2007年に個展を見たとき、中田やよひさんが「物のまわりにある空気も描きたいんです」という意味のことを語っていたのが、印象に残っています。
その後、2019年に、琴似のカフェ北都館ギャラリー「名画の小部屋」で小さな個展を開いています(会場内の年譜には記載なし)。さいとうギャラリー恒例の年2回の企画展には少なくとも20年以上は皆勤ですし、全道展と道彩展の会員でもあるので、作品自体は、見る機会の多い方です。
ほかに、女流画家協会の委員でもあります。
冒頭画像は、左から「百日草」「黒い花びら」「グラスのアネモネ」。
モノトーンを基調とした地味な色合いの花を描いた静物画が並びます。
全体的な傾向をいえば、今回は、英字紙などを貼り付けたコラージュが多いです。
画像右は「impression」(20F)。
パピエコレといえば、ピカソらキュビスムの画家たちは、おしゃれな雰囲気を演出するためではなく、鑑賞者に「これは絵画だ」と、イリュージョンをはがす役割を演じていたように思います。
花瓶に盛られた花々の背後に貼り付けられた新聞紙は、どういう狙いがあるのでしょうか。
となりは「星待つ花」。
さらにそのとなりは「赤い梨」。
次の画像の右は「アイリス」。
45×20センチで、これもモノトーンが基調です。
一方、そのとなりの「アルルカン」など、金箔がアクセントに用いられている作品もあります。
花以外に、果実をモチーフにした絵も多いです。
左は「ひとつ」(42×22センチ)。
おそらく、マルメロを描いているのでしょう。
そのとなりは「黒い瞳」「梨」。
黒の水彩絵の具で花を描いた「好日」は45×61センチで、展示作でも大きいもの。
紙の質感をそのまま生かしています。
このほか「時計台」のガラス絵もありました。
さらに「アカシアの雨」など、よく見ると、葉が、絵の具で描いているのではなく、紙を貼って表現されている絵もあります。
どうしたら空間が単調なものにならずに済むか。
筆者には、中田さんの絵が、そうした問いに対する試行錯誤のように感じました。
それ以外の絵は次の通り。
ひと房
人形
April
モンシロチョウ
冬の門
petite poupee
そら豆
アネモネ
黒薔薇
グラスのバラ(同題2点)
スズラン
2023年12月25日(月) ~ 2023年1月28日(日) 午前10時~午後7時(最終日~4時)
ニューオータニイン札幌地下(札幌市中央区北2西1)
過去の関連記事へのリンク
■第38回 道彩会会員会友展 (2019)
■ 第38回道彩展 (2018)
■第29回 道彩会会員会友展 (2010)
■第27回道彩会 会員会友展 (2008)
※以上、画像なし
■中田やよひ展 (2007)
■第26回道彩展(2006、画像なし)
その後、2019年に、琴似のカフェ北都館ギャラリー「名画の小部屋」で小さな個展を開いています(会場内の年譜には記載なし)。さいとうギャラリー恒例の年2回の企画展には少なくとも20年以上は皆勤ですし、全道展と道彩展の会員でもあるので、作品自体は、見る機会の多い方です。
ほかに、女流画家協会の委員でもあります。
冒頭画像は、左から「百日草」「黒い花びら」「グラスのアネモネ」。
モノトーンを基調とした地味な色合いの花を描いた静物画が並びます。
全体的な傾向をいえば、今回は、英字紙などを貼り付けたコラージュが多いです。
画像右は「impression」(20F)。
パピエコレといえば、ピカソらキュビスムの画家たちは、おしゃれな雰囲気を演出するためではなく、鑑賞者に「これは絵画だ」と、イリュージョンをはがす役割を演じていたように思います。
花瓶に盛られた花々の背後に貼り付けられた新聞紙は、どういう狙いがあるのでしょうか。
となりは「星待つ花」。
さらにそのとなりは「赤い梨」。
次の画像の右は「アイリス」。
45×20センチで、これもモノトーンが基調です。
一方、そのとなりの「アルルカン」など、金箔がアクセントに用いられている作品もあります。
花以外に、果実をモチーフにした絵も多いです。
左は「ひとつ」(42×22センチ)。
おそらく、マルメロを描いているのでしょう。
そのとなりは「黒い瞳」「梨」。
黒の水彩絵の具で花を描いた「好日」は45×61センチで、展示作でも大きいもの。
紙の質感をそのまま生かしています。
このほか「時計台」のガラス絵もありました。
さらに「アカシアの雨」など、よく見ると、葉が、絵の具で描いているのではなく、紙を貼って表現されている絵もあります。
どうしたら空間が単調なものにならずに済むか。
筆者には、中田さんの絵が、そうした問いに対する試行錯誤のように感じました。
それ以外の絵は次の通り。
ひと房
人形
April
モンシロチョウ
冬の門
petite poupee
そら豆
アネモネ
黒薔薇
グラスのバラ(同題2点)
スズラン
2023年12月25日(月) ~ 2023年1月28日(日) 午前10時~午後7時(最終日~4時)
ニューオータニイン札幌地下(札幌市中央区北2西1)
過去の関連記事へのリンク
■第38回 道彩会会員会友展 (2019)
■ 第38回道彩展 (2018)
■第29回 道彩会会員会友展 (2010)
■第27回道彩会 会員会友展 (2008)
※以上、画像なし
■中田やよひ展 (2007)
■第26回道彩展(2006、画像なし)