シリア政府に近い通信社の報道によれば、今日、シリア国防相およアサド大統領の義弟で国防次官の2名が爆死、内務相も重傷を負った模様。自爆テロによるものだが、政権中枢部にこのような被害が出るとは、シリア政権崩壊に向けて局面の急展開も近いかもしれない。
シリア内戦開始以来の激しい戦闘が首都ダマスカスで続いている。政府軍のロシア製ヘリコプターが撃墜され、反政府軍側の装備の強化が伺える。反政府軍が(政府軍から奪った武器だけでなく)国外からの新鋭武器の調達に成功し始めたとすれば、局面の展開は速い。とはいうものの、政府軍側の精鋭部隊はまだ無傷で意気軒昂と伝えられる。このため、米国は、未だ内戦終結は視界に入ってきていない、と慎重な言い回しだが、この発言には、依然としてアサドを支持しているロシアと中国を意識しているのは間違いない。両国ともその図体の大きさにもかかわらず自己の体制維持をアサド体制を重ね合わせるとはやはり自身の体制の正当性および国民の信認の欠如に対する自覚のなせる業なのだろう。
昨日に引き続き機上からの風景を。