1942年、十勝管内広尾町生まれ、札幌在住の楢原武正さんは、2000年頃から毎年1月に、ギャラリー大通美術館の全館を使った個展を開いている。
さすがに巨大なインスタレーションは設営しなくなったものの、昨年は、レタリング(書き文字)の作品を大々的に展開して、おとずれた人の度肝を抜いた。
今年は、これまでのインスタレーションに用いたパーツを、それぞれ壁に掛けたものが中心で、床の一角に広げた部分も3カ所あった。約90点。
パーツは、空き缶をつぶしたもの、木の棒に釘をびっしり打ち付けたもの、針金をぐるぐる巻きにしたものなど、たゆみない行為の集積で、筆者は
「ああ、これは20年前のCAI(現代芸術研究所)で見たなあ」
などと、年月の変遷にあらためて思いをいたすのだった。
左から反時計回りに見ていくと、最後のコーナーに、赤い球が置かれていた。
「地上の太陽」ということだろうか。
なお衰えぬ楢原さんの情熱を見たような気がした。
2024年1月9日(火)~21日(日)午前10時~午後5時半(最終日~2時)
ギャラリー大通美術館(札幌市中央区大通西5 大五ビル)
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