北海道美術ネット別館

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■第9回グループ環絵画展・小品展併催 (6月29日まで)

2008年06月27日 23時41分57秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 会派を超えて具象画のベテランが集まったこのグループ環(かん)絵画展も、ことしで9回目。
 すっかり絵画ファンには定着したようで、筆者がうかがったときも、観客でごった返していました(よって、今回は、個々の作品画像はありません。とても写真を撮れる状態ではないのでした)。
 会場でお会いした香取正人さんにお聞きしたら
「おかげさまで、毎日300人は入っています」
と、たのもしい答えがかえってきました。
「最初は5年もてばいいと思っていましたが、口コミで年々見に来てくださる方が増えてうれしいかぎりです」
 このペースだと週2000人も夢ではないですね。貸しギャラリーでひらかれる展覧会としては「驚異的」といっていい動員数です。


           

 ベテランぞろいなので、これまでの画風を踏襲している人がほとんどですが、中村哲泰さんは、正方形のキャンバスを菱形に掛けているのがユニーク。「飛行機雲」は、飛行機雲のカーブと、画面下方の枝のカーブとが、うまく響き合っています。
 香取さんの「サイロ」(下の画像の右端)は、市内北区に残る牧場へ、絵画教室の生徒さんを連れて行ったときに得たモティーフ。明るい色が持ち味の香取さんとしてはめずらしく、重厚な味わいの作品です。
 「現地では教えるのに忙しいので、スケッチだけ何枚か描いて、帰ってから描きました。教室で行かなければ、じぶんでは描いてない対象でしょうね」
と香取さん。


           


 池上啓一さんは、濃いピンクとビリジャンの響きあいが、いかにも池上さんらしい、早春の感じをかもしだしています。
 中吉功さんは、以前は茫漠とした湖などの絵が多かったのですが、ことしは比較的都会の風景になりました。濃い水色を基調にした、霧がかった風情は変わっていませんが。
 越澤満さんは、風景画にはあまり使わないレモンイエローや薄紫色を効果的に配しています。


 出品作は次のとおり。
 なお、萩原さんが体調を崩して入院されたため、目録に載っていて実際には4点中2点が出品されていません。

岩佐淑子(新道展会員、石狩)
「華 №1」40号、「華 №2」同、「枯花 №1」4号、「枯花 №2」3号
萩原勇雄(無所属、札幌)
「サクロモンテの丘(スペイン)」50号、「ばら」4号
斎藤洪人(全道展会員、札幌)
「ニセコの秋」30号、「春のニセコ」30号、「東大雪」SM、「ニセコの春」SM
香取正人(新道展会員、札幌)
「サイロ」50号、「春」20号、「大出の吊橋」4号、「花」4号
今野隆二(道展会員、札幌)
「カヤシマ岬初冬」30号、「オタモイ秋景」30号、「漁家待春」6号、「漁港閑日」6号
冨澤 謙(道展会員、小樽)
「塩谷岬」30号、「祝津三月」30号、「上ホロカメットク」8号、「旭岳」8号
中吉 功(道展会員、札幌)
「港A(横浜)」30号、「港B(留萌)」20号、「河畔」4号、「公園」4号
池上啓一(道展会員、札幌)
「浅春の山」50号、「陽春」20号、「早春の十勝岳」8号、「残雪」4号
櫻井由紀子(新道展会員、札幌)
「古都」30号、「古都」30号、「シラネアオイ」4号、「ポピー」4号
横田 章(無所属、札幌)
「朝の海岸通り」30号、「明るい港」50号、「洞爺の春」8号、「羊蹄山春景」6号
西澤宏生(新道展会員、札幌)
「駒ケ岳雲影」50号、「北の街」30号、「裸婦淡彩 A」6号、「裸婦淡彩 B」6号
橋本禮三(道展会員、札幌)
「秋の洞爺湖畔」50号、「初雪」30号、「春の赤レンガ」6号、「初秋の美瑛」6号
越澤 満(道展会員、札幌)
「石狩川浅春」30号、「厚田に通じる道」30号、「手稲山麓根開き」8号、「積丹の岩」8号
中村哲泰(新道展会員、恵庭)
「野ぶどう」30号、「飛行機雲」30号、「ポピー」4号、「野の花」6号


08年6月24日(火)-29日(日)10:00-18:00(最終日-17:00)
スカイホール(中央区南1西3 大丸藤井セントラル7階 地図B)

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