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2013年1月16日は1カ所~近況報告

2013年01月18日 22時56分24秒 | つれづれ日録
 8年前にも書いたが、ロシアの文豪ゴーゴリの短編「肖像画」は、夜店で人々が油絵を食い入るように見つめる場面から始まる。
 日々ギャラリーや美術館を回ってたくさんの作品を見ていた当時は
「昔のロシアでは本物の絵画というだけで珍しかったのだな」
としみじみ思ったのだが、地方都市暮らしが長くなってふと、自分がかつてのロシアの庶民と似たような境遇に陥っていることに気づく。

 1月16日。
 仕事を終え、氷点下10度以下に冷え込んだ夜の坂道を下っていく。
 北見駅前にある北見信金本店ロビーのATMコーナーは、煌々と明かりがついている。ちょっとのぞいてみたら、油絵の個展が開かれていた。

 はがきも置かれていないし、聞いたことのない人だ。
 地元のアマチュアなのだろう。
 絵も、風景や花を描いたもので、とりたてて個性的だとか、うまいというものではない。
 しかし、本物の油絵を久しぶりに見て、なんだかすごくうれしくなった。
 とくに、入り口附近に飾られていた赤富士の絵に、引きつけられた。

 17日は早めに帰った。
 そして、早めに休もうと思った。
 そうしたら、アルジェリアの石油プラントで、日本人を含む外国人多数が過激派の人質となるという事件が発生し、行く末が気になって海外のニュースサイトなどをチェックしていたら、すっかり遅くなってしまった。

 そうしたら18日、朝6時45分にケータイが鳴った。
 この日は遅出だから、当然寝ていた。
 絶対に間違い電話だと思ったら、近隣の支局長からだった。
 火災で、遺体が三つ出てきたという。
 もうひとりのデスク(早出)に電話するとともに、若手の記者に電話して、現場に急行してもらうことにした。

 朝8時前に出社し、10時半から近くの小学校で5年生に「道新出前講座」をした。
 帰宅午後11時。
 ひさしぶりにくたびれた。 


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