札幌から南へと向かう特急列車には、函館行きの「北斗」と、東室蘭・室蘭行きの「すずらん」の2種類があります。
「北斗」はディーゼルとしては国内最速を誇りますが、「すずらん」は電車で、「北斗」が止まらない千歳、沼ノ端、幌別、鷲別にも停車します。一部は東室蘭―室蘭を普通列車扱いでそのまま走ります。
札幌7時半発の「すずらん2号」は、室蘭5:26発「すずらん1号」の折り返しです。
東室蘭には8:58到着ですが、前述したとおり、16分遅れました。
自由席の5号車は坐席半分が埋まる程度のこみ具合でしたが、苫小牧などで少しずつ降りていき、最後は3人だけでした。
東室蘭で、室蘭行きの普通列車が、待っていてくれました。
輪西、御崎、母恋、と止まり、次が終着の室蘭。
わずか駅が四つ、12分間の行程です。
それにしてもJR北海道は、電化区間にディーゼルカーを走らせている例が非常に多いです。
札幌圏はほとんどが電車ですが、苫小牧―東室蘭間などは、普通列車の電車が一本も走っていません。
おそらく、電車はワンマンカーでの運行に対応していないからだと思いますが…。
車内は、片側がボックスシート、もう片側が1席ずつの変則ボックスです。
以前、学園都市線(札沼線)で使われていた車輛かもしれません。
最近のJR北海道の車窓は外が見づらいと評判が悪いですが、こんなに汚い窓は初めて見ました(苦笑)。
次の画像は、室蘭駅で列車を降りた際に撮ったもの。
終着駅の感じが出ていますよね。
「さい果て」の雰囲気はないですが。
駅を降りて、正面の国道に出て右に曲がり、そのまま歩いて行くと、胆振総合振興局の大きなビルディングがあり、その先に「デゴイチ」の愛称で親しまれた蒸気機関車(SL)の「D51」が静態保存されています。
となりにあるのが室蘭駅の旧駅舎で、現在は室蘭観光協会の建物として使われています。
筆者が訪れたときは「室蘭 鉄と光の芸術祭」の会場の一つになっていました。
歴史の古い都会なので、あたりには、ちょっと前のビルディングがいくつかたっています。
札幌の電車通りにあった第2三谷ビルなどの雰囲気が好きな人にはこたえられない街並みです。
それでは、次項で「鉄と光の芸術祭」の紹介をします。