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神田比呂子さん死去(旭川、彫刻家)

2024年04月22日 19時19分19秒 | 情報・おしらせ
 北海道新聞2024年4月22日おくやみ欄の旭川市の項に載っている神田比呂子さんは、全道展会員の彫刻家だと思われます。
 91歳。8日死去。
 葬儀は終了しています。

 1932年(昭和7年)釧路生まれ。
 56年に東京藝大彫刻科を卒業し、北海道学芸大釧路分校(現北海道教育大釧路校)に1年間勤めた後、専攻科(大学院修士課程)を修了。藝大油画科にも合格して2年間学びますが、神田一明さんと学生結婚して職を探していたこともあって中退し、留萌管内小平町寧楽ねいらくの小中学校教員を務めます。
 63年に北見柏陽高の教壇に立った後、65年からは旭川に住み、69年から旭川短大講師を務めます(のちに教授)。

 全道展には1960年初出品で北海道知事賞を受賞(一明さんは市教育長賞)。
 61年には会友となりました(一明さんは62年、神田日勝は63年、会友推薦)。
 65年には一明さんと同時に会員推挙されます。

 また70年には神田一明・比呂子二人展を旭川のデパートで開催。
 74年に札幌パークギャラリーで、81年に旭川市民文化会館で個展を開き、97年には道立旭川美術館で「神田比呂子・彫刻の世界」が開かれました。
 札幌彫刻美術館が2年に1度開いていた「北の彫刻展」にも82年の第1回から2000年の第10回まで連続して出品しています。
 2016年には旭川市文化賞を受賞しました。

 一貫して具象の人物を手がけ、細部の平滑な仕上がりよりも大づかみに量感を把握する、オーソドックスな首や全身像を多く作っているという印象があります。
 JR旭川駅構内の「中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館ステーションギャラリー」の前にある「Le Lac(みずうみ)」や、旭川市大正橋たもとの「トランペットの女」などが知られています。


 3月下旬に夫の神田一明さんが亡くなったばかり。ご冥福をお祈りします。 


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