「FIX MIX MAX!」は、現代美術の展覧会としては、話題を呼んで閉幕した。
ウリュウユウキさんの「豊平橋停留所」によると、9日間の入場者数は3200人。
そのブログに芸森うんぬんの数字が出ているが、まあ会期の長さなどもちがうし、単純な比較はできないだろうけど、いずれにしても現代美術展としてはかなりの数字だ。
また、「FIX MIX MAX」でブログの検索をかけると、gooだと78件ヒットした。
テクノラティでは103件。
これは筆者の経験でいうと、すごいことである。
なぜなら、札幌での展覧会名でブログ検索すると、ほとんどの場合、筆者のブログしかヒットしないからだ(本当です)。
メディアへのさかんな露出、関連イベントの展開などが、功を奏したのだろう。
もちろん、お祭りみたいな展覧会の雰囲気も良かったのだと思う。
美術館や、マスコミなどの主催ではなく、若者たちが中心となって開催したということの意義も小さくない。
門馬よ宇子さん、端聡さんをはじめ、連日深夜まで準備にかけずりまわった実行委のみなさん、おつかれさまでした。
端さんたちは、この展覧会を足がかりにして、将来は国際現代アートのビエンナーレかトリエンナーレを札幌で開き、札幌を現代アートのマチにしたいという、遠大な夢(野望というべきか)を持っているようだ。
なんだかちっとも役に立たないことを夢見ているようだと思う人もあるかもしれないが、じつはアートの経済効果はけっして小さくない。
大勢の人が道外、海外から訪れてくれるようになれば、それだけのお金を落として行ってくれるし、マチの知名度も上がるだろう。
ただ、札幌に欠けているものは、必然性というか、物語ではないか。
世界で最も有名な現代アート展「ドクメンタ」をひらいているドイツ・カッセル市の場合、スタート当時は分断されていたドイツが統一されればこのマチが真ん中になる―という、平和と統一への願いが根底にあった。
札幌で、ウィンタースポーツ以外に広く知られているのは、たぶんPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)だろう。クラシック音楽と札幌にはあまり結びつく必然性はないが、このイベントには、初代監督のバーンスタインが実現直後に亡くなった-という「物語」がある。
ひるがえって
「どうして札幌で現代アートなの?」
と聞かれると、あまり説得力のある答えができないような気がする。
もっとも、全国に乱立する映画祭にくらべると、現代アートの祭りはまだまだ少ないし、先行する横浜にしろ順調な歩みとはいいがたい。
越後妻有(つまり)は行政主導で、次回以降どうなるかわからないというし。
先に手を上げたもん勝ちかもしれない。
11月10日(金)-19日(日)9:30-17:00、月曜休み
道立近代美術館(中央区北1西17 地図D)
□公式サイト
ウリュウユウキさんの「豊平橋停留所」によると、9日間の入場者数は3200人。
そのブログに芸森うんぬんの数字が出ているが、まあ会期の長さなどもちがうし、単純な比較はできないだろうけど、いずれにしても現代美術展としてはかなりの数字だ。
また、「FIX MIX MAX」でブログの検索をかけると、gooだと78件ヒットした。
テクノラティでは103件。
これは筆者の経験でいうと、すごいことである。
なぜなら、札幌での展覧会名でブログ検索すると、ほとんどの場合、筆者のブログしかヒットしないからだ(本当です)。
メディアへのさかんな露出、関連イベントの展開などが、功を奏したのだろう。
もちろん、お祭りみたいな展覧会の雰囲気も良かったのだと思う。
美術館や、マスコミなどの主催ではなく、若者たちが中心となって開催したということの意義も小さくない。
門馬よ宇子さん、端聡さんをはじめ、連日深夜まで準備にかけずりまわった実行委のみなさん、おつかれさまでした。
端さんたちは、この展覧会を足がかりにして、将来は国際現代アートのビエンナーレかトリエンナーレを札幌で開き、札幌を現代アートのマチにしたいという、遠大な夢(野望というべきか)を持っているようだ。
なんだかちっとも役に立たないことを夢見ているようだと思う人もあるかもしれないが、じつはアートの経済効果はけっして小さくない。
大勢の人が道外、海外から訪れてくれるようになれば、それだけのお金を落として行ってくれるし、マチの知名度も上がるだろう。
ただ、札幌に欠けているものは、必然性というか、物語ではないか。
世界で最も有名な現代アート展「ドクメンタ」をひらいているドイツ・カッセル市の場合、スタート当時は分断されていたドイツが統一されればこのマチが真ん中になる―という、平和と統一への願いが根底にあった。
札幌で、ウィンタースポーツ以外に広く知られているのは、たぶんPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)だろう。クラシック音楽と札幌にはあまり結びつく必然性はないが、このイベントには、初代監督のバーンスタインが実現直後に亡くなった-という「物語」がある。
ひるがえって
「どうして札幌で現代アートなの?」
と聞かれると、あまり説得力のある答えができないような気がする。
もっとも、全国に乱立する映画祭にくらべると、現代アートの祭りはまだまだ少ないし、先行する横浜にしろ順調な歩みとはいいがたい。
越後妻有(つまり)は行政主導で、次回以降どうなるかわからないというし。
先に手を上げたもん勝ちかもしれない。
11月10日(金)-19日(日)9:30-17:00、月曜休み
道立近代美術館(中央区北1西17 地図D)
□公式サイト
というか、まだまだ書きたいような勢いで終わっていますが…(笑)
現代美術の国際イヴェントを札幌で行うというのは、地理的には意味があるかも知れませんよ。かつては北方圏…なども考え出されました。
これに『物語』を注射して行けば実現はありそうですが、いかがでしょうか。
主導はあくまで寄付と広告ですが、フィルムコミッションのように行政がバックアップする余地はあると思います。
入国の手続きを期間限定で簡素化するとか、大通公園をイヴェントに解放するとか、テレビ搭をシーツでくるむとか、大通公園をテントで隠すとか…
こういう巨大な構想を行政が手続きの代行をするか手続きの窓口になるという発想が必要です。
道州制にこういう現実的な議論をして頂きたいと思いますね。
こちらこそ、長文をお読みいただきありがとうございます。
北方圏ですか。しかし、その理屈だと、たとえばヘルシンキやノボシビルスクやハルビンでやってもおなじことになってしまいます。
行政の、カネでない支援-という発想はおもしろいですね。たしかに、必要だと思います。
>SKさん
遅くなってすいません。
それと、文中であまり触れられずに、すいません。
現代美術の垣根が低くなったという指摘、なるほどと思いました。