(承前。なお、このエントリの展覧会は、すべて15日で終了)
市民ギャラリーでは、公募北南会展(水墨画・墨彩画)、第21回北海道墨人展、第52回札幌墨象会展の3つ。
全国的にも活躍している墨象作家が数多く所属しているふたつの団体が、おなじ時期におなじ会場で書展をひらくのは、筆者の記憶にはない。最近では、初めてではないか(違ったら、ご指摘ねがいます)。
北南会は、ほぼ全点が風景画。冬の森などを題材に、写実的に描いた作品が多い。
「大賞」と「北南会賞」と「審査員特別賞」があり、どれが格上なのか、一瞬悩む。
どうやら、大賞がいちばん上のようだが、かんじんの該当作品(高松登美子さん「猊鼻渓」)はわりと地味な作品。
筆者が気に入ったのは、札幌市長賞の依田豊さん「水面」。
視点が水面ぎりぎりに低く、石垣の水路の表情をたっぷりととらえている。
空が白く、省略されているのも効果的。ついつい雲などを描きいれたくなるものだが、この絵の場合は、曇天の感じがよく出ている。
山口季子さん「うずしお」も良かった。
伊藤安子さん「待春」は安定した力量。
特別功労賞の小林三夫さん「棚田」は、わりあい珍しい題材だ。
市写真ライブラリーで、村井亮写真展 人はその河を二度渡らない。
良かった。
この会場でことし見たなかでは、まちがいなくベスト。
しかし、筆者はいま反省している。
このエントリがアップされるのは月曜。
「見に行って」と言っても、もうまにあわない。
筆者はこれまで、展覧会のランク付けや点数化を排してきた。
芸術は、点数をつけたり序列化したりすることと、もっとも縁遠い営みだと思うからだ。
でも、土曜の夜に
「あした時間のある人は、この展覧会を見て」
と、おすすめを示すのは、わるいことではなく、むしろこのサイトの意義にかなっているのではないだろうか。
来週から、そうします。
さて、話を戻して。
東西線でバスセンター前から西11丁目へ。
コンチネンタルギャラリーをへて、市教育文化会館で、第58回アサヒ全北海道写真展入賞作品・第2回写導会員展作品。
あわせて134点が展示されている。
どれもよく撮れているが
「エッ、こんなのあり!?」
というような写真はほとんどない。
大賞の石崎佳代子さん(旭川)「落陽」にしても、ちょうど夕日の手前にアオサギが来たので、数ある朝日・夕日の作品のなかでもっともまとまっているという感じだ。
例外は、写導会の月岡正明さん(室蘭)「漂着の浜」。うずたかく積みあがった漂着物の山に驚く。
最後は、市資料館へ。
これで21カ所目。
「第16回木もれび会展」の会場に入って、はっとする。
斎藤由美子さんが水彩を2点、出品していたのだ。
案内状のはがきを目にしていない展覧会のため、ノーマークだった。
札幌で水彩画を描く人で、ウェブサイトやブログをまめに更新している人は少なくないけれど、斎藤さんについて話題に上ることはほとんどない。これはふしぎだ。
微妙な緑の諧調。それでいて、わずかにハイキー気味で、まるで「永遠の正午」のなかにいるような、光の調子なのだ。
画面の大半を緑の葉が覆っている場合が多く、平たんな構図も特徴的だと思う。
とにかく、要注目の描き手だ。
第8回すみれ会水彩画展、第4回みどり会水彩画展は、すでに会場が閉まっていた。
(資料館ミニギャラリーの閉館時間の原則である)午後7時までやらないのであれば、その旨をDMなり日程表に書いてほしい。
というわけで、昨年6月10日の「20カ所」を超す、ギャラリーまわりの新記録となった。
しかし、達成感よりも疲れがのこる。
市民ギャラリーでは、公募北南会展(水墨画・墨彩画)、第21回北海道墨人展、第52回札幌墨象会展の3つ。
全国的にも活躍している墨象作家が数多く所属しているふたつの団体が、おなじ時期におなじ会場で書展をひらくのは、筆者の記憶にはない。最近では、初めてではないか(違ったら、ご指摘ねがいます)。
北南会は、ほぼ全点が風景画。冬の森などを題材に、写実的に描いた作品が多い。
「大賞」と「北南会賞」と「審査員特別賞」があり、どれが格上なのか、一瞬悩む。
どうやら、大賞がいちばん上のようだが、かんじんの該当作品(高松登美子さん「猊鼻渓」)はわりと地味な作品。
筆者が気に入ったのは、札幌市長賞の依田豊さん「水面」。
視点が水面ぎりぎりに低く、石垣の水路の表情をたっぷりととらえている。
空が白く、省略されているのも効果的。ついつい雲などを描きいれたくなるものだが、この絵の場合は、曇天の感じがよく出ている。
山口季子さん「うずしお」も良かった。
伊藤安子さん「待春」は安定した力量。
特別功労賞の小林三夫さん「棚田」は、わりあい珍しい題材だ。
市写真ライブラリーで、村井亮写真展 人はその河を二度渡らない。
良かった。
この会場でことし見たなかでは、まちがいなくベスト。
しかし、筆者はいま反省している。
このエントリがアップされるのは月曜。
「見に行って」と言っても、もうまにあわない。
筆者はこれまで、展覧会のランク付けや点数化を排してきた。
芸術は、点数をつけたり序列化したりすることと、もっとも縁遠い営みだと思うからだ。
でも、土曜の夜に
「あした時間のある人は、この展覧会を見て」
と、おすすめを示すのは、わるいことではなく、むしろこのサイトの意義にかなっているのではないだろうか。
来週から、そうします。
さて、話を戻して。
東西線でバスセンター前から西11丁目へ。
コンチネンタルギャラリーをへて、市教育文化会館で、第58回アサヒ全北海道写真展入賞作品・第2回写導会員展作品。
あわせて134点が展示されている。
どれもよく撮れているが
「エッ、こんなのあり!?」
というような写真はほとんどない。
大賞の石崎佳代子さん(旭川)「落陽」にしても、ちょうど夕日の手前にアオサギが来たので、数ある朝日・夕日の作品のなかでもっともまとまっているという感じだ。
例外は、写導会の月岡正明さん(室蘭)「漂着の浜」。うずたかく積みあがった漂着物の山に驚く。
最後は、市資料館へ。
これで21カ所目。
「第16回木もれび会展」の会場に入って、はっとする。
斎藤由美子さんが水彩を2点、出品していたのだ。
案内状のはがきを目にしていない展覧会のため、ノーマークだった。
札幌で水彩画を描く人で、ウェブサイトやブログをまめに更新している人は少なくないけれど、斎藤さんについて話題に上ることはほとんどない。これはふしぎだ。
微妙な緑の諧調。それでいて、わずかにハイキー気味で、まるで「永遠の正午」のなかにいるような、光の調子なのだ。
画面の大半を緑の葉が覆っている場合が多く、平たんな構図も特徴的だと思う。
とにかく、要注目の描き手だ。
第8回すみれ会水彩画展、第4回みどり会水彩画展は、すでに会場が閉まっていた。
(資料館ミニギャラリーの閉館時間の原則である)午後7時までやらないのであれば、その旨をDMなり日程表に書いてほしい。
というわけで、昨年6月10日の「20カ所」を超す、ギャラリーまわりの新記録となった。
しかし、達成感よりも疲れがのこる。
エントリはしばらく後になると思います(なにせ3月の美術展について、まだぜんぶかいていない)。
気長にお待ちいただければ幸いです。