先週末の世界の株式市場は中国の発表した第二四半期GDPの伸びが予想通りの7.6%だったことから安心感が拡がり持ち直した。問題は、この数字が正しいのか、官製による人為的なものなのか、にある。一部のアナリストは、正確な成長率は7%程度であり、中国経済の減速が進んでいる、としている。今年の秋に指導部が入れ替わる中国においては、GDPのような経済指標は極めて重要な政治的意味を持つことから、いずれにしても政治的配慮がなされていると考えなければならない。当局にとって景気減速を敢えて強調する意味はないから、あとは減速幅をどこまでにとどめるか、市場予測とどう調整するかという判断になる。中国経済が実際にはどうであるかは誰にも検証できない。
今後とも中国の発表する経済指標に対する信頼性の欠如は、これからの世界経済のリスク要因となろう。世界にあたえる影響という点では、ギリシャの債務残高の捏造とは次元が違う。
そろそろ花火の季節。まだまだ花火を撮影するという技術水準には達していない。近くで開催された花火大会をビル越しに望んで。