(承前)
北都館から、ギャラリー北のモンパルナスへ。
淺野由美子さんの木版画展「日よ日よ紅(あけ)え日よ」原画展、最終日。
最終日とあって、来客が引きもきらない。
「日よ日よ…」は、岩波文庫から出ている金素雲編・訳の朝鮮童話集、朝鮮詩集に淺野さんが絵をつけて、かりん舎から出版した絵本。
太い文字で詩行が引かれ、素朴な絵と一体化している。
(このこと自体に、わたしたち日本人は、絵双紙や棟方志功作品で慣れているので驚かないが、西洋の絵画で、このように大胆に文字が絵画空間の中に侵入してくる例は、少ない)
岩波文庫の朝鮮詩集の奥付を見ると、初版は1933年(昭和8年)だった。
とても先駆的な仕事であるが当時、朝鮮半島は日本の統治下にあった。この時期に、祖国の詩を、支配国の言語に翻訳するという行為が、韓国・朝鮮の人々にとって、どういう意味を持つだろう。
淺野さんによると、現在韓国では、金素雲は「親日派」のレッテルを貼られ、非難の対象になっているという。
琴似から東西線に乗り、大通へ戻る。
北都館から、ギャラリー北のモンパルナスへ。
淺野由美子さんの木版画展「日よ日よ紅(あけ)え日よ」原画展、最終日。
最終日とあって、来客が引きもきらない。
「日よ日よ…」は、岩波文庫から出ている金素雲編・訳の朝鮮童話集、朝鮮詩集に淺野さんが絵をつけて、かりん舎から出版した絵本。
太い文字で詩行が引かれ、素朴な絵と一体化している。
(このこと自体に、わたしたち日本人は、絵双紙や棟方志功作品で慣れているので驚かないが、西洋の絵画で、このように大胆に文字が絵画空間の中に侵入してくる例は、少ない)
岩波文庫の朝鮮詩集の奥付を見ると、初版は1933年(昭和8年)だった。
とても先駆的な仕事であるが当時、朝鮮半島は日本の統治下にあった。この時期に、祖国の詩を、支配国の言語に翻訳するという行為が、韓国・朝鮮の人々にとって、どういう意味を持つだろう。
淺野さんによると、現在韓国では、金素雲は「親日派」のレッテルを貼られ、非難の対象になっているという。
琴似から東西線に乗り、大通へ戻る。
(この項続く)