(承前)
この「秋の旅」の日程はさくいんにも記したとおり「岡山芸術交流」の開幕に合わせたものなのだが、結論から先に言うと(そして、もう会期はおわっているから営業妨害にはならないだろうけど)、東日本大震災からの復興という背景があってその土地にしっかり目を向けた作品の多かった「REBORN ART FESTIVAL」、「情の時代」をテーマに掲げて現代社会とそこに生きるアーティストや人々の問題とがっぷり四つに格闘した力作が並び、いろいろな意味で話題も呼んでいた「あいちトリエンナーレ2019」にくらべると、正直言ってあまりおもしろみが感じられなかった。
もちろん、比較する対象が悪いという言い方は可能で、たとえばこれに匹敵する催しが北海道内でしょっちゅう開かれているわけではないし、もし自分の旅程が瀬戸内の芸術祭や大原美術館と組み合わせたものだったらそれほど不満もなかったかもしれないが、少なくても北海道からこのために高い交通費をかけて行く意味は、自分には感じられなかった。要するに、リボーンやあいトリにくらべて、自分にとっての切実さがなかった、というふうに言い換えられるだろう。
そういうこともあり、前の二つよりも、ごく簡潔に紹介していきたい。
むろん、岡山芸術交流の規模それ自体がリボーンやあいトリよりも小さく、全部を見て回るのに一日かからないという事情もある。
会場は、岡山駅周辺ではなく、そこから路面電車で停留所三つ分ほど行った岡山城周辺に点在していた。
まず、メインの会場とおぼしき、小学校跡に向かった。
日本は少子化が進んでいるので、芸術祭やトリエンナーレの会場として学校跡が実によく利用されている。
そして、筆者が今回見てまわった三つは、いずれも学校のプール跡が印象的な使われ方をしているのであった。
冒頭画像。
プールには、どぎついピンク色の液体がたたえられている。
校地の、道路を挟んで向かい側には、民間放送の局舎があって、その外壁に取り付けられたスクリーンに映像作品がうつし出されている。
跳躍するカエルを、超スローモーションでとらえた映像である。
余談だが、この民放局、RSK山陽放送は、岡山と香川の両県がエリアである。
香川県は狭いので、岡山から発する電波が届いてしまうことが開局後わかり、両県に番組を届けることになった。関東、関西以外で、複数の都府県にまたがるエリアを持っているのは珍しい。
校庭にもいくつか作品が設置され、さっそく小学生が見学に訪れていた。
これまた余談だが、岡山県と広島県では小学生も制服を着ていることが多い。
独特の文化だと思うが、歴史的経緯は知らない。筆者は、中学の3年間しか制服を着なかったので、12年間も着せられたらさぞ窮屈(精神的に)だろうなと同情する。
開会式が行われるようで、スーツを着たえらい人や、それを取材するテレビや新聞の記者らが大勢集まっていた。
こういう場面では、自分も「取材する側」であったり、主催者の一員であったりすることがほとんどで、こんなに多くの記者や関係者がいるのに、誰一人知る人がいないというのも、なんだか不思議な感覚だった。まあ、どうでもいいことだけど。
ただ、自分はTシャツ姿でも蒸し暑いのに、スーツ姿の人は大変だと思った。
作者名などは、後ほど追加します。
この「秋の旅」の日程はさくいんにも記したとおり「岡山芸術交流」の開幕に合わせたものなのだが、結論から先に言うと(そして、もう会期はおわっているから営業妨害にはならないだろうけど)、東日本大震災からの復興という背景があってその土地にしっかり目を向けた作品の多かった「REBORN ART FESTIVAL」、「情の時代」をテーマに掲げて現代社会とそこに生きるアーティストや人々の問題とがっぷり四つに格闘した力作が並び、いろいろな意味で話題も呼んでいた「あいちトリエンナーレ2019」にくらべると、正直言ってあまりおもしろみが感じられなかった。
もちろん、比較する対象が悪いという言い方は可能で、たとえばこれに匹敵する催しが北海道内でしょっちゅう開かれているわけではないし、もし自分の旅程が瀬戸内の芸術祭や大原美術館と組み合わせたものだったらそれほど不満もなかったかもしれないが、少なくても北海道からこのために高い交通費をかけて行く意味は、自分には感じられなかった。要するに、リボーンやあいトリにくらべて、自分にとっての切実さがなかった、というふうに言い換えられるだろう。
そういうこともあり、前の二つよりも、ごく簡潔に紹介していきたい。
むろん、岡山芸術交流の規模それ自体がリボーンやあいトリよりも小さく、全部を見て回るのに一日かからないという事情もある。
会場は、岡山駅周辺ではなく、そこから路面電車で停留所三つ分ほど行った岡山城周辺に点在していた。
まず、メインの会場とおぼしき、小学校跡に向かった。
日本は少子化が進んでいるので、芸術祭やトリエンナーレの会場として学校跡が実によく利用されている。
そして、筆者が今回見てまわった三つは、いずれも学校のプール跡が印象的な使われ方をしているのであった。
冒頭画像。
プールには、どぎついピンク色の液体がたたえられている。
校地の、道路を挟んで向かい側には、民間放送の局舎があって、その外壁に取り付けられたスクリーンに映像作品がうつし出されている。
跳躍するカエルを、超スローモーションでとらえた映像である。
余談だが、この民放局、RSK山陽放送は、岡山と香川の両県がエリアである。
香川県は狭いので、岡山から発する電波が届いてしまうことが開局後わかり、両県に番組を届けることになった。関東、関西以外で、複数の都府県にまたがるエリアを持っているのは珍しい。
校庭にもいくつか作品が設置され、さっそく小学生が見学に訪れていた。
これまた余談だが、岡山県と広島県では小学生も制服を着ていることが多い。
独特の文化だと思うが、歴史的経緯は知らない。筆者は、中学の3年間しか制服を着なかったので、12年間も着せられたらさぞ窮屈(精神的に)だろうなと同情する。
開会式が行われるようで、スーツを着たえらい人や、それを取材するテレビや新聞の記者らが大勢集まっていた。
こういう場面では、自分も「取材する側」であったり、主催者の一員であったりすることがほとんどで、こんなに多くの記者や関係者がいるのに、誰一人知る人がいないというのも、なんだか不思議な感覚だった。まあ、どうでもいいことだけど。
ただ、自分はTシャツ姿でも蒸し暑いのに、スーツ姿の人は大変だと思った。
作者名などは、後ほど追加します。