ギャラリーたぴおでよく開かれている「この指とまれ」方式のグループ展。
当初は1週間の予定だったが、次週が埋まっていないため、一部作品は搬出を1週間遅らせることで、会期を延長した。
今回は、とくに空間全体が引き締まったよい展覧会になったと思う。
もっとも、「造形の言語」が支配した空間であり、現実社会との接点を持っていないのでないかという、現代美術側からの批判があるとしたら、「おっしゃるとおり」と首を縦に振るしかないのだが(その意味では、たぴおのグループ展は、現代美術的というより、団体公募展に近いスタンスだといえなくもない)。
冒頭の画像には、三浦恭三、今荘義男といった、北海道抽象派作家協会のメンバーの作品がみえている。
画像からははみ出てしまったが、佐々木美枝子は1923年生まれ。おそるべき若々しさだ。
ほか、出品者のうち後藤和司、林教司も同協会メンバー。
後藤はいつもよりも色が暗い。
能登智子「WINDOW」。
深い青緑と黒の交錯が、なにやら不穏なものを感じさせる。
伊藤貴美子。正方形のキャンバス4点からなる。
1点だけの場合よりも、広がりを感じさせる展示になるようだ。
丸藤真智子。
同時期に開催されていた新道展で、最高賞にあたる協会賞を得ていた。
傾向は似ており、オーカーのひものような線が縦横に走り、その下に深みのある青や、つやのある緑が重なって、レイヤー感たっぷりの画面が形成され、一度画面の中に入ると、視線をつかんで離さない絵だと思う。
渡辺伊八郎「蹄型のある」(右)。
当初、林さんは、昭和64年の作ではないかとみていたが、どうやら1964年の作品らしい。
戦後道内の前衛美術運動の中心的存在として活動した渡辺だが、この絵は、たぴおの常連が、某所で格安で入手したものらしい。
一般の市場では、やはり抽象は売買されないのだろう。
このほか、安味真理、田中季里、萩原静雄、ヒロ、藤川弘毅、宮部美紀、吉田英子。
2014年7月21日(月)~8月2日(土)午前11持~午後7時(祝日~午後6時、最終日~午後5時)、日曜休み
ギャラリーたぴお(札幌市中央区北2西2 道特会館)
抽象 7展は見に行けなくて残念でしたが、このような形で展覧会の様子が分かり嬉しいかぎりです。これからもよろしくお願いいたします。
※コンテンポラリーアート展もみんな頑張っています。
しかし、フライヤーなどが来ないので、関連行事などの予定がわかりません。
これはやはり、私が原稿を送らないのが悪いのでしょうか??
すぐに送るように話てみます。