現展は「現代美術家協会」の略で、全国規模の公募展のひとつです。国立新美術館では5-6月に展覧会がひらかれます。
毎年書いていますが、いわゆる「現代アート」の公募ではありません。
道内からの出品は絵画が大半で、工芸がすこしですが、東京での展覧会では写真や立体、デザインの部門もあるようです。
北海道支部は毎年マメに、この時期、時計台ギャラリーで展覧会をひらいており、ことしは14人が出品しています。
旭川の阿部国良さんの作品がないのはさびしいです。阿部さんは、北海道抽象派作家協会のTさんによると、ご病気で、今月後半に札幌市民ギャラリーでひらかれる同協会展にもことしは出品なさらないというお話です。早いご快癒をお祈りいたします。
さて、今回も江別の亀島ヒサ子さんががんばっています。
皮によるインスタレーションですが、ちまちました手工芸っぽいところはみじんもありません。平面3点からなる組作品も出品しています。
インスタレーションのほうは、高さこそ、昨年までの、塔が林立しているような感じはなくなりましたが、大小の筒がならび、それが薄い糸を巻いてつくったまりのような球体と組み合わさって、ユニークな生命感ある世界を、ギャラリーの一角に現出させています。
石を描いた昨年の絵がとても印象的だった小樽のベテラン工藤英雄さんですが、ことしの作品は、廃品やチェーンを組み合わせて描いた、数年前の画風のものでした。
ただし、モデリングペーストかなにかを使っているのか、凹凸のあるマティエールがおもしろいです。
工藤さんのこの種の作品には、文明批評的なところと、廃品のさびに美を見出しているところが、両義的な感じがして、おもしろいのです。
それとも、ひょっとすると、そのとなりにあった作者・作品名のないコラージュも、工藤さんのものでしょうか。こちらは、金属などを大胆に組み合わせたもので、とても80代の手になるとは思えないほど、エネルギッシュな作品です。
札幌の木村節子さんは、オレンジやピンクといった明るい色を多用し、室内の女性と猫を描いています。
一見、二科展などにあまりによくありそうな絵なので、大して見ずに通り過ぎてしまいそうになるのですが、仔細に眺めると、地の部分が、細い線の集積によって構成されていることに気がつきます。
これが、へたな塗り方だと、画面の軽やかさはけっして出てこなかったでしょう。けっこう細かい努力を重ねている作品なんだと思いました。
出品作は次のとおり。
図録に記述のない小品なども追記しています。
とくに記述のない作品は油彩。
今金は檜山管内、余市は後志管内です。
工藤英雄(小樽)「潜在」S100 コラージュ
(表記のない作品?)
服部正 (帯広)「悠久のいとなみ」F100
土門和子(札幌)「風に舞う」F100
「彩」(小品)
細川久美子(同)「陽舞」F100(コラージュ)
「宙~sora~」S25×2(コラージュ 連作)
木村節子(札幌)「窓辺」F100
近藤弘毅(今金)「北の心象 遠い記憶の中で」S80
「北の心象 森は今、、、、」S80
小林広勝(余市)「思い悩む日々」F100
「遠くを望む日々」F100
亀島ヒサ子(江別)「赤い大地“過去から”1」900×900(2枚) a450×1800 (革。平面)
「赤い大地“過去から”2」1000×2500×800 (革。立体)
佐藤三子(今金)「回想」F30
堀内洋子(余市)「花」F50(水彩)
内藤雅悟(今金)「冬景色」F50
「ある日の夕刻」F50
尾形裕之(今金)「残映-白夜」F50
服部静子(帯広)「北の花」F40(染色 ナフトール染)
「北への旅立ち」123×230(染色、自然染め)
「十勝野への道」100×180(染色、自然染め)
星加晴江(今金)「冬景色」F30
「冬の羊蹄」F20
08年4月7日(月)-12日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□現展 http://www.art-genten.com/
■第36回
■2006年
■04年
■03年
■02年
=以上すべて画像なし
毎年書いていますが、いわゆる「現代アート」の公募ではありません。
道内からの出品は絵画が大半で、工芸がすこしですが、東京での展覧会では写真や立体、デザインの部門もあるようです。
北海道支部は毎年マメに、この時期、時計台ギャラリーで展覧会をひらいており、ことしは14人が出品しています。
旭川の阿部国良さんの作品がないのはさびしいです。阿部さんは、北海道抽象派作家協会のTさんによると、ご病気で、今月後半に札幌市民ギャラリーでひらかれる同協会展にもことしは出品なさらないというお話です。早いご快癒をお祈りいたします。
さて、今回も江別の亀島ヒサ子さんががんばっています。
皮によるインスタレーションですが、ちまちました手工芸っぽいところはみじんもありません。平面3点からなる組作品も出品しています。
インスタレーションのほうは、高さこそ、昨年までの、塔が林立しているような感じはなくなりましたが、大小の筒がならび、それが薄い糸を巻いてつくったまりのような球体と組み合わさって、ユニークな生命感ある世界を、ギャラリーの一角に現出させています。
石を描いた昨年の絵がとても印象的だった小樽のベテラン工藤英雄さんですが、ことしの作品は、廃品やチェーンを組み合わせて描いた、数年前の画風のものでした。
ただし、モデリングペーストかなにかを使っているのか、凹凸のあるマティエールがおもしろいです。
工藤さんのこの種の作品には、文明批評的なところと、廃品のさびに美を見出しているところが、両義的な感じがして、おもしろいのです。
それとも、ひょっとすると、そのとなりにあった作者・作品名のないコラージュも、工藤さんのものでしょうか。こちらは、金属などを大胆に組み合わせたもので、とても80代の手になるとは思えないほど、エネルギッシュな作品です。
札幌の木村節子さんは、オレンジやピンクといった明るい色を多用し、室内の女性と猫を描いています。
一見、二科展などにあまりによくありそうな絵なので、大して見ずに通り過ぎてしまいそうになるのですが、仔細に眺めると、地の部分が、細い線の集積によって構成されていることに気がつきます。
これが、へたな塗り方だと、画面の軽やかさはけっして出てこなかったでしょう。けっこう細かい努力を重ねている作品なんだと思いました。
出品作は次のとおり。
図録に記述のない小品なども追記しています。
とくに記述のない作品は油彩。
今金は檜山管内、余市は後志管内です。
工藤英雄(小樽)「潜在」S100 コラージュ
(表記のない作品?)
服部正 (帯広)「悠久のいとなみ」F100
土門和子(札幌)「風に舞う」F100
「彩」(小品)
細川久美子(同)「陽舞」F100(コラージュ)
「宙~sora~」S25×2(コラージュ 連作)
木村節子(札幌)「窓辺」F100
近藤弘毅(今金)「北の心象 遠い記憶の中で」S80
「北の心象 森は今、、、、」S80
小林広勝(余市)「思い悩む日々」F100
「遠くを望む日々」F100
亀島ヒサ子(江別)「赤い大地“過去から”1」900×900(2枚) a450×1800 (革。平面)
「赤い大地“過去から”2」1000×2500×800 (革。立体)
佐藤三子(今金)「回想」F30
堀内洋子(余市)「花」F50(水彩)
内藤雅悟(今金)「冬景色」F50
「ある日の夕刻」F50
尾形裕之(今金)「残映-白夜」F50
服部静子(帯広)「北の花」F40(染色 ナフトール染)
「北への旅立ち」123×230(染色、自然染め)
「十勝野への道」100×180(染色、自然染め)
星加晴江(今金)「冬景色」F30
「冬の羊蹄」F20
08年4月7日(月)-12日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)
□現展 http://www.art-genten.com/
■第36回
■2006年
■04年
■03年
■02年
=以上すべて画像なし