やっぱり、斎藤由美子さんの絵が気になる。
丹念な筆致で描かれた水彩の風景画なのだけれど、光の明暗に対する感受性が鋭いのだと思う。
たとえば「秋陽(北大植物園)」は、遠景は太陽光線があたり、中景から手前にかけての木々は、やや日が翳っているのだけれど、そういう微妙な光の具合を的確に表現するのは、むつかしいんじゃないか。
これが写真なら、露出はけっこうむつかしいだろう。(たいていの場合は、奥が白く飛んでしまう)
一方「緑雨のあと」は、曇天の光と、雨の上がった後の湿った空気感が、あふれた絵になっている。
木々の描写が丁寧で、しかし、ダイナミックな明暗はつけないというあたりが、特質なんだろうが、植物画とはちがった、その場所の空気感がたしかにあるのだ。
一方、鶴田美保子さんの「秋晴れの休日」は、紅葉に染まった渓流を描いて手堅い。仲間と、あるいはひとりでスケッチに行ったのだろうな、帰ってからキャンバスに向かうたびにその日の思い出は鶴田さんの脳裡に定着していったのだろうな、などといったことまでが、なぜだかこのましく連想される、ふしぎに心あたたまる作品だった。
案内はがきによると「岸本アトリエ画塾OB・OGによるグループの作品展(油彩・水彩)」とのこと。ただし、岸本裕躬さんは出品していない。
ほかに、井田順子さん、石田よし子さん、山本守さん、仲紘嗣さん、小塩ケイ子さんが出品している。いずれも穏当な、写実的な絵である。
3月7日(火)-11日(土) 9:00-19:00(最終日-17:00)
札幌市教育文化会館ギャラリー(中央区北1西13 地図C)
地下鉄東西線「西11丁目」駅 下車徒歩5分
中央バス、ジェイアール北海道バス、手稲・小樽方面行き「厚生年金会館前」下車徒歩1分
□大和画材のサイト(「展覧会紹介コーナー」の2004年11月の項に、第11回木もれび会展の全作品の画像あり)
丹念な筆致で描かれた水彩の風景画なのだけれど、光の明暗に対する感受性が鋭いのだと思う。
たとえば「秋陽(北大植物園)」は、遠景は太陽光線があたり、中景から手前にかけての木々は、やや日が翳っているのだけれど、そういう微妙な光の具合を的確に表現するのは、むつかしいんじゃないか。
これが写真なら、露出はけっこうむつかしいだろう。(たいていの場合は、奥が白く飛んでしまう)
一方「緑雨のあと」は、曇天の光と、雨の上がった後の湿った空気感が、あふれた絵になっている。
木々の描写が丁寧で、しかし、ダイナミックな明暗はつけないというあたりが、特質なんだろうが、植物画とはちがった、その場所の空気感がたしかにあるのだ。
一方、鶴田美保子さんの「秋晴れの休日」は、紅葉に染まった渓流を描いて手堅い。仲間と、あるいはひとりでスケッチに行ったのだろうな、帰ってからキャンバスに向かうたびにその日の思い出は鶴田さんの脳裡に定着していったのだろうな、などといったことまでが、なぜだかこのましく連想される、ふしぎに心あたたまる作品だった。
案内はがきによると「岸本アトリエ画塾OB・OGによるグループの作品展(油彩・水彩)」とのこと。ただし、岸本裕躬さんは出品していない。
ほかに、井田順子さん、石田よし子さん、山本守さん、仲紘嗣さん、小塩ケイ子さんが出品している。いずれも穏当な、写実的な絵である。
3月7日(火)-11日(土) 9:00-19:00(最終日-17:00)
札幌市教育文化会館ギャラリー(中央区北1西13 地図C)
地下鉄東西線「西11丁目」駅 下車徒歩5分
中央バス、ジェイアール北海道バス、手稲・小樽方面行き「厚生年金会館前」下車徒歩1分
□大和画材のサイト(「展覧会紹介コーナー」の2004年11月の項に、第11回木もれび会展の全作品の画像あり)