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2007年のベスト5

2007年12月30日 22時21分29秒 | つれづれ日録
 ことしは、こまった。

 「すばらしい展覧会が多かった」
といえばいえるのだけれど
「ダントツのものがあまりなく、『普通によかった』が目白押し」
というのが正直な実感なのだ。

 「空海マンダラ」

「絵画の場合2007」
は、即決まり、だと思うが、あとの3つがなかなかうまくおさまりがつかない。

 すなおにえらんでいくと
「澁澤龍彦」
「モディリアーニとジャンヌの物語」
「星野道夫写真展」
「ダリ展」
といったあたりが脳裡に浮かんでくる。

 …でもなあ。
 それではあまりに意外性というか、芸がない。


 星野道夫写真展はたしかに感動的だった。
 けれど、写真展というジャンルだけでも、石崎幹男さん、村井亮さん、足立成亮さんのmicro.クローズ時の写真展、竹本英樹さんやウリュウユウキさんの富士フイルムフォトサロン、「十一月」でのワタナベチナツさん、道新プラザの風間健介さん…などが、たちどころに思い出されてきて、あっという間に「5つ」という枠をはみ出してしまうのだ。


 それなら、一般的なベスト5を選んでもつまらない。
 嫌みではあるけれど

意外性のベスト5(別名、ふふふ、俺は見たぞベスト5)

というのを選んでみたらどうだろう。

輪島進一展
 道内を代表する画家の力業が爆裂。

刻々 is a Photo Exhibition
 植物の写真と暗闇が織りなす幻想的空間。

洞爺村国際彫刻ビエンナーレ
 手のひら大の世界に広がるゆたかな宇宙。

葉山有樹作陶展
 超細密文様がつくりだす中央アジアの「陶の道」。

第19回そらいろ展
 「絵画」の枠を超える爆発的パワー。


 なんだか、たくさん見てるぞオレは、みたいな感じで、われながらすごくいやな企画だな(笑)。
 そうは言っても、浅野修展とか、いろいろ見逃しているので、あまり大きなことはいえないし。
 

 もちろん、岡部昌生さんのヴェネツィア・ビエンナーレ出場も忘れられない。
 行けなかったのが、すごく悔しい。

 書では、山田太虚さん、長沼透石さんの両個展が収穫。
 山田さんの書展は、毎日新聞(東京版)の年間回顧にも挙げられていた。

 このほか、藤谷康晴さんが年12回の個展&ライブパフォーマンスを敢行したのは、やはり偉業だろう。

 ギャラリー関係では、別エントリにも書いたが、SOSO CAFEが休業。
 Prahaが、2004年以来の放浪に終止符を打ち、山鼻に新たな拠点を確保。cacoi(旧micro.)もススキノのはずれから移転してきて、山鼻地区がにわかにおもしろくなってきた。
 筆者はまだ行けてないのだが、石狩湾新港地区に、ルイ・イカールなどのコレクションを集めた「石狩美術館」がオープンした。

 「水脈の肖像」など現代美術のグループ展に欠かせない顔だった佐々木徹さん、「ギャラリーたぴお」の竹田博さん、若い芸術家を励ましつづけた門馬よ宇子さん。
 訃報も相次ぎ、さびしさを感じた年でもあった。


 というわけで、みなさんのコメント大歓迎です

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うーん (川上@個展deスカイ)
2007-12-30 23:06:30
個人的には別格として
「野田弘志展」メランコリア(油彩)林檎(鉛筆淡彩)
以下ベストファイブ
「おおたにの100点」(市民ギャラリー)硬派の岡部昌生さんが圧倒する展観をしていた
「サッポロ未来展」(時計台)青木美歌さんのインスタレーションがよかった
「佐藤武展25年の軌跡」(同)
「北の日本画展&企画展」(同)吉川聡子さん北口さつきさん
「伏木田三夫展」(同)道新ビルからのテレビ等の連作が良かった

その他STVエントランスの企画も良かったと思います。


私事、身辺の変化も大きな一年でした。

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Unknown (SH)
2007-12-31 10:06:45
私もあまり札幌の人が見ていないと思われる展覧会を5つ上げます(イヤラシイですね)。

・相国寺「若冲展」。もう少しすいていたら、生涯のベストワンかも。動植綵絵30点全揃いは二度とない?

・ドラマシアターども「木村環作品展“夢みる人”」。私の好きな木村さんの作品展から、無理やり一つだけ選択。理由ははるばる見に行ったせいでしょうか。

・市民ギャラリー「大谷学園開校百周年記念展」。これは宣伝不足が本当に惜しまれる展覧会。

・目黒区美術館「線の迷宮<ラビリンス>Ⅱ 鉛筆と黒鉛の旋律」。鉛筆画スーパーリアル合戦。

・国立西洋美術館「ムンク展」。初期のムンクはやっぱり好きだなあ。

以上です。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2007-12-31 18:59:46
>川上さん、SHさん

この1年もありがとうございました。
おふたりの励ましで、なんとかことしもやってこられた部分があります。

大谷の展覧会は、ほんとうにもうちょい宣伝してほしかったですね。

道外もOKなら、仙がいの展覧会は、ほんとに良かったです。
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