北海道美術ネット別館

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【告知】アイヌ語地名と木田金次郎 (2020年7月3日~11月3日、後志管内岩内町)

2020年06月27日 07時25分56秒 | 展覧会等の予告
 「岩内町町制施行120周年記念」と銘打った特別展示です。
 これがまた、おもしろそうなんですよ。
 木田が描いた道内各地の風景から、その場所にまつわるアイヌ語地名に迫ろうという試みです。
 アイヌ語地名研究の第一人者である山田秀三(1899~1992)の資料などから、土地の特徴などを、木田の作品からたどります。

 チラシには
・茶津の風景(岩内)
・川畔の漁村(泊村堀株)
・秋のモイワ(泊村)
・伏籠川風景(札幌市)
・忠別川畔より大雪山を望む(旭川)
の5点と、それにまつわる山田の地名調査資料とが並んで紹介されています。

 この5点はいずれも、道立近代美術館や道銀、個人の所蔵で、木田金次郎美術館の所蔵品以外の木田作品がたくさん見られるチャンスのようです。
 所蔵品展をけなすつもりはないのですが、絵をあちこちから借りてきたところに美術館の本気度がうかがえます。
 主催は同館ですが、北海道博物館が共催です。

 本気度といえば、チラシの次の一節も、館の姿勢がうかがえて、いいなあと思いました。

北海道は、先住民であるアイヌ民族が、生活圏の全てにわたってアイヌ語による地名をつけて暮らしてきた土地です。これらの地名の多くは、漢字で表記されて呼び方が変わってしまったり、ときには地名そのものが失われたりして今日に至っていますが、だからこそ、これらの地名をあらためてたどることが、地名とともにあったアイヌ民族の暮らしや、この北海道の歴史を深くすることにつながります。



2020年7月3日(金)~11月3日(火)午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)、月曜休み(祝日は開館し翌火曜休み)
木田金次郎美術館(後志管内岩内町万代51-3 http://www.kidakinjiro.com/ )

一般600円(500円)、高校生以下無料
かっこ内は、10人以上の団体料金、JAF割引、リピーター割引


 会期中のイベントは次の通り。


●美術館講座 第2回「山田秀三の地名調査について」 7月11日(土)午後1時
  講師:小川正人氏(北海道博物館アイヌ民族文化研究センター長)

●第26回 木田金次郎生誕祭 *木田金次郎の誕生日(7月16日)にあわせて開催。 
  7月18日(土)入場無料(観覧料が必要です) 
 記念講演会「木田金次郎が見たアイヌ語地名」 午後2時~
  講師:佐々木利和氏(北海道博物館アイヌ民族文化研究センター非常勤研究職員)
     
●夏休みワークショップ 8月4日(火)
 岩内出身で制作の世界で活躍する方を講師に迎え開催。

●町民講座「アイヌ語 はじめの一歩」8月8日(土)午後2時~(場所:岩内地方文化センター)
  講師:遠藤志保氏(北海道博物館アイヌ民族文化研究センター研究職員)

●ミュージアムロードコンサート 8月29日(土)午後7時~ 入場無料(観覧料が必要)

●美術館講座 第3回「アイヌ語地名探訪バスツアー」 9月12日(土)午後1時~

●秋のナイトオープン 9月19日(土)・午後8時まで開館
 夜の美術館はいかが?鑑賞と語らいの夕べ。(参加費:1000円)





・岩内バスターミナルからすぐ。札幌・小樽からは中央バス「都市間高速バスいわない号」で終着降車


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