![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/28/d5a837bcc59f6b6b0b335a092953ea68.jpg)
5年前、市電の山鼻9条電停そばにオープンした「ギャラリー創」が、5周年記念展を開いています。
こけら落としの際と同じく、伊賀信さんの個展です。
冒頭作品は「18×18 Holvetica alphabet series」。
表題のとおり、18センチ四方の正方形に、AからZまでアルファベットを描いています。
いま「描く」としましたが、実際には、極細の木のパーツを、いろいろな高さで、支持体の板に埋め込んでいます。
根気と繊細さがものすごく必要な作業のようです。
それぞれの字体(パーツの分布)は、すべて異なっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/f4/c354653707406429ff447bff562c2cc0.jpg)
「untitled」
したがって、正面から見れば、色のついた面に、白い線で幾何学的模様が描かれた抽象画に見えるのですが、近づいた横から見ると、建築模型のようでもあります。
あるいは、ジャングルジムのミニチュアでしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/23/e67fcdff603e8766a1b9f1473f2b1f6f.jpg)
「18×18 Holvetica number series」
こんどは、アルファベットでなく、数字を、同様の手法で表現したもの。
伊賀さんの作品を形容するのに「ミクロな建築」という形容があるそうです。
ご自身も、建築という分野はとても気になるとのこと。
「デ・ステイルやロシアフォルマリズムやバウハウスがあって、そしていまの札幌でこういうことをやっているわけですから」
伊賀さんの言葉には、世界のデザイン・建築・アートの歴史のなかに自作を位置づける意思がこめられているようです。いや、自分の興味と関心を並べているのかもしれませんが。
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この1点は、細かいパーツとは関係ない、のっぺらぼうの直方体です。
題は、奥行き、幅、高さの比率に由来します。
(画像左奥の直方体は、画廊空間の外にあり、直接作品とは関係ないようです)
スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスを思わせます。
直線の美、幾何学的な美を追究する伊賀さんの世界です。
2012年6月22日(金)~7月8日(日)午前11時~午後6時(最終日~午後5時)、火曜休み
ギャラリー創(札幌市中央区南9西6)
●5周年パーティー 6月22日(金)午後7時~
●ギャラリートーク 6月30日(土)午後4時~ 伊賀信×藤沢レオ(金属造形家)
サイト
□G.A.A.L
□gaaloくん日記 http://gaalgaal.exblog.jp/
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■G.A.A.L Exhibition 2008
■伊賀信個展(07年7月)
■05年の個展
■03年の個展(画像なし)
■02年の個展(画像なし)
・市電「山鼻9条」から約100メートル、徒歩1~2分
・地下鉄南北線「中島公園」から約400メートル、徒歩5分
・ジェイ・アール北海道バス「啓55」「啓56」「啓65」「啓66」で「南9条西7丁目」から約210メートル、徒歩3分
・じょうてつバス「南9条西11丁目」から約740メートル、徒歩9分
(7、8系統の定山渓、豊滝方面行きは通過します)
・中央バス「中島公園入口」から約700メートル、徒歩9分
(札幌駅-平岸駅-西岡4条14丁目の路線のみ)
※ト・オン・カフェから約560メートル、徒歩7分です