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乗り物・ミュニバス San Francisco断章(4)

2009年10月15日 21時12分36秒 | 海外の旅 サンフランシスコ
承前

 サンフランシスコでいちばん利用した乗り物は「ミュニバス」とよばれる路線バスだった。

 ところで、家人にいわせると、海外でバスに乗るということ自体、信じられないらしい。
 間違えて違う路線に乗ってしまったらどうするか、気が気でないというのだ。
 彼女は、札幌でも知らない系統には乗らないというのだ。

 単純な話、自分はバスが好きなのだ。
 ケチなのと(タクシーより格段に安い)、窓から景色を見るのが好きなのだ。地下鉄では車窓の楽しみがない。 
 札幌でも、地下鉄とバスで、所要時間と運賃が同じであれば、迷わずバスを選んでいるような気がする。

 それはともかく、サンフランシスコには縦横に路線バスが走っており、たいへん便利である。
 2、3ブロック歩けば、だいたいバス停に行き当たるようになっているのだ。
 筆者は、ケーブルカー、メトロも利用可の、7日間乗り放題パスポートを購入して乗りまくった。これは24ドルとお得な価格設定になっている。
 1週間で、ケーブルカーに2往復乗って、バスに2回乗れば、元が取れる。
 ちなみに、1日券は11ドル、3日券は18ドルである。
 1度乗ると一律2ドル(ただし、バスからバスにすぐに乗り継ぐ人には無料乗り継ぎ券がある)。最近値上げになったらしく、札幌の初乗り200円とあまり変わらない。

 すごいと思うのは、半数以上の路線が、架線にポールを付けて電力で走る「トロリーバス」になっていることだ。
 それらの車体には
「zero emission vehicle」
と誇らしげに書いてある。廃棄物ゼロの乗り物という意味だ。 




 古いバス、新しいバス、車内のようすはさまざまだ。
 欧洲などではよく見られる連結車も時々走っている。
 全車両に監視カメラが付いているのは、さすが米国。

 降りるときは、日本のようにボタンを押すのではなく、窓際につながっているひもを引っ張ると、前方の、次のバス停名を表示する電光掲示板に
「STOP REQUIRED」
と表示される。
 乗るときは前からだが(しかし、ジモティーは後ろから乗る人もいる)、降りるのは前でも後ろでも良い。




 これがバス停の表示。
 こういう、背の高い標識が立っているか、あるいは、最近札幌でも増えてきた、透明なブースがあるかの、いずれかのタイプが多い。
 いずれも、バス路線番号がはっきりと記され、わかりやすい。ただ、この停留所の名前が書いていない。サンフランシスコのバス停名はほとんどすべてが「通り」の名で、日本のように住所だったり公共施設だったり漠然とした地区名だったりとバラバラではないので、あらためて明記する必要がないのかもしれない。
 ただ、上の画像に、電柱に黄色く「BUS STOP」と書いてあるのが見えると思うけど、標識もブースもなく、この黄色い表示だけのバス停もたまにあった。これだと、バス停の所在がどこなのか分からず、通りすぎてしまうこともあった。




 ブース型バス停。
 トロリーバス用架線が夕空に映えている。
 路線図はあるが、時刻表はない。そのかわり、「●&▲minutes」と、あと何分で到着するかが、電光で表示される。「●」に「20」だの「40」だのという数字が入っていたことは、少なくても筆者は一度もなく、たいがい数分ないし十数分以内に次のバスが来た。
 ただし、この数字はあくまで予想値で、「arriving」と出ていても、じきに「1minute」にもどったりして、けっこうおおざっぱである。

 とはいえ、筆者の家の近くのバス路線でも、日中は30分おきだったりするので、サンフランシスコのバスは総じて使いやすい-というのが、いつわらざる印象だ。


(乗り物の項おわり。美術館の項に続く)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
80万人都市なのに (わたじゅん)
2009-10-15 23:25:47
10分も待ってりゃ次のバスが来るから時刻表がないのか。200万人都市の札幌より都会だなあ。
それにつけても、ヤナイさんはバスマニアだったのか。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2009-10-15 23:37:13
自動車カタログおよび航空機マニアのわたじゅんさん、お忙しいところ恐縮です。

まあ、たまたま自分が乗った路線だけかもしれません。
ただ、系統番号が若くて都心と郊外を一直線に結んでいるような路線だと、たぶん本数は多いだろうな-ぐらいの想像はできますからね。そういう路線は、日曜の日没後でも(あまりそういう時間、ひとりで出歩かないほうがいいという人もいるでしょうが)、数分後に来ましたね。
流しのタクシーってあんまりないし、ほんとに心強い存在でした。
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