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東川の農民彫刻家、松田与一(松田與一)さん死去

2012年09月26日 12時37分59秒 | 新聞などのニュースから
 北海道新聞2012年9月26日付「おくやみ」面、上川管内東川町の項にある「松田與一(88)」は、農民彫刻家として活躍した松田与一さんのことと思われます。
 創成川公園にある「大友亀太郎像」などが、札幌市民にはおなじみでしょう。
 2004年に北海道文化賞、07年に地域文化功労で文化庁から表彰されています。

 松田与一さんについては、次のサイトが詳しいです。

□ようこそ東川「彫刻の館」 http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=2&s=143

 松田さんのアトリエ兼作品展示場が、町内にあるのですね。

 このサイトには、次のように記されています(改行をほどこしました)。

 旧満州(中国東北部)に出征した松田さんは終戦後、シベリアに抑留され苦しい労働に従事する中で木彫を始めた。
 1948年に故郷の東川町に復員後、小学校の時から見ていたという、納屋で彫刻をしていた叔父の姿を思い、若くして亡くなった叔父が残した道具を引き継いだ。
 以来、稲作をしながら、夜間や農閑期に、のみを振るった。
 農業をやりながら、木彫や粘土彫刻、はては石彫まで、独学で作り上げた作品は、どれも力強く温かい。
 東川町に建つ、役場前庭の「望み」と、JAひがしかわ前庭の「愛と希望」は、夫婦と子供の像、そしてキトウシ森林公園の「ふれあい」は母と2人の子供の像、いずれも3人の心のつながりが感じられる作品だ。
 JR札幌駅南口近くに建つ北農会館ロビーに設置されている作品「大地に立つ」は、北の大地に生きる農村女性の力強く美しい姿。(以下略)


 絵画を独学で習得した人というのは時々いますが、彫刻となると、珍しいのではないでしょうか。
 松田さんの彫刻はどちらかというとアカデミックな、写実的な人物像です。
 その後、道展では会員となり(97年退会)、日展に入選を果たしています。

 ご冥福をお祈りいたします。  


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