北海道美術ネット別館

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第15回教職員OB美術展・種市誠次郎展(7月30日まで)

2006年07月29日 21時59分40秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 教職員OB展は、たぶん以前、今は無き「ギャラリーノルテ」でひらかれていた展覧会。絵画45点、版画2点、彫塑3、工芸7、写真7、書7の合計71点。絵画はだいたい5-20号クラス。趣味でやってるとおぼしき人の間に、道展や全道展の会員がまじる。

 絵画
 斎藤洪人「ポルトの町で」
 近年ますます風景の抽象化がすすむ斎藤さんにしては、具象的な絵。白い壁と赤茶色の屋根がリズミカルに繰り返される。
 冨田泰「扉の詩」
 未知の作者。月、サイロ、湖水、山といった要素が極度に単純化され、灰色を基調とした美しい画面に構成されている。
 藤井正治「告」
 藍色の地に、上代のような仏像と馬の像。なにか意味ありげだが、なにを表象しているのかはわからない。
 村谷利一「石狩展望」
 村谷さんにしてはラフなタッチの風景。
 香西富士夫「会話」
 いつもの香西さんの路線。題に反して、2人の登場人物がそっぽをむいているのがおもしろい。
 ほかに、今本哲夫「ノサップ岬」、坂口清一「イワオヌプリ紅葉2006」、香取正人「秋の日」など。

 版画
 佐野千尋「海峡光る」
 プリントゴッコの作品か。遠景で大きく、白く輝く海が描かれる。

 彫塑
 小野健壽「大道芸人」
 ボールを左右の手に持った半身像。背をわずかにそらせ気味にしている造形が手堅い。小野さんは全身像「夢おおき頃」も出品。

 写真
 佐藤孝「ミクログラフィア」
 3月に富士フォトサロンで個展を開いていた人の写真。ふしぎな世界はあいかわらず。

 書
 東志青邨「雲起」
 最近わりと小さめの作品が多かった東志さんとしては、渾身の大作。飛沫が前面に散っている。

 となりの会場で、種市誠次郎個展を併催。
 ざるや籠をモティーフにした作品は、この画家の、構成へのあくなき探究心を物語る。
 100号クラスが30点以上ならぶ眺めは壮観だが、それぞれの制作年がどこにも記されておらず、画風の変遷を順にたどることができないのが残念。 

25日(火)-30日(日)9:00-18:00(初日-14:00、最終日-16:00)
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6 地図G)


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