Sathoshi Kon,animation movie maker,was died. Age 46.
釧路出身のアニメ映画監督、今敏さんがすい臓がんで亡くなった。46歳という若さだった。
筆者はこの監督の作品を「パプリカ」しか見ていないので、彼について論評する資格はない。この作品は大変な傑作で、わざわざエントリをたてて紹介しているほどだが。
ただ、彼の死亡報道について、ちょっと思うところがあるので、それについて書くことにする。
■「パプリカ」は傑作だ! (2007年)
筆者は、同僚からけさ来たメールで知った。
彼はmixi(ミクシィ)でこれを知ったらしい。
mixiとtwitter(ツイッター)のどちらが早かったのかは精査していないので、ここで断定はしないが、twitterの第一報は次のツイートだったようだ。
http://twitter.com/MasaoMaruyama/status/21985724413
これは、今さんの所属する、アニメ制作会社「マッドハウス」の社長さんである。
ただし、このツイートには固有名詞は出てこない。
今さんの名前が出てきたツイートで早い段階のものは、次のものである。
http://twitter.com/takedayasuhiro/status/22018243608
これだけ読むと、どうやらmixiのほうが早かったことになる。
この主は、アニメ制作会社ガイナックス(新世紀エヴァンゲリオンで有名)の取締役、武田康廣さんである。
これらが深夜だったこともあり、真っ先に反応したのは、じつは海外のウェブサイトであった。
http://board.otakon.com/index.php?showtopic=20122&st=0&gopid=228397&
http://www.flicksnews.net/2010/08/influential-anime-director-satoshi-kon.html
otakonの書き込み主は、マッドハウス関係者に直接取材したようである。
これを受けて、日本語のウエブサイトも転載を始めた。
次は、もっとも早い例。
http://slashdot.jp/article.pl?sid=10/08/24/2320203
このほか、gigazineなどのウエブサイトも追随している。
しかし、日本のマスメディア系ウエブサイトはいっこうに訃報を掲載しなかった。
わたしは、ひょっとしたら誤報ではないのだろうかという期待を持った。
(それは、むなしかったのだが)
筆者が知る限りでは、午後2時過ぎ、読売新聞と共同通信がほぼ同着だった。
筆者は現在、札幌から遠く離れた土地に住んでいるので、夕刊が配達されるのは北海道新聞のみ。それも、締め切りの早い版である。
ただ、すくなくとも、読売は夕刊最終版には入っているようである。
(記事については、下のリンクをごらんください。しばらくすると、リンク先は消えると思いますが)
そして、とどめは、午後3時ごろの次のツイートだった。
http://twitter.com/kons_tone/status/22066827517
もちろん、この経緯をもって、
「新聞遅いじゃねーか」
と決め付けるのは、早計といわざるをえない。
新聞社の主戦場は新聞紙であって、ギリギリまでウラを取り、次に発行する新聞に突っ込むことが、いちばん大事な任務なのである。
うわさ話の段階でサイトに流すことは新聞社の仕事ではない。
今回はいずれわかることであったが、新聞社の独自取材で発掘してきたニュースなどは、新聞紙より先にウエブサイトに載ることはありえない。
当たり前だ。
なんで、月々3925円を払ってくれる人を、タダで見てる人より後回しにしなくてはならんのだ。
それに、他社の記者がそのサイトを見たら、びっくりして追いかけてきて、次の日の新聞で、せっかくのスクープが同着になってしまうではないか。
とはいえ、紙よりもインターネットのほうに親しむ世代が増える昨今、この理屈がいつまで通用するかは、はなはだ心もとない。
世の中にはいい加減な情報がけっこう多いものである。
筆者も職業柄、「だれそれが死んだ」という話を耳にして、大慌てで電話をあちこちにかけまくり、結局ガセだったという経験はある。
twitterの場合、けっこうガセネタは多いから、そこらへんをわかってくれる人もいると思うのだが。
そして、twitterでは、ガセネタはだんだんガセであることが暴露され、徐々に下火になっていくことが多い。
今回の今さんの訃報については、彼に近い筋から、否定する情報が散布されなかった。
したがって、結果論ではあるが、かなり確度の高い情報であるということができた。
もっともそれは、消極的な証拠とでもいうべきものであり、だれもが納得して真実だと思えるというものではないだろう。
一般論でいえば、情報のウラを取るということは、絶対に必要なことなのだ。マスメディアにとっては。
ただ、マスメディア側がいくら言い訳をしても、今回、ツイッターと約半日の大差がついてしまったことは、やはりいささかショックではあった。
追記。
今さんも @konsatoshi というアカウントで、けっこうひんぱんにつぶやいていたことをいまさっき知った。
最後のツイートは8月23日午後9時40分になっている。
合掌。
(この項続く)
今敏氏(アニメーション映画監督)が死去(読売新聞) - goo ニュース
アニメ監督今敏さん死去、46歳 ベネチア出品「パプリカ」(共同通信) - goo ニュース
共同通信の死亡記事から(47NEWS)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100825-00000568-san-ent
釧路出身のアニメ映画監督、今敏さんがすい臓がんで亡くなった。46歳という若さだった。
筆者はこの監督の作品を「パプリカ」しか見ていないので、彼について論評する資格はない。この作品は大変な傑作で、わざわざエントリをたてて紹介しているほどだが。
ただ、彼の死亡報道について、ちょっと思うところがあるので、それについて書くことにする。
■「パプリカ」は傑作だ! (2007年)
筆者は、同僚からけさ来たメールで知った。
彼はmixi(ミクシィ)でこれを知ったらしい。
mixiとtwitter(ツイッター)のどちらが早かったのかは精査していないので、ここで断定はしないが、twitterの第一報は次のツイートだったようだ。
http://twitter.com/MasaoMaruyama/status/21985724413
これは、今さんの所属する、アニメ制作会社「マッドハウス」の社長さんである。
ただし、このツイートには固有名詞は出てこない。
今さんの名前が出てきたツイートで早い段階のものは、次のものである。
http://twitter.com/takedayasuhiro/status/22018243608
これだけ読むと、どうやらmixiのほうが早かったことになる。
この主は、アニメ制作会社ガイナックス(新世紀エヴァンゲリオンで有名)の取締役、武田康廣さんである。
これらが深夜だったこともあり、真っ先に反応したのは、じつは海外のウェブサイトであった。
http://board.otakon.com/index.php?showtopic=20122&st=0&gopid=228397&
http://www.flicksnews.net/2010/08/influential-anime-director-satoshi-kon.html
otakonの書き込み主は、マッドハウス関係者に直接取材したようである。
これを受けて、日本語のウエブサイトも転載を始めた。
次は、もっとも早い例。
http://slashdot.jp/article.pl?sid=10/08/24/2320203
このほか、gigazineなどのウエブサイトも追随している。
しかし、日本のマスメディア系ウエブサイトはいっこうに訃報を掲載しなかった。
わたしは、ひょっとしたら誤報ではないのだろうかという期待を持った。
(それは、むなしかったのだが)
筆者が知る限りでは、午後2時過ぎ、読売新聞と共同通信がほぼ同着だった。
筆者は現在、札幌から遠く離れた土地に住んでいるので、夕刊が配達されるのは北海道新聞のみ。それも、締め切りの早い版である。
ただ、すくなくとも、読売は夕刊最終版には入っているようである。
(記事については、下のリンクをごらんください。しばらくすると、リンク先は消えると思いますが)
そして、とどめは、午後3時ごろの次のツイートだった。
http://twitter.com/kons_tone/status/22066827517
8月24日午前6時20分、今 敏は膵臓癌(膵癌)により永眠いたしました。享年46歳。故人の意向により葬儀は親族のみで行います。ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んでお知らせ申し上げます。株式会社KON'STONE 代表取締役 今 京子
もちろん、この経緯をもって、
「新聞遅いじゃねーか」
と決め付けるのは、早計といわざるをえない。
新聞社の主戦場は新聞紙であって、ギリギリまでウラを取り、次に発行する新聞に突っ込むことが、いちばん大事な任務なのである。
うわさ話の段階でサイトに流すことは新聞社の仕事ではない。
今回はいずれわかることであったが、新聞社の独自取材で発掘してきたニュースなどは、新聞紙より先にウエブサイトに載ることはありえない。
当たり前だ。
なんで、月々3925円を払ってくれる人を、タダで見てる人より後回しにしなくてはならんのだ。
それに、他社の記者がそのサイトを見たら、びっくりして追いかけてきて、次の日の新聞で、せっかくのスクープが同着になってしまうではないか。
とはいえ、紙よりもインターネットのほうに親しむ世代が増える昨今、この理屈がいつまで通用するかは、はなはだ心もとない。
世の中にはいい加減な情報がけっこう多いものである。
筆者も職業柄、「だれそれが死んだ」という話を耳にして、大慌てで電話をあちこちにかけまくり、結局ガセだったという経験はある。
twitterの場合、けっこうガセネタは多いから、そこらへんをわかってくれる人もいると思うのだが。
そして、twitterでは、ガセネタはだんだんガセであることが暴露され、徐々に下火になっていくことが多い。
今回の今さんの訃報については、彼に近い筋から、否定する情報が散布されなかった。
したがって、結果論ではあるが、かなり確度の高い情報であるということができた。
もっともそれは、消極的な証拠とでもいうべきものであり、だれもが納得して真実だと思えるというものではないだろう。
一般論でいえば、情報のウラを取るということは、絶対に必要なことなのだ。マスメディアにとっては。
ただ、マスメディア側がいくら言い訳をしても、今回、ツイッターと約半日の大差がついてしまったことは、やはりいささかショックではあった。
追記。
今さんも @konsatoshi というアカウントで、けっこうひんぱんにつぶやいていたことをいまさっき知った。
最後のツイートは8月23日午後9時40分になっている。
合掌。
(この項続く)
今敏氏(アニメーション映画監督)が死去(読売新聞) - goo ニュース
アニメ監督今敏さん死去、46歳 ベネチア出品「パプリカ」(共同通信) - goo ニュース
共同通信の死亡記事から(47NEWS)。
今 敏氏(アニメーション映画監督)24日午前6時20分、すい臓がんのため死去、46歳。北海道出身。葬儀・告別式は親族のみで執り行う。喪主は妻京子さん。(引用終わり)
武蔵野美術大に在学中の85年、漫画家としてデビュー。90年ごろからアニメ映画の製作にかかわり「パーフェクトブルー」などを発表、文化庁メディア芸術祭大賞受賞の「千年女優」は全米公開された。筒井康隆さん原作の「パプリカ」が、06年のベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、最近は新作アニメ「夢みる機械」の製作に当たっていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100825-00000568-san-ent
夜見るテレビ番組なんて
ほとんどありません。
以前録っておいたままの
「風のガーデン」を最近
少しずつ観ています。
主人公は今敏さんと同じ
病に冒された後、自らの
最期を富良野で送る話し
でした。
ここで病名の確認を、
確認しようと
風のガーデン 膵臓がん
で検索したら、ある方の
ブログを見つけました。
この方も同じ病にかかり、
ブログには医師と交わした
会話や、服用するクスリ
ホスピスへ入居する準備等
読んでいて辛くなる日々が
淡々と綴られています。
自分より年下で、立派な
業績を残している方が、
先に逝ってしまうことに
なんともいえない無常感を
憶えずにいられません。
「パプリカ」は凄かったな。
謹んでご冥福をお祈りします。
切ないです。
URLから察すると、この方も1964年生まれのようですね。
今敏さんのブログもすごかった。
自分がこんなに見事に「死の準備」ができるかといわれれば、ちょっとムリだといわざるを得ません。
ううむ。