北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■西本久子展「彩雲」 (2022年4月8~25日、札幌)

2022年04月21日 19時41分04秒 | 展覧会の紹介-工芸、クラフト
 札幌拠点の染色家、西本久子さんの個展を、Gallery RETARA で見るのは7年ぶりです。
 その7年前の個展で、会場から出たときに空で偶然見かけた彩雲が、今回のモティーフです。

 西本さんといえば、シルクオーガンジーという非常に軽い素材で円筒状の立体を複数張り渡すインスタレーション「ふぁー」で知られますが、今回は木綿の白いハンカチが素材です。
 「私もことしで80歳、大きいのを作るのは大変」
とのことで、45センチ四方のハンカチです。しかし、計60枚(壁に21枚、床に39枚)もあるので、これはこれで大変だったと思います。
 床の作品は、伸子しん し という、竹ひごを十字に組み合わせたような道具で張り渡してあります。伸子には両端の先端に針が埋め込まれています。昔は洗い張りに使った道具だそうです。
 ハンカチは、刷毛で全面を染めてから乾かし、2、3回色を施して定着させ、また洗うという、絞り染めの一種の技法で、紫や水色、赤などさまざまな色を不定形につけています。
「1日3枚と決めて、自宅の畳の上にブルーシートを敷いて作業しました」
と西本さん。
 おなじ作品は二つとありません。

 
 作品は破格の安さでハンカチとして販売することにしており、筆者が訪れたときは半分以上が売約済みでした。

 西本さんは、個展以外に、道内外の各種グループ展への出品も活発に行ってきました。道展会員であり、道新文化センターの講師でもあります。
 鮮烈な色彩があふれる個展でした。
 

2022年4月8日(金)~25日(月)正午~午後6時、火曜休み
ギャラリーレタラ(札幌市中央区北1西28 MOMAplace 3階 http://moma-place.jp )

過去の関連記事へのリンク
つながろう2018 TIME AXIS 時間軸 (2018)
つながろう2016 Hard/Soft

西本久子展 (2015)

テキスタイルの未来形2012網走展 (画像なし)

土と布の対話-下沢トシヤ・西本久子二人展 (2006)

第34回グルッペ・ゼーエン展 (2004)
第33回グルッペ・ゼーエン七つの個展 (2003、画像なし)
第32回 グルッペ・ゼーエン展 (2002、画像なし)
第31回グルッペ・ゼーエン展 (2001、画像なし)




・地下鉄東西線「円山公園駅」(T06)・円山公園駅バスターミナルから約360メートル、徒歩5分
・同「西28丁目駅」から約540メートル、徒歩7分

・ジェイアール北海道バス、中央バス「円山第一鳥居」から約690メートル、徒歩9分
※小樽・岩内方面行き都市間高速バス全便(北大経由は除く)と、手稲、銭函方面行きの全便が止まります


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。