北海道美術ネット別館

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■タカダコテン (5月23日まで)

2010年05月23日 11時54分03秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 若手タカダヨウさんの個展。
 話がややこしくなるが、彼は、

NEANT(ねあん) 2006~07年
ひより 2006~07年
朔陽(さく) 2007~09年
タカダ ヨウ 2009年~

というふうに、名義を、めまぐるしく変更しており、それとともに画風も変わっている。ここであらためて、これまでを振り返ってみようということらしい。
 絵画の小品が壁面を埋めつくしている。
 冒頭の画像、入り口のそばには初期作品がならぶ。これは「NEANT」名義のころで、左端は「飴玉/candies」、そのとなりが「inverse bars」。

 

 このあたりは「朔陽」名義。
 右手前が「ギロチン Guillotin」、そのとなりが「晴れやかな空の下で腐る Rotting under the sun」。
 暗い情念を感じさせる作品だと思う。
 総じて、左側の壁面には、若い情念を画面にぶつけたような荒々しい作品がならんでいる。

 「ひより」名義の作品は水彩のドローイングが大半。抽象的というか、即興的な感じの作品が多い。



 右側の「タカダ ヨウ」名義の作は一転して写実的になる。
 いちばん右の、ニワトリが変化したような作が「本能 instinct」。最新作である。
 左に向かって順に「悪意 Ill will」「合図 Sign」。このあたりはしゃれこうべが多く登場し、へヴィメタルのアルバムジャケットみたいな悪魔的、退廃的な図柄ともいえそう。
 一方で、女の子を描いた作品も並んでいる。

 個人的には、ロックで言う「初期衝動」を感じさせる、入り口附近の旧作群のほうが好きなのだが、作家が写実的な方向へ向かっているのだからこれは仕方ない。
 いまでも「表現すること」の情熱は衰えていないのだろうから、その情熱のありかがこちらに、より強くダイレクトに伝わってくるような作品を描いていってほしいと思うのでした。


2010年5月17日(月)~23日(日)11:00~7:00(最終日~6:00) 
ART-MAN gallery(中央区南4東4)



http://neant.gozaru.jp/

・地下鉄東西線「バスセンター前」7番出口から430メートル、徒歩6分
・中央バス「豊平橋」から420メートル、徒歩6分


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