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【告知】オプ・アート展 (2012年9月7日~11月7日、帯広)

2012年09月05日 16時26分13秒 | 展覧会等の予告
 道立近代美術館のコレクションといえば、ガラスや、パスキンを中心としたエコール・ド・パリがまず思い浮かぶが、じつはオプ・アートもかなりの点数を所蔵している。
 ただし、同館は、オプ・アートのコレクションをまとめて展示する機会をつくることなかった。その全体像が明らかになったのは、ようやく2003年、道立函館美術館が「オプ・アート展」を企画・開催したのが初めである。

 それでは、オプ・アートってなんだろう。
 筆者はかつて、「目がチカチカするアート」と乱暴にまとめたことがあったが、これではアタマが悪そうに聞こえる。
 前述の、道立函館美術館での展覧会図録が、すぐれた「オプアート入門」になっているので、そこでの簡潔な定義を引いておこう。

オプ・アートは、幾何学的図形や波状パターンのシステマティックな配列によって、錯視や目眩 め まいなどの生理的効果を起こし、網膜としての視覚に直接訴えかけるものなのです。


 時代の流れについてはこのあたりを参考に。
 要するに、1960年代半ばの短い流行であったということのようだ。


 今回紹介されるのは、道立近代美術館所蔵の約80点。
 オプアートの先駆者とされるジョーゼフ・アルバース(1888~1976)のシルクスクリーン作品をはじめ、ヴィクトル・ヴァザルリ(1908~97)「BATTOR」、ヘスス・ラフェエル・ソト(923~2005)「相反価値、ニューヨークJ」、ブジリット・ライリー(1931~)「アレスト I」、ヤーコブ・アガム、リチャード・アヌスキウィッツの平面や立体が展示される。
 前述の図録で穂積利明さんが指摘していたと記憶しているが、オプアートの逆説性として、美術を体験するとは凝視を求められることなのに、凝視すればするほどその行為を妨げられるという不思議な性質がある、というようなことを、たしか書いていた。

 単純に見ても、じゅうぶんに楽しい知覚体験を味わえると思うので、秋は帯広へどうぞ。


2012年9月7日(金)~11月7日(水)9:30am~5pm(入場~4:30pm)、月曜休み(祝日は開館し翌火曜休み)、
道立帯広美術館

一般700円、高大生400円、小中生200円。


●美術講演会「オプティカル・アートの秘密をさぐる」=9月22日(土)2pm。
杉原厚吉・明大先端数理科学研究科特任教授が数学の視点からオプアートをひもとく。無料

●ギャラリー・ツアー=9月29日(土)、10月13日(土)各日2pm
講師は同館の石尾乃理子学芸員

●オプ・アート展キッズ・ツアー=10月27日(土)2pm
子どもたち向けに楽しく解説。要観覧券

●キッズ・ミュージアム「ゆれるアート」=11月3日(土)2~4pm。託児無料


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ポップ・アート (Sarwar)
2012-09-24 09:46:18
所有されたい傑作を見たものの、高額な値札への余裕はなかった経験はありませんか。所有されたいもの以外は探さなくて良いのです。Wahoo artへようこそ。そこで我々は美術をみじかなものにします。追加に、芸術愛好家に膨大なデータベース WahooArt.comはアートの複製品の バーチャル美術館でヨーロッパの検索できる絵画と彫刻 のデータベースです(12世紀から20世紀の中期までに)
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