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【告知】阿部典英展 心の原風景 海への回帰 (2012年8月4日~9月17日、小樽)

2012年08月05日 23時13分40秒 | 展覧会等の予告
 札幌在住で、長年にわたって道内の美術界をリードしてきた阿部典英さん(1939年生まれ)。
 この春、道立近代美術館で「阿部典英のすべて」と題した大規模な個展を開いたばかりなのに、またも美術館での個展です。

 なお、未確認情報ですが、近代美術館につづき、館内の撮影はOKらしいです。


 そもそも、個展が公立美術館で開かれることは、美術家にとって最大の名誉のひとつ。生前の開催となると、さらに珍しく、複数回開かれた道内の作家は過去、一原有徳さんと鎌田俳捺子ひなこさんくらいしかいません。阿部典英さんは、これで3度目ということになります。
 しかも、彼は、その合間をぬうように、小樽でのグループ展「かなた」や、いまオホーツク管内置戸町で開かれている「置戸コンテンポラリーアート」に出品しており、その精力的な活動ぶりには、脱帽するしかありません。

 今回の展覧会では、代表的シリーズ「ネエダンナサン…」や、海をめぐる作品を取り上げるそうです。
 彼の原点が、疎開先の後志管内島牧村の豊かな海であったことは、この春の近代美術館での個展でもふれられていました。



 小樽は出身美術家も多いことから、市立美術館も、どちらかというと、後志地域全体に目配りするというよりは、地元小樽にしぼって出品作家を決めてきた感があります。

 小樽が後志の端にあって、各町村よりも札幌を意識してきたという歴史的な背景もあるような気がしますし、なにより、後志管内の岩内や共和、倶知安、それぞれに美術館があります。
 阿部典英さんは小樽の朝里川温泉にアトリエがあるそうで、やはり小樽に縁の深い作家なのですが、今回の個展を機に、小樽以外の後志の町村にも美術館が視野を広げるようになれば、それはそれで面白いかも、と思います。勝手な意見かもしれませんが。
 


2012年8月4日(土)~9月17日(月)午前9:30~午後5:00(入館~4:30)、月曜・祝日の翌日休み
市立小樽美術館(色内1)

一般500円(400円)、高校生・70歳以上の市内在住者250円(200円)、中学生以下無料。
( )は20名以上の団体料金




・JR小樽駅から約710メートル、徒歩9分
・中央バス・ジェイアール北海道バスの「高速おたる号」で「市役所通」降車、約690メートル、徒歩9分


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