■松川修平個展「光の均衡」 （2023年11月12～24日、札幌）

　札幌の松川修平さんの個展に行き、久しぶりに彼の絵を見ることができて、うれしかったです。

　いまだから正直に言いますが、2008、09年に彼の絵をはじめて見たとき、その後長く描き続けていく人だとはあまり思っていませんでした。
　当時から、誰にも似ていない、個性的な絵を描いていたのは確かです。
　
　その頃は、人物の描き方やシチュエーションがいっぷう変わっていたのですが、20年代に入り、画風はさらに変化していました。

　人物のスケッチなどもありますが、会場でいちばん目立っていたのは、抽象的な作品。
　リボンやカーテンを思わせる形がうねったり、ガラス質のような物体が浮かんでいたり…。

　ことばで説明してもどうしようもないような、独自の世界がそこにはあります。
　
　2枚目の左側は、マチエールが平滑なところと盛り上がっているところがあるなど、いったん見始めるとなかなか目が画面から離せないのです。
　
　
「風景画や人物は、もっと上手な人がいますから」
と松川さん。
　これからも、なんとも説明しにくい、というか、説明しなくてもおもしろい、独特の絵画を制作していってくれたらうれしいな～と思うのでした。


2023年11月12日(火)～24日(日)午前10時30分～午後8時(日・月曜～午後7時30分)
TO OV cafe / gallery (札幌市中央区南9西3 マジソンハイツ)

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