(承前)
Daisaku Ueno “Munou No Hito”
上ノ大作さんは1970年生まれ、北広島市在住で、薪窯も同市内にある。
野趣にあふれるというか、土の持つ味を存分にたたえた器で注目されている。
器だけを見ると、一見投げやりな感じもするが、この荒々しさが、案外花とは合うのかもしれない…などと思わせる陶芸家である。
今回は、素材のところに
「陶(野焼き)、森」
とある。
届いたばかりの図録を見ると、どうやら現地で焼いたようだ。
大胆なことをするなあと思ったが、よく考えてみれば、陶の素材は土である。
土の中に土が埋もれていること自体は、なんらおかしなことではないともいえる。
つまり、ふだんは生活の中にあって見えにくくなっている「陶はもともと土」ということを、あらためて認識させてくれる作品だといえるのかもしれない。
あたりには陶片が散らばっている。
土から陶が生まれ出るその時間が、ここに集積されているようでもあった。
それにしても、ふしぎな題だ。
つげ義春のマンガに「無能の人」というのがあった。関係があるのかどうか、分からないが。
□northstyleの関連ページ http://www.northstyle.jp/features/detail.asp?id=86
■あな展(2010年)
■花のある暮らし 身近な自然と暮らし(2009年)
■新茶を愉しむ 旅する茶器(2009年)
■第8回生まれ出ずる土塊展(2008年、画像なし)
■第1回「凍土会陶芸展」 (2008年、画像なし)
■上ノ大作作品展-陶ト木ト紙ト-(2007年、画像なし)
Daisaku Ueno “Munou No Hito”
上ノ大作さんは1970年生まれ、北広島市在住で、薪窯も同市内にある。
野趣にあふれるというか、土の持つ味を存分にたたえた器で注目されている。
器だけを見ると、一見投げやりな感じもするが、この荒々しさが、案外花とは合うのかもしれない…などと思わせる陶芸家である。
今回は、素材のところに
「陶(野焼き)、森」
とある。
届いたばかりの図録を見ると、どうやら現地で焼いたようだ。
大胆なことをするなあと思ったが、よく考えてみれば、陶の素材は土である。
土の中に土が埋もれていること自体は、なんらおかしなことではないともいえる。
つまり、ふだんは生活の中にあって見えにくくなっている「陶はもともと土」ということを、あらためて認識させてくれる作品だといえるのかもしれない。
あたりには陶片が散らばっている。
土から陶が生まれ出るその時間が、ここに集積されているようでもあった。
それにしても、ふしぎな題だ。
つげ義春のマンガに「無能の人」というのがあった。関係があるのかどうか、分からないが。
□northstyleの関連ページ http://www.northstyle.jp/features/detail.asp?id=86
■あな展(2010年)
■花のある暮らし 身近な自然と暮らし(2009年)
■新茶を愉しむ 旅する茶器(2009年)
■第8回生まれ出ずる土塊展(2008年、画像なし)
■第1回「凍土会陶芸展」 (2008年、画像なし)
■上ノ大作作品展-陶ト木ト紙ト-(2007年、画像なし)
(この項続く)