展と自由美術の会員、河合キヨ子さんは、いつもは魚や板を細かく描写する絵を描いていますが、今回は「還暦に赤いバラ」(F30)というめずらしい題材です。

 中橋修さんは「変幻」と題した、これまでにおそらく発表したことのないタイプの抽象画です。
 赤い地に、白い大きめの点がいくつも打たれています。


 出品作はほかに次のとおり。

阿部正子(道展)「貴妃の午睡」
市橋節こ(全道展)「在りて」
内田佳代子(日洋会)「爽」
大林 雅(新道展)「蝕」

川西 勝(新道展)「浮 II」
北野清子(道展)「冬の温室」
木村富秋(全道展)「流れ唄」
木村由紀子(全道展)「風の譜」
佐藤 武(無所属)「雪ふるころ」
田崎敦子(道展)「光を求めて」
田中 進(無所属)「積丹の海」
谷  博(全道展)「厚田山道」

富樫貢平(道展)「PRINCESS (REMINDER)」
長尾恵美子「花」
中舘侑子(北海道イラストレーターズクラブ)「大地賛歌」

西澤宏生(新道展)「屯田防風林」
西村一夫(道展)「作品 FRO-185」
藤本登規子(二元会)「台風の跡」
細木博子(新道展)「時の流れのなかで」
松井多恵子(全道展)「花」
松浦章博(FAM美術研究所)「Pose」
村谷利一(道展)「フィレンツェ」
山川恭子(道展)「夏の彩」
山崎幸治(無所属)「卓上と天使」


2017年11月20日(月)~24日(金)午前9時(初日正午)~午後5時

札幌サンプラザ(北区北24西5 地図H


第15回あなたと育てたい北区のアーティスト展 (2013)
【告知】第15回あなたと共に育てたい「北区のアーティスト展」
【告知】第14回北区のアーティスト展 (2011)
【告知】第13回 あなたと共に育てたい北区のアーティスト展
第10回 あなたと共に育てたい北区のアーティスト展
第9回あなたと共に育てたい 北区のアーティスト展


(この項続く) 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
北区アーティスト展の再開 (怜な)
2017-11-27 11:21:21
こんにちは。

北区アーティスト展、4年ぶりだったんですね。時間が経つのは早いです。また、楽しみができました。

西澤宏生「屯田防風林」、あの辺は時々行くので、絵筆のタッチに心地よさを感じました。 佐藤 武「雪ふるころ」、画家さんの作風に惹かれます。
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怜なさん、こんにちは(  ̄ー ̄)ノ (ねむいヤナイ@北海道美術ネット別館)
2017-11-27 17:44:32
いつもありがとうございます。
もう少し事前に告知すれば良かったと反省しています。

佐藤武さんの絵はいつも良いですよね。
来年以降も続くことを期待してます。
返信する

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