いまさら-と言われそうですが、今年9~10月に、小樽・春香山で開催された大規模な野外美術展「ハルカヤマ藝術要塞」の作品を紹介するエントリを、これからしばらくのあいだ、続けていきたいと思います。
会場の行政区分は小樽市ですが、小樽市街からは遠く離れて、むしろ札幌の手稲に近いです。山、といっても、国道5号線からすぐのところに、かつて営業していたホテルの跡があり、その周辺にさまざまな作品が配置されました。
この会場について、彫刻家の渡辺行夫さんから聞いたのは、もう数年前になります。
ただし、渡辺さんには悪いのですが、芸術家には夢を語る人は多いので、そのときは
「へ~、そういう構想があるのか」
くらいにしか受け止めていませんでした。
まさか、これほどまでに大きな催しとなって結実するとは。
自らの不明を恥じております。
ことしは、いつになく野外展やアートイベントの多い年でしたが、そのなかでも「ハルカヤマ芸術要塞」の特徴を4点挙げてみます。
1.大規模・多分野
出品者数56人は、従来の北海道立体表現展などを上回り、これまで道内で開催されたこの種の催しでは最大規模ではないかと思います。
しかも、彫刻以外にも、コンセプチュアルな現代美術や、絵画など、バラエティーに富んだ顔ぶれになりました。
本職が写真家やデザイナーが出品している例もあります。
すべて道内からの出品というのも特筆すべきでしょう。
2.動員
公式ブログによると、28日間の会期で入場者は7490人に上ったそうです。
(12月28日、7文字削除)
道立近代美術館で2002年に開かれたゴッホ展の28万人などとは比べるわけにはいかないのですが、この種の催しとしては盛況の部類に入るでしょう。
無料、という要因があったとはいえ、都心から遠く、交通もそれほど便利でないことを考えれば、大健闘といえます。
渡辺さんは、道内テレビ局が相次ぎ、ローカルニュースの特別コーナーなどで詳しく放送してくれたことが大きいのでは、と分析していました。
もちろん、この催し自体が良かったことが最大の要因だと思います。
3.会場のロケーション
これはすでに多くの人が指摘していることですが、会場が、既成の美術館・ギャラリーでも、公園などでもない、むかし営業していたホテルの周辺の山林という点がユニークです。
廃墟マニアも楽しめ、家族連れなどはピクニックのような気分で会場を散策できます。木々の間の作品を配置した間隔や、通路の勾配なども、歩き回るのにちょうどよい感じです。
4.手作り
これだけの催しを、美術館でも新聞社でもなく、作家たちが手弁当で自ら行ったというのも、驚嘆すべきことだと思います。
次のエントリでは、他のブログなどへのリンクをまとめ、その次から、それぞれの作品を紹介することにします。
□公式サイト http://harukayama.jpn.org/
会場の行政区分は小樽市ですが、小樽市街からは遠く離れて、むしろ札幌の手稲に近いです。山、といっても、国道5号線からすぐのところに、かつて営業していたホテルの跡があり、その周辺にさまざまな作品が配置されました。
この会場について、彫刻家の渡辺行夫さんから聞いたのは、もう数年前になります。
ただし、渡辺さんには悪いのですが、芸術家には夢を語る人は多いので、そのときは
「へ~、そういう構想があるのか」
くらいにしか受け止めていませんでした。
まさか、これほどまでに大きな催しとなって結実するとは。
自らの不明を恥じております。
ことしは、いつになく野外展やアートイベントの多い年でしたが、そのなかでも「ハルカヤマ芸術要塞」の特徴を4点挙げてみます。
1.大規模・多分野
出品者数56人は、従来の北海道立体表現展などを上回り、これまで道内で開催されたこの種の催しでは最大規模ではないかと思います。
しかも、彫刻以外にも、コンセプチュアルな現代美術や、絵画など、バラエティーに富んだ顔ぶれになりました。
本職が写真家やデザイナーが出品している例もあります。
すべて道内からの出品というのも特筆すべきでしょう。
2.動員
公式ブログによると、
(12月28日、7文字削除)
道立近代美術館で2002年に開かれたゴッホ展の28万人などとは比べるわけにはいかないのですが、この種の催しとしては盛況の部類に入るでしょう。
無料、という要因があったとはいえ、都心から遠く、交通もそれほど便利でないことを考えれば、大健闘といえます。
渡辺さんは、道内テレビ局が相次ぎ、ローカルニュースの特別コーナーなどで詳しく放送してくれたことが大きいのでは、と分析していました。
もちろん、この催し自体が良かったことが最大の要因だと思います。
3.会場のロケーション
これはすでに多くの人が指摘していることですが、会場が、既成の美術館・ギャラリーでも、公園などでもない、むかし営業していたホテルの周辺の山林という点がユニークです。
廃墟マニアも楽しめ、家族連れなどはピクニックのような気分で会場を散策できます。木々の間の作品を配置した間隔や、通路の勾配なども、歩き回るのにちょうどよい感じです。
4.手作り
これだけの催しを、美術館でも新聞社でもなく、作家たちが手弁当で自ら行ったというのも、驚嘆すべきことだと思います。
次のエントリでは、他のブログなどへのリンクをまとめ、その次から、それぞれの作品を紹介することにします。
(この項続く)
□公式サイト http://harukayama.jpn.org/
「28日間の会期で」
のくだりを削除します。
(しかし、どこのどなたなんでしょうか)